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信頼は未来への投資 ~LTVから考える、ファンダムを育てる信頼~

最近、ライブグッズをめぐるトラブルや、それに対する運営の対応を目にすることがあった。
それを見ていて、一つ考えたことがある。

企業を評価するとき、私たちは「ミスがあったかどうか」に目を向けがちだ。
もちろん、ミスはない方がいい。
しかし、本当に企業の価値が表れるのは、その後の対応なのではないだろうか。

マーケティングには、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)という考え方がある。
一人の顧客が、企業との関係の中で長期的にもたらす価値のことだ。
一般的にLTVを高める方法は、大きく3つあると言われている。

  • 購入単価を上げる

  • 購買頻度を増やす

  • 継続期間を延ばす

どれも重要だが、エンターテインメントの世界では、私は「継続期間」が特に重要ではないかと思っている。
ライブは毎週あるわけではない。
アルバムも毎月発売されるわけではない。
だからこそ、「10年間応援してくれるファン」の存在は、企業にとって何より大きな価値になる。

では、その継続期間を伸ばすために必要なものは何だろう。

私は、「信頼」だと思う。

商品やサービスにミスは起こり得る。
ライブ運営でも、グッズでも、物流でも、人が関わる以上、ゼロにすることは難しい。
だから重要なのは、ミスが起きたあと、企業がどのように向き合うかだ。

事情を丁寧に説明する。
利用者の立場に立って、できる限り誠実な対応を考える。
その結果、ときには企業が短期的な損失を受け入れる場面もあるだろう。
一見すると非効率な判断に見えるかもしれない。

しかし、LTVという視点で考えれば、それは単なるコストではなく、「また応援したい」と思ってもらうための投資とも考えられる。

このことを考えていて、私はXGの活動を思い出した。
XGの1stワールドツアーでは、「まずは世界中の人にライブを見てもらうこと」を重視していたという。
短期的な利益だけを考えれば、効率の良い地域だけを回るという選択肢もあったはずだ。
それでも世界各地を訪れたのは、「利益」よりも「未来のファン」と出会うことに価値を見出していたからではないだろうか。
それは、目先の利益よりも、長く応援してくれるファンとの出会いを大切にした結果だったのではないかと私は感じている。

ライブを観た人が、次のライブにも来る。
アルバムを買う。
グッズを買う。
友人を誘う。
そうして、一人のファンが、また新しいファンを生んでいく。
これもまた、長期的なLTVを高める考え方なのかもしれない。

私は、XGALXのこれまでの運営を見ていると、短期的な利益だけではなく、長期的な信頼を大切にしているように感じることがある。
もちろん、すべての判断が正しいと言いたいわけではない。
ミスもあるし、改善すべき点もあるだろう。
しかし、重要なのは「失敗しない会社」であることではなく、「失敗したときにどう向き合う会社なのか」ではないだろうか。

ファンの立場に立ち、ときには企業側が負担を引き受ける。
その積み重ねが、「この会社なら安心して応援できる」という信頼につながる。
私は、その信頼こそが、長く続くファンダムを支えているのだと思う。

もちろん、信頼は運営の対応だけで生まれるものではない。
XG自身も、世界を目指す姿勢を貫き、ジャンルに挑戦し続け、ライブの完成度を磨き続けてきた。
「次はどんな音楽を聴かせてくれるのだろう。」
「次のライブもきっと期待を超えてくれる。」
そんな期待が積み重なることも、「また長く応援したい」という気持ちにつながっているのだと思う。
運営とアーティスト、その両方が少しずつ信頼を積み重ねてきたからこそ、今のファンダムがあるのではないだろうか。

信頼は、企業だけが築くものではない。
アーティストが期待に応え、
運営が誠実に向き合い、
ファンが応援を続ける。
その積み重ねが、長く続くファンダムを育てていくのではないだろうか。

LTVは、「購入単価」「購買頻度」「継続期間」という3つの要素で語られる。
しかし、そのどれにも共通して必要なのは、「また応援したい」と思える気持ちではないだろうか。
その気持ちは、広告だけでは生まれない。
話題性だけでも続かない。
日々の活動や、一つひとつの対応の積み重ねによって育まれていく。

信頼とは、ミスをしないことで得られるものではない。
ミスをしたときにどう向き合うか。
日々どんな活動を積み重ねるか。
そして、短期的な利益よりも、長く応援してくれるファンとの関係を大切にできるか。
私は、その一つひとつの積み重ねこそが、未来への投資なのだと思う。
信頼は、一日では築けない。
だからこそ、未来への一番大きな投資なのだ。
そして、その積み重ねの先に、長く愛されるファンダムが生まれるのだと思う。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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