これまでの人生について ⑨

初めての介護経験、しかも従来型の特養はとにかく忙しかった。尋常じゃなかったと思う。
リーダーは50過ぎのオバチャンだったが、面倒見が良く色々教えてくれた。同期入社の歳も近い経験者の男の子もいて、質問をしながらとにかく数をこなした。
最初は役立たずと自分を責めて、失敗ばかりしていた。それを気に入らない人たちからは随分冷たく当たられて居たと思う。
そんな中でも半年ほどすればコツを掴みそこそこ動けるようになり、職員として認められていくようになった。
入居者さんともすぐ仲良くなれた。男性職員が多かったということもあり、仕事は楽しくできた。

しかし、それと同時にこんな事は一生やれるもんではないな、身体を壊すとも思っていた。特に夜勤が辛かった。法人の方針で臨時職員扱いだったため、給料や賞与は驚くほど安かったのもある。
介護福祉士は最低ライン。社会福祉士、ケアマネを目指しいずれ現場を離れたいと思った。

結局、ここでは4年間働いた。
1ヶ月ほどの勉強で介護福祉士も簡単に取得し、次は正職員として雇用してくれるユニット型の特養へ転職した。

職場内で男女関係になった人も複数おり、さらに失恋した相手も居たため環境を変えたかったのもある。あの頃は仕事は楽しくやっていたものの、その失恋があまりに痛手だったのと、相変わらずパチスロで負け続けていたことが重なりノイローゼ気味になっていた。

だけど、この特養での経験は大きかった。
死ぬほどの忙しさでとにかくスピード命でやってきたため、どんな入居者でも、どこの施設でも対応できる自信と技量が身に付いた。

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