冬の光、恩寵の光♯17-別れた後、世界が一度、止まった
Vertical Grace ― Life in death
「氷の芯と、街の灯り。――静寂は、苦痛ではなかった。」
―― 絶望ではなく、ただの終わり。動けない僕を、窓の外の灯りが静かに見守る。
第7話 ――
死を抱き / Life in death / 氷の芯
美咲と別れて、世界が一度止まった。
前に進む気力も、何かを始める意欲も湧いてこない。
分厚い氷の芯を抱いていた。
感情が、凍り付いた。
静かだった。
空っぽになった部屋で、和也はただ、じっとしている。
窓の外に、街の灯りが見える。
