もょもとオリジナル昔話③~GOGOミラクルおむすびころりんDX~
むかしむかし、あるところに「働くのは嫌いじゃないけど、できれば楽して生きたい」が口癖の、もょもとという男がおりました。
ある日、もょもとは山へ芝刈り……には行かず、家でゴロゴロしておりました。
すると奥の部屋から、
「パパー!おやつないー!」
「ジュースー!」
「ヒマー!」
「スマホ貸してー!」
と、4人の子どもたちの波状攻撃。
もょもとは思いました。
「……山で芝でも刈ってたほうが楽じゃね?」
そして渋々、山へ向かいました。
お昼になり、奥さんが持たせてくれたおむすびを食べようとすると……
コロコロコロ……
おむすびが穴へ落ちていきました。
「あっ!待てー!それ、鮭とツナマヨで迷った末に鮭を選んだやつー!」
もょもとは慌てて穴をのぞき込みます。
すると下から、
『おむすびころりん、すっとんとーん♪』
という歌が聞こえます。
気になったもょもと。
「いや、これは行くしかない。」
と、自ら穴へダイブ。
着地すると、そこにはネズミたちがいました。
しかし普通のネズミではありません。
全員、ジャグラーのピエロの帽子を被っております。
「なんだここ……」
すると一匹のネズミが言いました。
「ようこそ!ここは夢と希望と設定推測の国・セテーイ6!」
ざわ……
もょもとの目が輝きます。
「ほ、本当にあるのか……セテーイ6……!」
ネズミたちは言いました。
「あなたのおむすび、とても美味しかったです!お礼に宝箱を差し上げます!」
目の前には二つの箱。
小さい箱と大きい箱。
もょもとは考えます。
(普通は小さい箱が正解……でも待てよ?こういう話って、あえて大きい箱を選ばせて裏をかくパターンもある……。)
五分経過。
十分経過。
ネズミたちもソワソワし始めます。
「まだですか?」
「ごめん。今、設定推測中。」
二十分後。
ようやく決意しました。
「よし……大きい箱だ!」
箱を開けると……
中から出てきたのは、
『家族みんなで使える一年分の思い出引換券』
でした。
旅行でもいい。
外食でもいい。
遊園地でもいい。
家族と好きなことをして過ごせる、不思議な券でした。
もょもとは少しガッカリしました。
「……大金(推定3億円)じゃないんかい。」
すると、一番年上のネズミが言いました。
「お金は減ります。でも思い出は増えます。」
「……なんか急に良い話するじゃん。」
家に帰り、その券で家族みんなとたくさん遊びました。
海へ行き。
公園へ行き。
一緒にお菓子を食べ。
くだらないことで笑いました。
そして一年後。
子どもたちが言いました。
「パパ、あの時いっぱい遊んでくれて楽しかったね!」
その瞬間、もょもとは思いました。
(あぁ……これが宝物だったんだな。)
……が、次の瞬間。
「ちなみに今度の休みも遊ぼ!」
「朝6時集合ね!」
「鬼ごっこね!」
「全力で!」
もょもとは空を見上げました。
「……やっぱり山で芝刈ってたほうが楽だったかもしれん。」
おしまい。
