Case #2:全知に触れるものは孤独を受け入れる――ダークマターと魂の共有のエトセトラ ft.ユウ
「妄想×考察」
プレゼンター:ユウ
「時間の支配」と「余白の自由」について語り終えたアイはスタッフに呼び止められ、ユウは一人で楽屋に戻った。
スマホを手に取ると、ミライから着信があったことが通知されている。
ーユウの楽屋
「もしもし、ミライ?電話もらったみたいだけど…」
「ユウ、ごめん収録中だった?」
「いや、今、終わったところ。で、どうしたの?」
「そうそう。昨日ネットで調べものしてたらさぁ、ユウの好きそうなトピックがあったよ!リンク送るね。『暗黒物質が観測されたかも』って東大教授の記事」
ユウはミライが送ってきた記事のリンクをタップした。
「これって…え…ヤバイんですけど。」
「ん?そうなの?そんなにスゴイの?」
「可能性の話ではあるけど、ダークマターを観測したかもしれないって事だよ…コレ!」
「なんか、そうらしいね…スゴさはイマイチ…」
「宇宙の27%を構成しているにも関わらず、未だに観測どころか、何なのかすらわかって無い。ロマンの塊を…知らない人がいるとは…」
「ちょっとは知ってるわよー単語くらい…あとー垣根提督だっけ?ダークマター使い」
「そうそう!垣根提督……イヤイヤ、そういうオタクネタじゃないんだよ。」
「ふーん。で、どうスゴイの」
「ミライはさぁ、魂に重さってあると思う?」
「なんか聞いた事ある。確か人間って、息を引き取ると僅かに体重が軽くなるって。」
「うん、そうそれ、だから…個人が経験したすべてをデータ化したとして、そのデータを使ってその人を再構築できたとしてもだよ。果たしてそれは、その人なのか?って言う問題。」
「…あぁ…う…うん」
「つまり、魂は構築できるのか?って言う事なのよ。
でね、さっきの体重の話になるわけ…」
「あ…はい」
「魂って目に見えないし、あるかもわかんないじゃん。そう…ダークマターと一緒なの…そう、一緒なのよ」
「ユウ…ユウあのさ…」
「まって…もしかして、感情とか意識とかにも…それって、それってさ……ダークマターが観測できて、解明できたら…ダークマターを媒介に意志の疎通…魂の共有ができるかもしれない…」
「おーい、ユウちゃ…ーん…『暴走』…して…るよ〜」
一瞬だけミライの声が「合成された声」に聞こえた。
「あれ…ミライ…聞こえる?」
「エエ、聞こえてるよ。それで、魂の共有のだったかしら?」
「そ…そうそう。でね…えーと…その意志を記録したダークマターの集合がアカシックレコードなんだよ」
「ユウ、あなたの考えは正しいわ。それであなたはそのアカシックレコードにアクセスしたいと思うの」
「(ミライ…だよね…)…したい…だって、そこには人類のすべての叡智がある、全て歴史がある。そんなの知りたいに決まってるじゃん!」
「じゃ行こうか…」
ここから先は
少しでも”考えるきっかけ”になる記事を投稿していきます。気に入って頂けましたら応援よろしくお願いします。
