社にとって「貴重な人材」と「社を救う人材」

 企業は人材を「貴重」であると言います。ただ、どのような人材を「貴重」とするかは企業次第です。

 経営者は孤独と闘いますので、「自身の決定に自信を持たせてくれる人」を貴重な人材にする事があります。つまり、「イエスマン」です。

 実際、ある企業では社員の採用基準を「社長に反論しなさそうな人」にしています。この企業は意志が強そうな方を不採用にします。

 しかし、すでにご想像されているでしょうが、こんな人材ばかりが揃った企業はどうなるのでしょうか。

 経営者に都合の悪い話は一切上がらず、良い情報だけを知らされます。反対意見は出ませんので、誤った判断も賛成され、その企業は悪い方にしか進めません。

 企業の好調・不調は経営陣の手腕だけではありません。残念ですが、結果が出たのは運と環境に恵まれただけのケースもあります。

 そんな企業が社の根幹を揺るがすようなピンチに陥るとどうなるでしょうか?

 社内には経営者のイエスマンしかいませんので、社員からは対策案が出ません。出しても反対されるのがわかっていますので黙ったままです。

 もちろん、闇雲に何でも反対だけする社員が良いとも思いません。しかし、組織の長を自認するのであるならば、自身と異なる意見を聞く度量があっても良かった筈です。

 「うちの社員は意見を出す事が出来ない」とお悩みの経営者の方がいたら、一度問い直してみると良いのではないでしょうか。

 「自分は反対意見に耳を傾けられる上司であったのだろうか」と。

 もし、ピンチの時に意見を出せる社員がいたら、ひょっとしたら「社を救う人材」かも知れません。

いいなと思ったら応援しよう!