白い砂漠―― 遠くに見る夢 4Days/ Day4
遠くに見る夢 4Days
MC: サエコ
── 太陽が命を育むなんて嘘だ。ここにあるのは、すべてを焼き尽くす圧倒的な暴力と、それに耐え抜く人間の静かな意地だけ。
深海、そして地底へ。
光の届かない暗黒の世界を巡る旅から一転して、最後に私たちが向かうのは、太陽の暴力から逃げ場のない、すべてが剥き出しの世界です。
エチオピア北部に広がる、ダナキル砂漠。
ここは、地球上で最も過酷な
「地獄」と呼ばれている場所。
毒と極彩色の死の世界
見渡す限りの荒野。
気温は50度を超え、立っているだけで体中の水分が蒸発していくのがわかります。
海抜マイナス100メートル以下というすり鉢の底のようなこの窪地には、地球の裂け目からマグマの熱が直接伝わってくるのです。
ここにあるダロル火山周辺は、まるで別の惑星に迷い込んだかのような景色が広がっています。
ネオングリーンや鮮やかなイエローに染まった水たまり。
それは、絵の具をぶちまけたような美しい極彩色の泉ですが……絶対に触れることは許されません。
その正体は、強酸性の熱水と硫黄ガスが作り出した猛毒のプールだからです。
むせ返るような硫黄の匂い。
絶え間なく吹き上がる有毒ガス。
少しでも風向きが変われば、命に関わる。
ここは、地球が「生き物はお断り」と全力で拒絶している、完全な死の世界。
容赦なく降り注ぐ光と、視界を奪うほどの強烈な色彩が、圧倒的な暴力として人間に襲いかかってくる場所です。
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