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[書評] 世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

こう言ってしまってはなんだが、
私は雑談というものが どうも苦手だ。

もちろん親しい間柄で
くだらない話をするのは嫌いじゃない。
だが そうでもない間柄、たとえば
ビジネスの場であったり
普段会わない親戚の集まりだったり、
あぁいう状況での
雑談というものが苦手。

そもそも私は沈黙が
苦にならない人間だし、
むしろ隣に人がいようと
黙って思索に耽る方が
有益であると思ってしまう性分。

誰もがそうならありがたいのだが、
そういう沈黙が
気まずく感じる人も多いことを
私は知っているので、
仕方なしに話をする。

この気遣いができることが、
私が辛うじて "コミュ障" と
言われない理由だと思っている。
(自覚的には十分コミュ障なのだが)

そんなわけで別に
雑談ができるようになりたいとか
雑談の引き出しを増やしたいとか、
別にそんな志があったわけでもなく。

ただ えてして こういう本は
タイトルづけが上手いもので。

「何を話しているのか」と言われると
「そうね、私の知らない人たちは
 どんな雑談をしているのだろうね」
と興味も湧いてくるわけで。
(世界とか一流とかいうのは、
 私には さして興味がない)

コミュ障のケがある自分にとっては、
読んで損することは
なかろうと思ったわけだ。


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ビジネスにおける雑談

仕事柄 営業マンの訪問の
相手をする機会も少なくないのだが、
やはり彼らも人の子であるわけで
トークスキルの高さも様々である。

私が嫌いな
「この話って、
 時間の無駄じゃないですか?」
と思うような話を
長々とするような人がいれば、
大なり小なり 仕事を進める上で
役に立つような話をしてくれる人もいる。

前者は会社の人間として会っているので
大人な対応をして
差し上げてはいるものの、腹の中では
「本題に入らないなら、
 さっさとお引き取り願いたい」
と思っている。

思っていても話は続くので、
たぶん表情には出ていないのだろう。
(出ていても なお
 続けているなら大した胆力だ)

終業時間を待ち焦がれている人ならば
こういう雑談は大歓迎なのだろうが、
私のように(それなりに)仕事に対して
真摯に向き合う人間からすると
こういう雑談は害悪でしかない。

だいたい この手の雑談というのは
会って最初にするものだから
アンカリングが作用している可能性は
あるかもしれないけれども、
往々にして害悪な雑談をする人で
「この人はデキる営業マンだ」と
関心させられた試しはない。

論理学的には何の因果も
証明はできないのだが、
個人的な統計では
雑談の質と営業マンとしての能力には
どうも それなりの相関がありそうである。

一流は無駄な雑談をしない

…とまぁ ここまでは
個人の感想に過ぎないのだが、
平たく言ってしまえば
今回読んだ本でも
同じような見解が示されている。

「今日はいい天気ですね」
「最近は暑いですよねー」
なんて言われたところで、
私のようなコミュ障気味の人間は
「そうですね」に続く言葉を
探すのが 地味ながらも負担なのだ。

「そうですね」が
笑顔で受け入れられるのは、
笑っていいとも!の
タモリ氏くらいなものだろうに。
(この喩えも だんだん
 通じなくなってるんだろうなぁ)

もちろん所謂 商談のようなものなら、
挨拶の次の句が
「さて、本題ですが…」とは
さすがにいかないのは 私でも分かる。

さりとて お互いに
ビジネスパーソンであるなら、
1ミリも仕事に関係ない話 "ばかり" で
時間を浪費するのは
互いにメリットがないだろう。

何をどこまで自身の仕事に
関係すると捉えられるかも
ひとつの素養ではあるが、
それにしても雑談をしているその場が
ビジネスのためのものだということを
忘れている人が少なくなさそうである。

無駄な雑談をなくせ

故にビジネスパーソンとして行う雑談は、
極力 無駄をなくさなければならない。

或いは 一見無駄に思えるトークすら
本題への巧妙な布石だとするのならば、
"徹底的に" 無駄をなくすべき
といってもいい。

何もその日の本題につながる必要は
必ずしもない。

たとえるなら
序盤に何気なく突いた歩が
何十手も先の局面に
意味をもたらすかの如く、
この先のビジネスに活かせるという
意図を持って雑談をすべきなのだ。

たしかに その日の終わりには
「意味のない雑談だった」
と思うかもしれないが、
相手にとっては
こちらが気付かぬうちに
ニーズや困りごとを把握できている。

そして こちらが気付かぬほどに
自然な流れで、思わず食い付くような
提案ができればよい。

そう、名人の妙手が
必ずしも指したその瞬間には
相手に意味が理解できないように、
知らず知らずに局面の流れを誘導する。

将棋も雑談も
相手ありきのものであるから
必ずしも狙いどおりには
いかないものだが、重要なのは
明確な意図を持って臨むこと。

その心構えを常に忘れなければ、
いつかは雑談の "有段者” くらいには
なれるのだろう。

こんな人にオススメ!

・雑談をする場面の多い
 ビジネスパーソン
・どのように雑談をしたらいいのか
 学びたい人
・中身のない雑談に辟易している人
 (プレゼント用に)


お読みいただき、
ありがとうございました。


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