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私とお金の黒歴史①|「毎月1万円」の裏側で、全然減らなかった借金の話

今なら、たぶん絶対にリボ払いは使わない。
怖いし、仕組みも分かっているし、正直、誰かに勧めたいものでもない。

でも、私は一度、リボ払いを使っている。
しかも、かなり無防備な状態で。
グレーゾーン金利と呼ばれる、かなり利息の高い条件で。

それは、高校を卒業して、大学に入ったばかりの頃の話。

「後払い」が、急に身近になった

高校生の頃のお金の感覚は、今思うととても単純だった。
欲しいものがあったら、お金を貯めてから買う。
手元にないお金は、存在しないのと同じ、という感覚。
たぶん、多くの人が似たような感覚で育つんじゃないかと思う。

それが、大学生になってクレジットカードを持った途端、少しずつ変わっていった。

「今払わなくてもいい」
「あとで払えばいい」

後払いという考え方が、急に現実の選択肢として目の前に現れた。

まだお金の知識も浅くて、利息とか、返済回数とか、そういうものを“実感のある数字”として理解できていなかった頃だった。

原宿・竹下通りでの契約

原宿の竹下通りで、キャッチセールスに声をかけられた。
この化粧品一式を使えば、こんなにきれいになれる。
今よりもっと、自分に自信が持てる。

今思えば、よくあるキャッチセールスなんだけど、当時の私は、その言葉をわりと素直に受け取ってしまった。

金額は一式で20〜30万円くらいだったと思う。
自分のクレジットカードで払ったわけではなく、その場で信販会社と契約して、月々1万円くらいを支払うリボ払いだった。

20〜30万円。
今の私にとっても大きい額だが、当時の私には、紛れもなく大金だった。

でも同時に、
「月1万円くらいなら、なんとかなるかも」
そう思えてしまう金額でもあった。

何回払いで終わるのか、利息がどれくらいかかるのか、正直なところ、あまり分かっていなかったし、耳に入っていなかった。
今までよりランクアップしたものをこれからは使うんだ、という高揚感でサインしたような記憶がある。

物は減るのに、借金は減らない

契約が通って、化粧水や乳液、スキンケア用品が家に届いた。
それまでドラッグストアで買っていたものより、なんとなく、いい気もしていた。

毎月、返済に関する案内も届く。
最初のうちは、支払額しか見ていなかった。

でも、化粧水が減って、ボトルが空になっていく中で、ふと、違和感を覚えた。

「……あれ?半分くらいになっているのに、残金があまり減っていない」

返済計画表を引っ張り出してきて見ると、元本と利息の内訳が書いてあった。
その利息の金額が、思っていた以上に大きい。
化粧水も乳液もすべて使い切ったあとも、支払いだけが、ずっと先まで続いていく予定になっていた。

そのとき、ようやく
「これは、ちょっとまずい契約をしてしまったかもしれない」
と感じた。

リボ払いという仕組みを、そこで初めて、ちゃんと調べた気がする。

それでも、致命傷にならなかった理由

結局そのリボ払いは、返済計画表どおり、数年かけてすべて支払ったと思う。

なぜ、生き残れたのか。
今振り返ると、理由はいくつもある。

大学生になってすぐ、私は家の近くのコンビニでアルバイトを始めていた。
夕方5時から夜10時まで、週3〜4日。
時給は700円台で、月に5万円いくかどうか、という収入だった。

でも実家暮らしだったので、そのお金は生活費に消えることはなく、ほぼすべてを自由に使えるお金として持っていた。

そして、いちばん大きかったのは、お金の感覚が、まだ小さかったことだと思っている。

精一杯背伸びをして出せる金額が、20〜30万円くらいだった。
きれいになるためだと、悩んだ末に決めた、「頑張れば届く限界」が、その程度だった。

もしこれを、社会人になってからやっていたら・・・・・・。
もっと稼げるようになって、もっと大きなお金を動かせるようになっていたら・・・・・・。

失敗の金額は、きっと一桁大きくなっていたんじゃないかなと思う。

若かったからこそ、そして、使える金額がまだ小さかったからこそ、取り返しのつく失敗で終われたのだと思う。

今だから思うこと

今振り返ると、キャッチセールスの人は、私が10代であることを、感覚的に分かっていたんだと思う。
この年齢で、無理をすれば引き出せるお金の上限が、だいたいどれくらいなのかも。

やったことは、やっぱり許せない。
若くて、知識のない人間を相手にしたひどい商売だったと思う。

でも同時に、致命傷になるような金額でなかったことに対して、どこか「ありがとう」という気持ちが残っているのも事実だ。

それは相手を肯定しているわけではなくて、あのときの自分が、取り返しのつく場所で踏みとどまれたことへの感謝に近い。

レベル1上がった経験として

この経験があってから、リボ払いは、はっきりと怖いものになった。
でも今思うのは、リボ払いそのものが怖いというより、後払いを、怖いと思えなくなっている状態そのものが、いちばん怖いんじゃないか、ということだ。

「月々いくらなら払えるか」
ではなく、
「これは、そもそも今、本当に必要なんだろうか」

そう考える癖がついたのは、この黒歴史があったからだと思っている。

これは、私がお金の面でレベル1上がるきっかけになった話。
私は、たまたま生き残った側だった。
本当に、それだけの話なのかもしれない。

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