平凡男子と七福神#6
その日の放課後の廊下。
〇〇は、七福神に行く手を塞がれていた。
清宮レイが両手を腰に当て、勢いよく言う。

清宮:ねぇ! さっきかっきーと何があったの? あんな泣きそうな顔、初めて見たんだから!
〇〇:…お前らに…関係ないだろ

紗耶:関係あるよ!私たちの友達が困ってるんだもん!

筒井:そうだよ……同じ学校にいる以上、無関係じゃ――
〇〇:やめろ
低い声が響き、彼女たちの言葉が止まる。〇〇は一歩前に出て、強く吐き出すように言った。
〇〇:……お前らに、俺の何が分かる
沈黙。その瞬間、胸に押し込めていたものが堰を切ったようにあふれ出す。
〇〇:俺は、中学のとき……何もしてないのに、全部俺のせいにされたんだ
七福神の視線が一斉に集まる。
〇〇:机の中に悪口の落書きが入ってて、それを誰かが勝手に俺のせいにした。証拠なんてなかったのに、みんな俺を疑った。笑いながら“〇〇がやったんじゃね?”って……それだけで全部変わったんだ!
手が震え、声がかすれる。〇〇は拳で目頭を押さえながら、必死に言葉を続けた。
〇〇:友達だったやつらも、黙って俺から離れていった。机は孤島みたいで……LINEのグループからも勝手に消されてた。何もしてないのに! ……それでも、俺が言い返したら“言い訳するな”って笑われたんだ
声が震え、堪えていた涙が頬を伝う。
〇〇:……だからもう、誰とも関わりたくない。信じられない。どうせまた、同じことになる……!
七福神の誰もが言葉を失っていた。
柚菜は拳を握りしめ、レイは唇を噛む。あやめは泣きそうな目で見つめ、真佑も表情から冗談めいた影を消していた。
〇〇は目を伏せたまま、背を向ける。
〇〇:……俺は静かに生きたいだけだ。それすら許さないのか
その背中は重く、誰も追うことができなかった。
To be continued
