冬の光、恩寵の光♯19-低く、低くなるほど、何かが溜まっていく
Vertical Grace ― Profound hollow
「凍土と、靴底。――音もなく、沈んでいく。」
―― プライドも、見栄も、剥がれ落ちた場所。冬の底にこそ、天からの光は溜まる。
第9話 ――
低きへと / Profound hollow / 冬の地
銀河の光の中、和也は自分のいる場所を感じた。
圧倒的な光の前で、思わずひざまずいた。
山頂を目指すのではなく、光を受け止めるために、どこまでも低きへと下っていく。
見栄も、プライドも、剥がれ落ちた場所。
その冬の地にこそ、天からの光が溜まる。
靴底の下に、凍土の硬さを感じた。
それで十分だった。
