睡眠中のお口ポカンを科学する⑬自然なお口の使い方ってなんだろう?(論文あり)
お口の機能を保つためのトレーニング。
そのアプローチ方法はとってもたくさん⭐️
・舌を挙上させるトレーニング
・お口を閉じるトレーニング
・飲み込みトレーニング
日頃お仕事も家事もして、さらにこんなにするのは大変だよね。
(やらないとじわじわと弱くなってしまうのも事実なんだけど。。。)
くちけんさんはめんどうだから、
もっと自然に、まとめて働く方法はないのかな?って考えたんだ。
そもそも「これが正しい状態です」と言われる状態を
なぜ、わざわざ運動して獲得しないといけないんだろう?
こんなときくちけんさんは、
自然な運動に目を向けて、ざっくりとイメージしてみるんだ。
そこで浮かんだひとつのヒントが「哺乳運動」⭐️
・唇で閉じる
・舌が自然に動く
・口周り全体の筋肉が左右均等にはたらく
・多数の筋肉と連動した嚥下運動
自然に同時に働く動き。
赤ちゃんに戻るんじゃなくって、
身体がもともと持っている連動した動きを、もう一度思い出すイメージ⭐️
選択肢は他にもいろいろあるし、個人差もあると思う。
ただ
「パーツごとに分けて鍛える」以外の視点として
人によってはこんな方法もあるかもってこと⭐️
何よりみんな、ほんとに忙しいからね!
くちけんさんの場合は、これで睡眠中のお口に変化を感じたよ⭐

そして、その他いろんなお口の変化を感じたんだ⭐️
(ここは、歯科でお仕事をしていたり、自分自身がお口に課題を抱えていたから敏感に気がついたのかもしれない)
くちけんさんが開発した製品。気になる人はここから覗いてみてね。
くちけんさんは実際に製品を使ってみて
お口の使い方に変化を感じたんだけど
その感覚をなんて表現すればいいのか、最初はうまく言えなかったんだ。
あるとき、いろんな情報からヒントを得て感じたのが
コレなんじゃないかなと思ったんだ。
それは
「お口の陰圧(いんあつ)」。
ものすごくわかりやすく言うと、
お口の中が真空パックみたいになっているんじゃないかっていうイメージ⭐️
過去のくちけんさんのように、
お口の中のバランスがうまく作れていなくて困っている人もいるのかもしれないなと思ったんだ。
「陰圧」について調べていて
いくつか見つけたうちの一つの論文を紹介するね。
お口の中の「圧」に注目した研究
ドイツで発表されたある研究。
お口の中の「圧」に着目された研究だよ。
ここでね
飲み込んだあとに
「口の中が軽く陰圧になる状態」
が確認されたみたい。
この状態では、
舌が上あごに安定しやすく、
筋肉を強く使い続けなくても、
リラックスした状態で
口腔内のバランスが保たれる可能性が示されているそうだよ。
興味深いのは、
「筋肉の力だけに頼らず、圧の力を利用して自然なお口の状態をキープできるんじゃないか」ってこと⭐️
自然な状態での理想的なお口の状態が追求されていて、
いろんなヒントが得られるよ。
とっても読み応えがあるから、興味がある人は読んでみてね⭐️
論文紹介
論文タイトル:
口腔内コンパートメント圧:生体機能モデルと様々な姿勢条件下での実験的測定
(英語原題: Intra-oral compartment pressures: a biofunctional model and experimental measurements under different conditions of posture.)
発表年: 2010年発表
(2010年2月にオンライン先行公開、2011年4月に誌面掲載)
研究機関の国: ドイツ
(ゲッティンゲン大学等の研究チームによる論文)
掲載誌: Clin Oral Investig(Clinical Oral Investigations:臨床口腔調査)
詳細(PubMed): PMID: 20127264 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20127264/
【テーマ/仮説】
口腔内の姿勢が不正咬合の発症や再発に影響を与えるという背景のもと、
**「口腔内の機能的な区画(コンパートメント)による圧力の違い」と
「異なる姿勢条件下での圧力変化」**を
明らかにすることをテーマとしています。
具体的には、以下の2つの帰無仮説を検証しました。
(1)異なる口腔機能フェーズ(開口、半開口、負圧閉鎖状態、嚥下)の間で圧力特性に有意差はない。
(2)異なる口腔区画(咬合間隙と口蓋下空間)の間で測定値に有意差はない。
【検証方法(対象・期間)】
対象: 正常な歯列・咬合を持つ20名の被験者
(男性9名、女性11名、平均年齢28.05歳)。
方法:
デジタル圧力計を用い、
**「咬合間隙 (IOS)」と
「口蓋下空間 (SPS)」**
の2箇所で同時に気圧を測定。
測定手順:
以下の4つのフェーズで実施されました。
開口状態 (OC): 唇をわずかに開き、静かに呼吸する(30秒)。
半開口状態 (SC): 唇を軽く閉じ、静かに呼吸する(60秒)。
負圧閉鎖状態 (CCN): 唾液を集めて嚥下した後、静かに呼吸する(60秒)。
嚥下 (SW): 再度、唾液を飲み込む。
【結果(何が実証されたか)】
実験の結果、2つの帰無仮説はどちらも棄却され、
以下の内容が実証されました。
2つの独立した区画の存在:
口腔内には
「咬合間隙 (IOS)」と「口蓋下空間 (SPS)」という
2つの機能的に異なる空間が形成されていることが確認されました。
CCN状態での顕著な陰圧:
嚥下後の閉鎖状態(CCN)では、
安静時(開口・半開口)と比較して
極めて高い陰圧(負圧)が検出されました。
特に、口蓋下空間 (SPS) では
平均 −81.86 mbar という強い力が測定されました。
受動的な姿勢維持:
嚥下によって生じたこの陰圧は、
筋肉を使い続けなくても受動的に維持されることが示され、
これが舌を上あごに安定させる「閉鎖力」として
機能していることが分かりました。
【実生活・一般論への落とし込み(結論)】
正しい口腔姿勢の重要性:
歯並びの安定や顔面の適切な成長には、単なる筋力だけでなく、
**「陰圧によって舌が口蓋に吸着している状態」**を維持する
生体力学的なバランスが不可欠です。
いびきや疾患の予防:
睡眠中に口を閉じ、
口腔内の陰圧(CCN状態)を維持することは、
舌の沈下を防ぎ気道を確保するため、いびきの抑制に繋がります。
臨床応用:
このCCN状態を「治療的な安静位」として
意識的に作り出すトレーニング(舌の位置修正手技)は、
矯正治療後の後戻り防止や、
口腔機能の改善に有効なアプローチとなります。

※本記事で紹介した研究は基礎生理学の知見であり、製品の効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。
