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ゾンビと一緒に歩き続ける

ロメロが死んだ日 私は仕事をしてた。
ロメロのことは一切頭になかった。沖縄に住む、かつての同僚ヒカリさんからLINEが届いた。
「ロメロ監督亡くなったね。すぐに調子さんを思い出したよ。」
そのとき、喪失感や悲しみより先に、「この人の私のイメージはロメロなんだ」って、照れくさいというか、ちょっと嬉しかった。
いつも真剣な顔で頷くヒカリさんの心はやっぱ本物だと思った。
そして、私のなかにちゃんとロメロがいることもわかった瞬間だった。
「そうなんだ。知らせてくれてありがとう。また東京へ来ることがあれば遊ぼうよ。」
そう返事をし、いつも通りの日常に戻っていった。

あれから8年。
ヒカリさんとはそれっきり。
私も東京を離れたけど、今も『ゾンビ』を観続けている。
ジョージ・A・ロメロ「ゾンビ映画三部作」の第2作だ。
この作品が一番好き。
何百回と観てきたのに、まだまだおもしろい。
もはや心地良い。すべてが完璧。

私もいつかゾンビになって巨大なショッピングモールをさまよう日がくるのだろうか。
「こないよ」なんていうつまらない言葉は聞きたくない。ね?ロメロ。
スティーヴン、ピーター、ロジャー、フラニーに会いたくて今日も再生ボタンを押す。
はじめて『ゾンビ』を観たあの頃の私と一緒に。

来月7月16日、ロメロの命日にもきっとまた再生ボタンを押していることだろう。

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