『Tippy Toes』が描いていた未来
昨日、XGの『Tippy Toes』の2ndワールドツアーでのライブ映像が公開された。
曲が始まる前には新たなパフォーマンスが加わり、デビュー曲ならではの特別な演出になっていた。
映像を見終えたあと、純粋にライブで感じたあの興奮がよみがえってきたと同時に、ふと、こんなことを考えた。
「なぜ、今なんだろう。」
もちろん、その理由は当事者しか分からない。
それでも、あえてこのタイミングでデビュー曲のライブ映像を公開したことには、何かメッセージがあるような気がした。
そう思って、『Tippy Toes』の歌詞を改めて読み返してみた。
すると、そこには4年前に描かれた未来が詰まっていた。
"We're on the rise, you ain't seen nothin' yet."
「急上昇していくの これはただの序章に過ぎない」
デビュー当時、この歌詞は未来への力強い宣言に聞こえた。
「これはただの序章に過ぎない」
その言葉は、これから世界へ挑戦していく決意のように感じていた。
でも2026年の今、その意味は大きく変わった。
初のワールドツアーでは約40万人を動員し、その締めくくりには東京ドーム公演を成功させた。
最新のフルアルバム『THE CORE - 核』は、全米総合アルバムチャート「Billboard 200」で93位にランクインした。
さらに、1stワールドツアー終了から1年も経たないうちに2ndワールドツアーをスタートし、海外公演はアリーナクラスへとスケールアップした。
CoachellaではSaharaステージのトリを務め、Capital's Summertime Ballでは日本人グループとして初めてWembley Stadiumのステージに立った。
そしてMAJ2026では「Best Global Hit from Japan」と「最優秀ダンス・エレクトロニック楽曲賞」の2部門を受賞した。
2022年時点では、本当に「ただの序章」に過ぎなかったのだ。
"Taking the lead"
「みんなを導くから」
この言葉も、今では違って聞こえる。
『先頭に立つ』という言葉が、今では『誰も歩いたことのない道を切り開く』という意味にも聞こえる。
日本発で世界市場を本気で目指すグループ。
その新しい可能性を、自分たちの歩みで証明してきた4年間だった。
"Here to dominate."
「時代を築くためやって来たの」
一般的には「圧倒するためにここへ来た」と訳されることが多いこのフレーズ。
でも今のXGを見ていると、まさに公式和訳のとおりに聞こえる。
「時代を築くために、ここへ来た。」
もちろん、XGだけが時代を作っていると言いたいわけではない。
それでも、日本人グループが世界へ挑戦する新しい景色を切り開いてきた存在の一つであることは間違いないと思う。
"Yeah, we gunnin' for the crown, group masterpiece."
「みんなで最高傑作になるの」
以前は、この言葉を「7人で一つの傑作」という意味で受け取っていた。
でも今は、それだけではない気がしている。
7人だけでなく、その周りにいるすべてのクリエイターも含めて、一つの作品を作っている。
そんなチーム全体の姿を表している言葉なのかもしれない。
"Gonna keep ya on your tippy toes."
「Gonna keep ya on your tippy toes.」(公式和訳なし)
「目が離せない。」
「次に何が起こるか分からない。」
「そんな状態にし続ける。」
そんな意味を持つこのフレーズ。
振り返れば、この4年間のXGそのものだった。
ジャンルも、コンセプトも、ビジュアルも、パフォーマンスも。
新しい作品が発表されるたびに、私たちの予想を軽々と超えてきた。
ALPHAZは、ずっと油断できないままだ。
こうして歌詞を振り返ると、『Tippy Toes』はデビュー曲というより、XGが描いていた未来への設計図だったように思う。
ここで、ちょっと気になることがある。
XGの楽曲タイトルは、その後、全曲大文字で表記されている。
MASCARA、SHOOTING STAR、LEFT RIGHT、GRL GVNG、WOKE UP など
でも、デビュー曲だけは、
『Tippy Toes』
なぜ、この曲だけ小文字が使われているのか。
その理由は語られていないはず。
だから、これは私の勝手な想像だ。
でも今なら、こう考えてみたくなる。
『Tippy Toes』は、XGという物語のプロローグだったのではないか。
この曲には、これから目指す未来が描かれていた。
そして、その未来を4年間かけて一つずつ現実にしてきた。
最近、COCONAとJURINが、それぞれファンクラブのブログで過去のXGの映像を見返していたことを書いていた。
そして、このタイミングで公開された『Tippy Toes』のライブ映像。
もちろん、それぞれがつながっているのかは分からない。
でも私は、これまで歩んできた道を改めて見つめながら、同時にその先の未来を見据えているようにも感じた。
"We're on the rise."
"You ain't seen nothin' yet."
"Lace 'em on tight."
"Gonna keep ya on your tippy toes."
4年前に未来への宣言だったこの言葉は、今では実績に裏打ちされた言葉になった。
それでも、XGは変わらず「これはただの序章に過ぎない」と歌う。
だから私は、このタイミングで『Tippy Toes』のライブ映像が公開されたことにも、こんなメッセージを重ねてしまう。
「ここまで来た。でも、私たちはまだ先へ進む。」
4年前に歌われた「これはただの序章に過ぎない」。
あの歌詞は未来への宣言であると同時に、この物語の始まりを告げる言葉でもあったのかもしれない。
その物語は今もなお、"We're on the rise."——そう歌いながら進み続けている。
XGを見ながら考えたことの記録
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