【好きを語るラジオ】「好き」は、出会いに行くものかもしれない。—田畑さなえさんの地方銘菓の話から
ポッドキャスト「5分で出会う、アートのちょっと話。」特別編。
ゲストの方に「好き」を語っていただく、その名も…
「あなたの好きを聞かせてください!」
第1回目のテーマは「地方銘菓」
「自分の好きなものをもっと見つけたい人」「何かひとつ夢中になれるものがほしい人」そして「おいしいものが好きな人」にとって、ちょっと世界の見え方が変わるかもしれない回になっています。
このnoteでは、トークを文字でも楽しんでいただけるように番組を振り返っています。
そしてゲストさんの「好き」を私がアートに例える、「ゲストさんをアートにたとえるなら?」についてもお楽しみください。
今回のゲストさんの紹介
今回お話を伺ったのは、中小企業のブランディングとライティング支援で活躍されている、ライターの田畑さなえさん。

※noteのIDにも「cocoa」と「aisu」が入っていて、食べることが大好きなさなえさんらしさが出ています🍫🍨
さなえさんとは取材ライター講座の同期というご縁で、仲良くさせていただいています。以前から「地方銘菓が好き」と伺っていて、「その好き、絶対おもしろいやつやん…!」と気になり、今回オファーさせていただきました。
さなえさんの好きは「地方銘菓」
もともと、食べることや知らないものを見つけることが好きだったさなえさん。伺ったお話からは「好きなものを知りたい」の行動力だけでなく、使命感のようなものも感じました。
たとえば、旅行の時にお母さまからの「お土産ミッション」を受け、逆算で考えるお土産決め。また、東京にお住まいの時は毎週金曜日に定時退社後、土日に事前にたてたスケジュールで、アンテナショップと併せて趣味のカフェ巡りを堪能。
とてもハードなスケジュールに「疲れるんじゃない?はわわ…」の心配なんのその!
「なんかちょっとしんどくない?」とご自身にツッコミしつつも「新しい世界を知れた!」とホクホクな月曜日を迎えていたそう。すごすぎ。
最近では北海道に引っ越しをされて、スーパーで北海道でしか見れないものを探されているとのこと。そこで見つけたご当地パンのエピソードも面白かった!続きはラジオで。
地方銘菓に恋をした、社会人2年目の春

さなえさんが情熱と使命感をもって地方銘菓巡りをするようになった、きっかけのお菓子やさんとの出会いがあります。
それが、宮城県の一目千本桜を訪れたときに出会った「菓子匠 喜多屋」さん。


ただ「美味しい」だけじゃない。その場所に流れている空気や、そこにある営みそのものに惹かれていったこと。実際にその土地に訪れたからこその出会い…「まるで恋じゃん!?」なロマンチックなお話にドキドキ。


宮城県「菓子匠 喜多屋」さん
お店の詳細はこちらから▼
行かないと分からない、好きのお話
私は今まで地方銘菓は「味を楽しむもの」という印象が強かったです。それこそお菓子の種類の1つとして見ていました。
でも、地方とかかわりがあるお菓子だからこそ感じ取れる物語があるんだなと、さなえさんのお話を伺って思いました。
「有名になること」だけが価値じゃない。その土地で大切にされ続けている形がある、というお話も印象的でした。
これって単なるお菓子探しの「スタンプラリー」じゃない、もっと深い出会いですよね。
それも「宮城県の、あの時の天気で、あのタイミングで」な運命的シチュエーションにロマンを感じました。
もしその出会いがなかったら、いまの熱狂的なさなえさんはいなかったのかも。う~ん、ifの世界はどんなんだろうか。
今の時代どこでもお取り寄せしようとおもったらスマホひとつでできる時代。でもアンテナショップでたくさんのものに出会う楽しさがありつつ、それでもやっぱり実際に行ってみないと分からない空気や物語がある。
次にお土産探すときはお店の中もしっかり注目しようかな。
「なかなか夢中になるものに出会えない」と感じている方、まずは気になったものに触れてみることから始めてみてもいいのかもしれません。
おすすめの地方銘菓-新潟の「ヤマヨ果樹園」さんのル・レクチェグミ
今回、さなえさんがおすすめしてくださったのが、新潟の「ヤマヨ果樹園」さんのル・レクチェグミです。

実は、グミがあまり得意ではなかったさなえさん。でもこのグミを食べて「これは美味しい」と感じたそうです。
ル・レクチェという洋梨の濃厚な甘さがぎゅっと詰まっていて、果物の美味しさをそのまま味わえるグミ。私もいただいたことがありまして、ほんっっま果物食べてるみたいでした。
東京、新潟、そして、一部地域での販売とのことですが、もっと広がってほしい…!と思ってしまいました。

地方銘菓は、その土地の魅力を知るきっかけにもなるもの。こうして一つの味から、知らなかった土地や文化に興味が広がっていくのも、面白いですよね。
新潟の「ヤマヨ果樹園」さんのル・レクチェグミ
商品の詳細はこちらから▼
さなえさんを、アートにたとえるなら?
さなえさんの「地方銘菓を知るなら、その土地のスーパーにも行かないと分からない!」という行動力。そして、お店や人の良さをそのまま受け入れる、決めつけない懐の深さ。
その姿勢に、私はある画家のエピソードを思い出しました。
それが、竹内栖鳳です。
竹内栖鳳は明治時代に活躍した京都の画家。
当時の日本では、ライオンは実在の動物というよりも「唐獅子」として、どこか架空の存在のように捉えられていました。「ほんまにおるんかいな」的なね。知らんけど。
(唐獅子が気になる方は下のリンクからぜひ。)
そんな中、栖鳳はパリ万博の視察の際に「本物のライオンを見たい」と現地に向かいます。
しかし、なかなか実物を見ることができず、最初は石像のライオンを模写することに。それでも諦めず、ようやく動物園で本物のライオンに出会い、何度も通って観察し続けたそうです。
彼が描いたライオンは、決して細部まで完璧に描き込んだ写実ではありません。けれど、毛並みの躍動感や、凛々しい顔つき、でもちょっと猫っぽい足。見た人に「ライオンって実際に生きてるんや…」と感じさせる力がある。まさに「匂いまで描く」と言われた、栖鳳ならではの表現。
栖鳳の「本物を実際に見て、自分の感覚で受け取る」という姿勢は、さなえさんの「行ってみないと分からない」「その場の空気ごと受け取りたい」という感覚と、どこか重なる気がしました。
こちらの藤田美術館でも竹内栖鳳のライオンの絵とエピソードがあります。ぜひご覧ください。
気になったら、行ってみる
そろそろGWも近づいてきましたね。
このラジオをきっかけに、地方銘菓巡りや、気になるものに触れる体験をしてみませんか?
