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冬の光、恩寵の光♯9-「一人でいることを、楽しめていますか」

Horizontal Ethics ― Self-sufficing


「冬の山と、澄んだ空気。――胸の奥が、静かだった。」

―― 特別な何かがなくても。ただ、地平と等しくあることの豊かさを知る。

第9話 ――

満ち足りて / Self-sufficing他を必要としない独立性 / 冬の山




一人で迎える週末。
美咲は、ざわついた気持ちのまま、気がつくと近くの低山に登っていた。

山頂から見下ろす街は小さく、澄んだ冬の空気が肺を満たす。
誰かと一緒でなくても、特別な何かがなくても、ただここにいるだけで、心は静かに満たされていく。

どっしりと構える冬の山のように、自分もまた、静かな重みを宿していた。

天を目指すのではなく、ただ、地平と等しくあること。
この水平の徳とでも言うべき静けさ。



鳥の影が雪を横切る。
それを美咲は目で追った。



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