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餅は餅屋 【ショートショート】

「なぁ、この電球の傘って何でできてるん?」
「それは、羽二重餅はぶたえもちみたいなうすーい餅やな」
「ほんなら、こっちのリビングテーブルは?」
「そりゃ、角餅かくもちやろ」

 アホみたいな会話をおとーちゃんとしてたウチは、思い切って聞いてみた。

「この家建ててくれたんは、大工さんやろ? なんで餅ばっかりつこてるん?」
「ちゃうちゃう、この家は餅屋さんに建ててもろたんや。昔からよぉ言うやろ『餅は餅屋』って」

 いや、それはプロの仕事はその道のプロに任せましょ、っていう意味やろ?
 何でもかんでも、餅屋がプロやでって意味ちゃうよ?

「ほんなら、この家って全部餅で出来とるんか?」
「せやで、なんたってプロの餅屋やからな! でけへんことなんてないで!」

 香ばしい匂いを嗅ぎながら、だんだん意識がうすーくなってくる。
 消防車のサイレンの音が近くに聞こえる。

『餅は餅屋』

 どうでもええから、燃えてる家からウチらを早い事助け出してほしい……
 消防士のプロのあんちゃん、たのんます、



#毎週ショートショートnote #お餅プロ
#ショートショート #短編小説
#HUMANWRITE

10:35


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