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組織考[3]自律的な組織──『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』読書感想文

組織がうまく回らない。
良いところが活かせず、先の見通しがつかず、悩みは堂々巡りで、焦りばかりがつのる。

うまくいっていない組織に対しての突破口はどこにあるのだろうか。
組織課題解決のヒントを得るための読書をした結果シリーズその3「自律的な組織編」です(その4まであります)。

※当記事は自分の勉強のために読んだ内容のメモなので、書きっぱなしでオチがありません。。。


恒常的に新しいものを生み出す組織は、所属する一人ひとりがモチベーションを高く物事に取り組める環境である必要がある。その環境構築に必要なもの、考え方とは?

今回、取り上げるのはこちらです。

以下、気になったポイントを中心に取り上げます。


1.世界で最もイノベーティブな組織の作り方

※2013年刊行。
現在の日本企業の多くが抱える課題として「個の創造性を組織が生かしきれていない」ことがある著者はいう。
では、個の創造性を生かす組織とは何か。

ちなみに本書で語られるイノベーションは、「何かを新しくする」ではなく「自らを新しくする」こと。社会に変化を起こそうという考えを基点にすると、どうしても「やってやる」という意志だけが先走る夢物語が生まれがち。山口さんが言うとおり、自分が変わることで周囲に変化が生まれ社会に変化が生まれるという流れの方が、変化のプロセスとしてとても真っ当なやり方に思える。

アイディアの多くは領域横断的なところで生まれる

言葉の使い方は様々ですが、ひっくるめて言えば、彼らが指摘しているのは「これまでに誰も考えたことがない新しい要素の組み合わせがイノベーションの源泉だ」ということです。この「新しい要素の組み合わせ」を実現するために、多様性が非常に重要な要件になってくる、ということです。

多様性が創造性に昇華されるには、組織内に「思考の多様性」や「感性の多様性」が生まれ、それが結果的に「意見の多様性」につながり、組織内に建設的な認知的不協和が発生する必要があります。

多様性の重要性はいたるところで言われ続けている。
企業内の努力によって組織に多様性を容れていく壁は、徐々に低くなっているような所感は受けるが、そろそろ次のフェーズに行く必要があるのではないかとも思う。私が次に必要だと感じているのは真の活用方法の模索だ。
多様性ある組織の土台が整ったのなら、目的のために「どのように多様性を活用していくべきなのか」を考えることや「多様性をどのように収束させていくのか」といった実践・活用の議論ができる成熟した環境が整えないといけない。多様性のメリットを身をもって理解しないと、現場はいつまでも「多様性って何なんだよ。意見が散らばるばっかりでめんどい」というマイナスの側面を捉えた不満を抱えたままになる。ただのごちゃ混ぜ組織では意味がない。

権力格差の度合いを意識せよ

端的にホフステードは「権力格差指標の小さいアメリカで開発された目標管理制度のような仕組みは、部下と上司が対等な立場で交渉の場を持てることを前提にして開発された技法であり、そのような場を上司も部下も居心地の悪いものと感じてししまう権力格差指標の大きな文化圏ではほとんど機能しないだろう」と指摘しています。

日本の権力格差指標は先進7カ国では相対的に上位に位置しており、それらの文化を持つ国では「人々の間に不平等があることはむしろ望ましいと考えられていて、権力弱者が支配者に依存する傾向が高い」。組織設計においても、これは当然考慮に入れるべき事項である。

今の世の中において、スキルは10年でほぼ無価値化する

培ってきたスキルやノウハウのほとんどは今後10年程度で無価値になり、対処を怠れば間違いなく不良債権化することになります。
このような時代においては、人は常に知識を時代に合わせてアップデートし、自分の持っているスキルやノウハウの陳腐化を防ぐことが求められます。

裸の王様にならないためにこれから必要なのは、下位の立場(主に若手)にフィードバックを求めるリーダーシップだと著者はいう。
働き始めると10年、20年なんてあっという間に過ぎる。気づかないうちに自分は旧時代の生物になり化石化している。自分より優秀で将来有望な若手人材なんていくらでもいる。少しでも近道してもらうために自分の失敗を踏まえてのアドバイスは必要だと思うが、あくまでより良い道を探るための提言に留め一方通行の命令にならないように注意する。

戦略的に遊ぶ

(3M社では)厳しい規律「規律」=「常に新しい商品が生み出され続けること」を実現するために、戦略的に「遊び」=「研究者はその労働時間の15%を自由に使って構わない」を盛り込んでいると考えられるのですね。
〜中略〜 つまり本当の意味で「頑張る」「創意工夫をこらす」ということは目の前の業務に粉骨砕身することではなく、むしろ戦略的に「遊び」を取り込むことでイノベーションの芽を育てることであるはずです。

日本企業においては目の前の業務に忙殺され、周囲に対してもその業務とは一見無関係に見える行動を取る者に向けて「こんな時に〇〇している場合じゃないだろう」と白い目を向けることが往々にしてある。しかし、私も業務の余白は絶対に必要だと常々思っており、意識してその時間を捻出している。
知識を取得する、他者の相談に乗る、新しい取り組みにチャレンジする精神的支えとするなどさまざまな活動の源になると考えている。(もちろん余白を余暇にしてしまう人も一定数いると思うがそれはまた別な話)。戦略的に遊ぶことは、結果的に闇雲に業務に取り組むよりも自分の成長を促せる。

良いビジョンは「Where」「Why」「How」が揃っている

豊かになった「なんのために働くのか」の明確な解答が存在しない今の時代、ビジョンとは共感が伴わないと機能しない。ここではない「どこか」に向かうために、腑に落ちる「なぜ」と、具体的な方法としての「どのように」が必要。

2.モチベーション3.0

※2009年原著、2010年日本語訳刊行。
“アメとムチという信賞必罰に基づく与えられた動機づけによるモチベーション喚起は古い。これからは「自律性」「熟達」「目的」3つの要素を拠り所にした「人間本来の行動様式」を活用した内発的なモチベーション喚起(後天的に獲得可能)をしよう”というのが本書の提言。

自律的な組織をつくるための方法

「自律性」「熟達」「目的」の中で私が一番獲得の難易度が高いと思うのは「自律性」だが、これを満たす組織をつくるための「4つのT」というポイントがあるという。

  • Task:いわゆる20%ルール(※前述の山口さんの著書では15%ルール)の導入。

われわれが権限と責任を委ねる人たちが優秀なら、彼らは自分のやり方で仕事をしたいと望むだろう。
(3M|ウイリアム・マックナイト)

  • Time:仕事の本質は時間を使うことではなく組織や社会に貢献することだ。時間における裁量を最大化し、自分の時間の主導権を手に入れる。

これまでは仕事は主にどれほどの時間を費やしたかによって判断され、結果を出すことは二の次でした。これを入れ替えなくてはなりません。
(ベスト・バイ|カーリー・レスラー)

  • Technic:勤務の自由度を確保することが、その業務が天職である人が自然と集まる仕組みになる。例)モニタリングもスクリプトもないコールセンター。在宅勤務が許可される。

生産性と仕事の満足度は、ホームショアリングの方が従来の形態より一般に高い。その理由の一つは、在宅勤務のほうが快適で、監視されないからだ。またもう一つの理由は、この自律性志向の手法が、いっそう幅広い人材を引きつける点にある。

Team:組織は一社員が“甘んじて受けざるを得ない”ものの一つである。そのため「自分でチームを組織する」ことはモチベーション換気に繋がる自由になり得る。

組織内で変化を体系的に推進するなら、「チーム組成に関する自律性」を認めるほうがはるかに重要だ(グーグル|バラト・メディラッタ)

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