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同じ私でありながら、一瞬たりとも同じではない


これまで、ヒトの身体の細胞は
およそ60兆個と言われていました。

しかし、十数年前より、
約37兆という数字が広く引用されています。


細胞は命の最小単位


体を構成する細胞の多くは、
この数年の間にも


新しい細胞へと
入れ替わっています。


例えば、赤血球は約120日、
消化器の上皮は3~5日、


皮膚は約1か月、
肝臓は数か月~1年以上、骨は約10年


しかし、大脳皮質と脊髄の神経細胞は、
生涯ほぼ同じ細胞が使われます。


つまり、自分の身体は中枢神経を除けば、
それぞれ異なる速さで、


絶えず新しい細胞へと生まれ変わっています。


そんなふうに考えると、
昨日の私と今日の私は、


同じ私でありながら、
一瞬たりとも同じではない
という、


不思議な感覚になります。



病気になってから、
そのことを身体だけではなく、


心にも
重ねて考えるようになりました。


これまで当たり前だと思っていた価値観が、
音を立てずに崩れていきました。


人からどう見られるかを気にし、
人に認められることを優先してきた時間、


それを認めることへの葛藤


寄せては返す波のように揺れながらも、
書くことで少しずつ自分を見つめ直し、


読者との一期一会の出会いにも
支えられてきました。


気づくことは、私にとって癒やしです。


そして、
その積み重ねが、新しい自分への


静かな再出発になっているような
気がします。


年齢とともに細胞は減り、
その再生する力もゆるやかになっていきます。


それでも、
不思議なことに、


心には心の再生があるのかもしれません。


今の私は、そのやわらかな変化に、
そっと感謝しています。









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