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2024年10〜12月読書記録

あけましておめでとうございます。
10-12月は妊娠後期に入って身体の負荷が半端なく、ふだんの仕事や生活を保つのにいっぱいいっぱい。
10時過ぎにベッドに入って本を読み始めるとすぐに寝落ちする有様でした。

いつもシャキっ!と生きられるといいですけど、まあ、そういう時期もあるよね。
産休に入ったので、産まれるまでの1ヶ月ほどは昼間にのんびり読書タイムを確保できるとよいなと思っています。
足立音衛門の栗ケーキをもらったので、珈琲を淹れて。楽しみ。


2024/10

📙ケーキの切れない非行少年たち|宮口幸治

知能指数(IQ)が70~84は境界知能と呼ばれ、IQ70未満の場合に適用される「知的障害」の診断が出ない。そのため、一般社会で何の配慮もなく生きざるを得ないことが多いという。けれど、この領域にある人は他者とのコミュニケーションに問題を抱えたり、生活の一部に支障をきたす場合も少なくない。幼い頃に適切な支援が得られず、「自分」を理解できず・周囲にも理解されないまま成長し、引きこもりや犯罪につながるケースもある(もちろんすべてがそうなるわけではない)。
心理学の専門家である著者はそのような人たちに有効なメソッドを考案し、学校や周辺での導入を支援している。「境界知能」の領域にある人への理解と教育で、事前に防げる犯罪も多くあるのかもしれないと考えさせられた。

2024/11

📘逆ソクラテス|伊坂幸太郎

伊坂さん自身も巻末でそんな雰囲気のことを述べていたけど、エンタメ小説にはリアリティと大げさのさじ加減がとても重要なのだと思う。
この小説は、私にはちょっと大げさすぎて(最近小説よりノンフィクションやルポが好きなこともあり)、その点はイマイチだった。しかしストーリーの構成の巧みさは本当にすごいんだよなあ。

📘ことばと思考|今井むつみ

「異なる言語の話者は、世界を異なる仕方で見ているか」というテーマを、実験データに基づいて科学的な視点から考え直す。
女性名詞・男性名詞のある言語において、たとえば話者は特定の動物をどちらかの性に偏って認識するのか。それぞれの言語における色の名称と、認識している色素はどの程度の幅と類似性があるのか。一つの言語ではざっくりと括られる動詞や名詞が、他方では非常に詳細化されて使い分けられることがある…など。
その土地の風土、歴史、文化…そういったものと複雑に絡んで育ってきたことばは、人と人がコミュニケーションをするための手段であるが、持っている“前提”が当たり前のように異なる。母語でない言葉で書かれた書籍を読むときの歯痒さの原因も、少なからずここにあるんだろうなと思う。

2024/12

📗23分間の奇跡|ジェームズ・クラベル (著), 青島幸男 (翻訳)

児童文学の態をなした、児童文学ではない本。主張のエッセンスが凝縮したとても良い短編。
午前9時。戦争が終わり、占領地に赴任してきた一人の若い新任教師が小学校の教室に来るところから物語は始まり、その日の9時23分で終わる。清潔な外見、流暢なことば、友好を示してくれる親しみ深い態度、真っ当に見える理由と共に提示される目新しい考え方、魅力的な報酬。それらによって、子どもたちの何がどう変わるのか。こうやって巧みに心理をついた教育で変化させられるのは、きっと子どもだけじゃない。すうっと心の奥が寒くなっていくような感覚を覚える。

📗ドラッグ食|幕内秀夫

『粗食のすすめ』の著者、幕内さんの著書。自分では制御できないほど食べたい衝動にかられる“食べ物”の存在を理解できない現代人はいないと思う。それらの食べ物を著者はマイルドドラッグだと指摘する。
食べ物はわかりやすく私たちの身になる。身体の不調は案外食生活から来ていることも多いもの。しかもその食生活はわかっていてもやめられないという負のスパイラルに陥りやすい。ファストフード・加工食品などを完全に排除するのは無理だと思うが、適度な距離感で付き合いたいもの。

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