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魔急精神病院〜カケル〜 第14話

「あ、ここが出口なのね」
 日和が驚いた様子で言った。そこは、魔急精神病院の正面入口とは真反対にある出口だった。先ほどまでいた恐ろしい場所から解放され、唯史は体中の力が抜けそうだった。
「めっちゃ、怖かったぁ〜!」
 唯史は涙をハンカチで拭きながら言った。
「でも、すごく楽しかったよね!怖いだけじゃなくて感動する場面があったし、色々考えさせられたよ」
 日和は目をキラキラ輝かせていた。
「うん、それは認める。俺の知っているお化け屋敷とは、ひと味もふた味も違ったな。確かに、アドレナリンが出まくったな。ただ、途中で意識を失ったが…」
 唯史は苦笑いした。
「まぁ、リタイアせずに最後までよく頑張りました。花マルです!」
 日和は小さな子どもに言うように、唯史の頭を撫でながらこう言った。
「はいはい。でも、リベンジしたくなったよ。今度は気絶せずに最後まで行きたいな」
 唯史は日和の手を優しく退けながら言った。
「お!ホラーが苦手な唯史さんが珍しいね。また行きましょ!今度の夏休みに八急アイランドホテルに泊まる宿泊プランで行くのはどう?このプランで行けば、入場料以外の別途料金がかかる魔急精神病院にタダで入れるよ」
 日和はパンフレットを確認しながら、こう提案した。
「夏季休暇の予定が一つ確定したな。うん、良いよ」
 唯史は笑顔で答えた。そして、その後も2人は八急アイランドを楽しんだ。
 それから、1ヶ月が経った。日和が仕事帰りに駅のコンビニに立ち寄ると、雑誌コーナーにあった一冊の雑誌が彼女の目に飛び込んできた。
「お!これは旅行雑誌の『横浜Visitor』ね。今回は魔急精神病院の特集が組まれてる。買っとこ!」
 心の中でこう言った後、日和は横浜Visitorとペットボトルのお茶を買い、帰りの電車の座席に座り、その雑誌を開いた。
「なるほど〜、八急アイランドの社長と横浜Visitorの記者との対談記事になっているのね。どれどれ…」
 日和はこう思いながら、記事を読み始めた。


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