「旦那の収入を越したい」と話してくれた、ある主婦マーケターの話
「あなたの『やりたいこと』を教えてください。」
私は人材事業の責任者として、
これまで多くのマーケターと面談してきました。
そんな面談の中で、必ず聞くようにしている質問です。
条件面の希望や、稼働可能時間や、得意なスキル。
そういう話は、もちろん聞きます。
でも、それだけだと足りないと思っているから、
「やりたいこと」を必ず聞きます。
dodaさんが提唱している
「ワーク〈ライク〉バランス」という言葉を見たとき、
真っ先に思い出したのは、ある主婦マーケターさんとの面談でした。
📌「やりたいことが浮かばない」と言った人の、本当の本音
面談のとき、最初に「やりたいこと」を聞いた時、
その方は少し困った顔をしました。
「うーん、特にこれっていうのが浮かばないですね…。
稼げたら嬉しいなとは思うんですけど。」
こういう反応、実はよくあります。
普段の生活の中で「やりたいこと」を言語化する機会って、
思っているより少ないからです。
なので、私はいつもこう聞き直します。
「本当に何でもいいんです。
仕事と関係なくても、 ちょっと恥ずかしいって思うことでも、
よければ聞かせてください。」
少し沈黙があったあと、その方はこう言いました。
「旦那の収入を越したい。」
「それから…」と、続きを話してくれました。
「自分のお金で、推しのライブにもっと行きたい。」
「旦那に許可を取らなくても自由に使えるお金で、
子どもに何か買ってあげたい。」
私はその言葉を聞いた瞬間、
「これがワーク〈ライク〉バランスの本質だ」と思いました。
📌面談で聞いてきた、いろんな「やりたいこと」
その方以外にも、面談ではいろんな「やりたいこと」を聞いてきました。
「フリーランスになりたい。」
「本業の収入を超えて、転職したい。」
「広告運用までできるマーケターになりたい。」
「デザインを実務でこなして、いずれデザイン領域で独立したい。」
「子ども、家族との時間を大切にしたいから、
在宅でできる仕事を安定して獲得したい。」
並べてみると気づくのですが、
ほぼ全員、「収入」の話だけで終わっていないんです。
「なりたい自分」がそこにあります。
「お金が欲しい」じゃなくて、「お金を自分の力で得て、何かをしたい」。 「キャリアアップしたい」じゃなくて、「こういう自分になりたい」。
聞いていてつくづく思いますが、
人がモチベーションを持てるのは、
収入のためじゃなくて、なりたい自分に近づける時です。
📌人材紹介の現場で起きていること
少し人材業界の話をします。
世の中の人材紹介サービスの多くは、
「条件」と「スキル」のマッチングで動いています。
月いくらの単価で
どんなスキルがあって
何時間稼働できて
どの業界の経験があるか
このフィット感で、案件を紹介する。
ある意味、合理的です。
ただ、私はこのやり方だけだと、
「やりたいこと」を持っている人にとっては不十分だと感じています。
たとえば「フリーランスになりたい」と思っている副業マーケターさんに、
単価が高くてスキル的にできる案件を渡したとします。
短期的には満足度が上がるかもしれません。
でも、その案件が
「フリーランスとして独立できる経験」になるかは、別の話です。
「広告運用までできるマーケターになりたい」と話してくれた方に、
経験はあるからと言ってSNS運用だけの案件を渡しても、
満足度は上がりません。
やりたいことが明確にある人にとって、
「条件マッチ」だけの案件提案は、意味がない時があります。
📌私が考える「ワーク〈ライク〉バランス」
ここでdodaさんの定義を改めて引用します。
「ワーク〈ライク〉バランス」とは、1990年代から「ワークライフバランス」という言葉が浸透して以降、はたらき方の実態や、人生観・価値観が多様化する中で、「doda」が考える現代のはたらき方の新概念です。人生における満足度の向上のため、「やりたいと感じるコト(ライク)」の比重を増やし、「やらざるを得ないと感じるコト(ワーク)」とのバランスを整えることを目指します。
この定義を読んで、すごく共感しました。
「やらざるを得ないコト」をゼロにすることは、現実的じゃない。
家賃も、食費も、保険料も、払わなきゃいけない。
そのために働かなきゃいけない側面は、誰にだってあります。
でも、その中に「やりたいコト」をどれだけ織り込めるか。
これって、自分自身でしか設計できないバランスなんです。
そして私が思うのは、
「やりたいコト」は、必ずしも高尚なものじゃなくていい。
「フリーランスになる」も、
「広告運用ができるようになる」も、
「自分の稼ぎで推しのライブに行く」も、
「旦那の収入を越す」も、
全部、その人にとっての「やりたいコト」。
全部、その人のモチベーションになり得るもの。
他人から見て立派じゃなくていい。
自分にとって本気でやりたいことなら、それが正解です。
📌複業(副業)→独立は、ワーク〈ライク〉バランスを設計する手段になる
「やりたいこと」を実現する手段として、
最近増えているのが「複業(副業)→独立」というルートです。
会社員として安定した収入を確保しつつ、
複業(副業)で別のスキル・別の収入源を作る。
複業(副業)の収入が安定してきたら、本業を超える規模まで伸ばす。
それを越えた時、自信を持って独立できる。
この流れは、
「ワーク〈ライク〉バランス」を自分の手で設計する道筋として、
すごく現実的です。
ただ、ここで一つだけ言いたいことがあります。
複業(副業)を伸ばすには、案件選びが決定的に重要です。
「単に稼げる案件」と「自分のキャリアを伸ばす案件」は、別物です。
「条件がいい案件」と「自分のなりたい姿に近づく案件」も、別物です。
短期的な収入だけ見て案件を選ぶと、
独立した時に「あれ、私何ができるんだっけ」となります。
逆に、キャリア構想に合った案件を選び続けていれば、
独立する頃には自分の専門領域が自然に育っています。
📌BRAND CREWの面談で必ず聞くこと
私たちBRAND CREW(ブランドクルー)は、
マーケター向けの人材マッチングサービスです。
面談では、必ず「やりたいこと」を聞きます。
「いまの仕事の何を楽しんでいるか」
「これからどんなマーケターになりたいか」
「3年後、5年後、どんな状態でいたいか」
「収入以外で、仕事に求めているものは何か」
聞いてみると、最初は「うーん」と困る人もいます。
でも、深く話すうちに、
その人の中にある「やりたいコト」が言語化されていく。
その言語化された「やりたいコト」を踏まえて、案件をご紹介します。
単価が高いだけの案件は、ご紹介しません。
スキル的にできるだけの案件も、ご紹介しません。
その人のキャリア構想に合った案件を、ご紹介します。
結果として、
稼働継続率は約91%
(企業様と人材双方が満足し、稼働が続いている状態)登録人材の離脱率は1.1%
(連絡用LINEのブロック率)
数字が全てではありませんが、
「条件マッチ」だけじゃない人材紹介のあり方が、
ちゃんと信頼されていると感じています。
📌収入のために働くのか、なりたい自分のために働くのか
最後に。
私は、収入のために働くこと自体を否定しているわけではありません。
生活がある以上、収入は大事です。
でも、
「収入のためだけ」で仕事を選び続けると、
ワーク〈ライク〉バランスは整わない
と思っています。
「旦那の収入を越したい」も、
「推しのライブにもっと行きたい」も、
「自由に使えるお金で、子どもに何か買ってあげたい」も、
よく考えると、お金そのものが目的じゃない。
自分の力で何かを成し遂げた、という実感。
自分で自分の人生を選んでいるという感覚。
これが手に入った時、
人は初めて「ワーク〈ライク〉バランスが整った」
と感じるんじゃないでしょうか。
あの主婦マーケターさんは、
その後、登録から1週間程度で企業担当者との顔合わせまで進んでいます。
全て叶えるのも、そう遠くないように思えていますし、
自分の力で〈ライク〉を進めていく実感を、少しずつ積み重ねています。
私はそういう方々の役に立てることが、心から嬉しいです。
⚓BRAND CREW(ブランドクルー)について
マーケター向けの人材マッチングサービスです。
現役マーケターが面談を担当し、
条件面より「キャリア構想」を重視したご紹介をしています。
複業(副業)を始めたいマーケターさん、
独立を視野に入れているマーケターさん、
「やりたいこと」を一緒に整理する面談、受け付けています。
📩登録・面談のお申し込みはDMまで。
▼BRAND CREW note(平日不定期で更新中)
https://note.com/brandcrew
