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本当は恐ろしい子ウサギちゃん構文──「あなたは悪くない」が残酷になる瞬間と、SNSの自己催眠性をかんがえる。「さぁ、喰らいなよ!」

・弱さが「演出」として流通し、消費されてしまった場合、
ほんとうに傷ついている人が消されてしまう可能性があること。
「傷の演出」で、ことばが書き手にかけてしまう催眠術について

ああ、インターネットって、ほんとにおそろしいものですね。

ああこわい。

なにが第一に怖いかというと、
「半径3メートルの日常が、世界公開されている」という現実。
ちょっとつぶやいてみた悩み、悪口が、
世界公開されている。

noteもAI翻訳がはじまるとのことで、
うかうかしてはいられません。
が、逆に、
外国の半径3メートルの日常も、
読めるものなら読んでみたい、なんて思ったりもします。

二番目に怖いのは、
とりあえず、文字になってしまうこと。

①よくわかって書いた
②まだわからないことを、わかるために書いた
③わかってないのに、わかったふりして書いた

という3パターンが、
同じ平面上に顕現してしまうことかもしれません。

「山」といえば「川」、
「表現」といえば「自由」ですが、
責任を免れているわけではなく、
責任の「大きさ」のようなものは変わるかもしれませんが、
「ない」ってことは、ない

どのように書いても、
責任は、「ある」。

唐突ですが、質問です。

「あなたの心には、どんな動物がすんでいますか?」

こう問われたとき、
猛獣をこたえる人は、あまり多くはないでしょう。

「ちいかわです」

と、
まじめ顔で、こたえてみたりして、
その場をすーーーーーんとさせるホラー大喜利も、
たまにはありかもしれませんが、

インターネットで、
ひんぱんにお見かけする小動物さんがいます。

それは、

子ウサギ

子ウサギちゃん構文

かよわさけなげさ
「美」として描く趣味嗜好というものがあります。

たとえばそれはむかしから、
「小公女セーラ」とか、「人魚姫」など、
多くの物語の世界観が育ててきた感性

・けなげな私
・傷ついているけどがんばっている私
・小さく震えながら、それでも生きている私
・優しい世界を求めて

この感性が過剰に響きすぎると
心に子ウサギちゃんを飼ってしまうことに
なりかねません。

子ウサギちゃんは、書かせます

「私は傷つきやすい」
「私は繊細です」
「私は壊れやすい」

ことばが先に、
傷や繊細さを描いてしまう。

傷口に照明を当て、いちばん美しく膿む角度を探す。

かりに、
よくわかってなかったとしても、

書くことができてしまう。

ことばが先に世界を作ってしまう。

子ウサギちゃん構文の圧倒的な強さ


「か弱さ」、「繊細さ」を強くアピールする
子ウサギちゃん構文、
英語にするなら、little-bunny persona の
圧倒的な強さは、
表明した時点で、
すでに先制攻撃がおわっているところ。

自分を子ウサギにすると、
攻撃してくる側を、
「子ウサギを殴ろうとする人」にしてしまえるのです。

子ウサギちゃん構文は、
結果的に、
自分の説を反証不能にできるところが、
おそろしいところです。

意図的にそうする、
というスタンスならそれはそういう「芸」。

それが意図的じゃなかった場合、
子ウサギちゃんは、
いつまでたっても同じ場所を回り続けることになります。

「かわいそうな私」でいるかぎり、
自分の加害性を見なくて済みますが、

「いつまでも被害者でいる」ことで、
子ウサギちゃんたちが願う「優しい世界」の実現を、
自分の手で止めてしまっている。

傷をめぐることばのむずかしさ

誤解しないでいただきたいのは、
わたくしは「傷をさらすな」と言っているわけではない
ということです。
傷ついている人を子ウサギちゃんとかるがるしく呼ぶ、
という単純なおはなしでもありません。

繊細なものを書こうとすると、
それなりのリスクがともなうことがある
、と言っている。

「そっちに下りてくの、あぶないぜ」
と言いたくなることがある、という話。
老婆心です

インターネットの自己催眠性

しつこいですが、
弱さを語ることを悪と言っているのではありません。

かわいそうだね。
こわかったね。
あなたは悪くないよ。
自分も同じ気持ちです。

震える子ウサギちゃんのまわりには、
毛布をかけるようなことばが集まります。

なので、

その子ウサギちゃん構文が、かりに、

③わかってないのに、わかったふりして書いた

だったばあい、
SNSの慰めは、バックコーラス。

ここにあやうさがうまれうるとおもうのです。

かよわさ、繊細さ、傷が
いつのまにか、承認を引き出すための演出物になって、

「みんなで気持ちよくなるための商品」になってしまったら。

子ウサギちゃんたちの「飢え」にもある、グロテスクな部分。
そこがいつか、見えてきたとき、
ちゃんと見つめられるのか、
そっちのほうがおそろしいかもよ、という話。

「あなたは悪くない」の残酷さ

子ウサギちゃんが増えすぎると、
個人の中にある「ほんとうの自責」を
結果的に
茶化すことにもなりかねません。

インターネットミーム的な
典型慰めワード

「あなたは悪くない」

も、
使いかたを誤れば、
意図に反して、
子ウサギちゃん構文化してしまう。

本気で自責に苦しんでいる人、
ほんとうに傷ついている人、
夜も眠れず考えてしまう人、
不安や焦燥で吐きそうになっている人に、

「あなたは悪くない」
と、理解者ヅラのようなものが、ひたひた近づくと、

自責する人の自責を否定する
ことにもなりかねない。

自分の行動を自分で引き受けようと
必死で考え続ける人
に、
「あなたのその悩み、間違ったものですよ」
と、すこんと「だるま落とし」、
自分のことばでかんがえる時間を奪い、
問題を閉じてしまいかねない残酷さがあります。

それは、洗脳にちょっと似ているような。

このことばに
すくわれている人も、もちろんいるとおもいます。
が、
伝える側の構えとして
そもそも、
会ったこともない相手に、
「あなたは悪くない」なんて、
かるがるしく言ってはならんのです。

そんな権利はないのです。
「オメーがきめることじゃない」。

方向が逆なだけで、「おまえが悪い」の弱者叩きと
構図は同じ。

「書く側」にとっては、
ポチポチと気楽に打ったテンプレ言語だったとしても、
「読む側」は、
それをメッセージや意味、態度として受け取ります。

ことばは「作用する」からです。

「書きあらわす」は、
ほんとうはおそろしいことでもあります。

リスクがあります。

たとえば、
この記事を読んで、
傷つくかたがいるかもしれないことが、
この記事の最大のリスクです。

「書く」は「表現」ですが、
同時に「伝達」でもあり、
しかし、
伝えたいことが、伝えたいとおりに
伝わるとは限らない。

そのうえ、現代には
「アルゴリズムがひっかき集めてくる」という
だれも責任を取らない構図も、あるわけで。

自分が書くものを、
いちばん「くりかえし読む」のは自分。


もしも

傷を書いて、慰めを書いて、

気持ちいい、

なんてことが、あるとしたら、
それはもしかすると、
自分で書いたことばに「陶酔」の催眠術を
かけられている
からかもしれません。

自分の尻尾を追いかけて
くるくるくるくる回っているだけかも。

ただ酔っているだけでも、
時間は過ぎていく。

子ウサギちゃんじゃない、虎を飼うおんな Suno歌「虎とおいらん Go On, Devour Me」

繊細さの濫立が、
逆にいま、あきらかにしているのは、
「優しさ」だけでは処理しきれない人間の複雑さ
ではないでしょうか。

AIが出てきた以上、
だれでもそこそこのものは「書ける」。

書けてしまうことと、
ほんとうにわかっているかどうかは別。
それは、AIの存在が、すでにわたしたちに教えている。

この先のわたしたち人間の強さは、
ことばで自分をまもる「うまさ」にではなく、

自分の中のケダモノ、
加害性や飢え、エゴや欲望、破滅性などから目をそらさず、
その「虎」を愛し、見張り、
ひりひりしながら抱えていく時間の中
あらわれてくるような気がいたします。

自分の「虎」は自分にしか見えない。
AIやフォロワーをおべっか遣いにせず、
陶酔に溺れず、濁りながら、
自分の「虎」とたたかう姿は、
ギリギリガール。

ではなかろうか、
とおもい、
この歌を作りました。

この歌の場合、
「虎」は他者ではなく、自分です。

自分に自分が喰われないようにしている人の歌。

「食べれるもんなら食べてみな!」
が、陶酔に聞こえるか、それ以外に聞こえるか。


[Intro]
飢えたheartと 常套句
鎖引きずりしなる鞭
金色まなこにらみ合い
嘘つき剥きだす 浮かれ猫

[Verse 1]
噛みつき 引き剥ぎ 悪ふざけ
苛立ち混じって 唸り声

[Hook]
あたしの中には虎がいて
牙むき出して 戦慄くの
あたしの中には虎がいて
舌なめずりとsacrifice

[Verse 2]
畳におちる縞の影
月夜の蛍 付喪神
上目遣いと藪睨み
喉奥ふるえて忍び声

[Verse 3]
底冷えするよな薄荷水
行灯煮詰めてニッキ水
因果応報キネオラマ
待つ身の夜の罪の味

[Hook 2]
あたしの中には虎がいて
唇噛んで 糸切り歯
あたしは虎を抱きしめて
耳たぶ噛みつき子守歌

[Chorus]
あたしを食べればいいじゃない?
あたしを喰らえばいいじゃない?
食べれるもんなら 食べてみな
喰らえるもんなら 
さあ 喰らいなよ
あたしを食べればいいじゃない?
あたしを喰らえばいいじゃない?
食べれるもんなら 食べてみな
喰らえるもんなら 
さあ 
喰らいなよ
喰らいなよ

[Outro]
骨身しゃぶりつくし
あたしを食べればいいじゃない
あたしが消えりゃ 諸共よ
それでも喰らえるものならば
あたしを食べればいいじゃない
喰らえるものならやってみな
あたしはあんたと彼岸花
血の色夜叉色 
狂い咲く
狂い咲く


💎使用ツール Suno V5.5
💎生成タグ Soul-Funk / Shamisen Funk / Electronic


そろそろ更新しなければ、と毎日思っています。
短編小説「エモーショナル怪人 エモ山」


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