親友との約束は僕だけ果たせないまま
沢山の友人知人はいるが本当の親友と呼べる人間は片手に収まるほどの人数しかいない、なんなら2本か3本指があれば足りる
僕には絶対に揺るがない親友が1人だけいる
かれこれ20年以上の付き合いになるだろうか
その親友は僕が住んでる街の同い年で知らない人はいないほどにコミュニケーション能力が凄い面白いやつだ
僕は小学生の時サッカーチームに入った
そこに後に親友になる彼に出会った
初めて会った瞬間に彼は僕にこう言った
「ポテチってやっぱうすしおが一番よな!」
訳がわからなかった
とんでもない食いしん坊に出会ったと思った
また違う日には
いつも徒歩で来ていた友人がママチャリに乗ってやってきた
「お父さんが持ってかえってきた!!ついに自転車手に入れた!」喜んでいた
足を置くペダルの横に大きなシールで
[粗大ゴミ]と書かれていて笑った
親友はまったくそんな事を気にしない性格だった
僕たちは一つ凄い記録を持っている
小学生の夏休み一日も会わない遊ばなかった日がないと言う記録だ
本当に一緒に居て飽きない面白い人間だ。
中学生の夏休みだった
家の近くの地域密着型スーパーそこが僕と親友の溜まり場だった
150円のチキンカツ
30円の磯辺揚げ
電子レンジにマヨネーズ、ソース使い放題だった
お金がない僕たちにとってまさに夢の国
買った後は駐輪場の隅に座り食べながら話す
なんでもない事だけど、親友といると楽しかった。
そんなある日いつものように駐輪場の隅で話していたら親友が
俺たちもいつか結婚とか結婚式とかするのかな〜。
まぁいつかするんじゃない?
その時はお前が俺の友人代表スピーチしてくれよ!
俺もお前の友人代表スピーチするからさ!!
わかった!!
何気ない子供の口約束だった
それから10年ほどたった頃だろうか
俺結婚して結婚式するから友人代表スピーチ頼むな!!親友は覚えていた
後に聞いた話だと同じ職場に居た友人代表スピーチ候補に、俺昔約束した奴がおるからそいつに頼むはと言っていたらしい
僕は何故だか泣いたありえないくらい泣いた
嬉し涙とはこれの事かと初めて自覚した
子供同士の何気ない一日の約束だそれを
親友の彼はしっかり守ったのだ
もちろん結婚式当日の友人代表スピーチ
二言目には喋れないくらい泣いた
今までの思い出がフラッシュバックした
最高の瞬間だった
そんな彼が僕の揺るがない親友だ
親友は僕との約束をしっかりと守った
僕だけまだ親友との約束を果たせないままだ
