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nishia2222
ビフォーのままで。蟻のままで。
先日、たくさんのエッセイを読んでいて、ふと思ったことがある。
それは――
「ありのままの自分が嫌いで、変えようとして努力している人が、なんと多いことか」
ということだ。
なんて、他人事みたいに言っているけれど、もちろん僕もその一人だった。
けれど昨日、ふと決めたのだ。
「もうやめよう」って。
もう、ビフォーアフターの“ビフォー”のままでいい。
苦手なことは克服できず、澄ました顔をしながら、他人をちっとも信用できなくて、多くの人の心を揺さぶる文章も書けない。そんな、ドジで間抜けな自分のままでいい。
だって、そんな自分こそ唯一無二だから。
だったら、ビフォーのままガムシャラに生きればいい。
その軌跡を、左手の親指に込めてスマホをタップし続ければいい。
要するに、これまで通りやりまっせ、という話に過ぎない。
――そんな「永遠にビフォーな僕」は、あの有名な「ありのまま」という言葉にも二つの顔があると思っている。
ひとつは「蟻のまま」。
もうひとつは「(モハメド)アリのまま」。
多くの人が心のどこかで、世界チャンピオンの“アリのまま”でありたいと願っている。
そう、やはり蟻のままではいやなのだ。
それは僕も同じだ。
けれど今は少し違う。
もしアリを目指して無理をし続けた結果、誰かを傷つけてしまうくらいなら――僕は「いい蟻」でありたい。
小さすぎて、誰の目にも留まらなくても。
それでも蟻にはできることはある。
人を励まし、やさしくすることだってできる。
そして、そんな蟻が何十億といれば、きっと世界は変わる。
たとえアイアンマンやキャプテン・アメリカが現れなくても。
だから、僕は今日もこうやって飽きずにスマホの画面をタップし続けている。
――さて、あなたはどんな“ありのまま”で生きたい?
