冬の光、恩寵の光♯6-誰かと傷つけ合った時、あなたはどう向き合いますか
Horizontal Ethics ― Fair proportion
「影と、沈黙。――秤は、揺れていなかった。」
―― 私の正しさが、あなたを傷つける。二人の間に横たわる、冬の重さを分かち合う。
第6話 ――
分かちゆく / Fair proportion/ 冬の秤
ある夜、二人の間で言葉が硬くなった。
恋人の沈黙が、美咲には責められているように感じた。
美咲の正しさが、恋人には重すぎた。
どちらも間違っていない。
どちらも傷ついている。
感情的になることもできた。
でも美咲は、自分の側の重さと恋人の側の重さを、冷静に秤にかけることを選んだ。
窓辺に置かれた小さな観葉植物の影が、床の上で静かに伸びていた。
その影のように、物事には光の当たる面と、そうでない面があるのかも知れない。
二人の関係のように。
