ゆるしの愛とゆるさぬ愛 #1「導き手がまとう光」――第1章:かざされた光の剣
Laed:ユウ
絶望の底に差し込んだ「平等」という光は、救いの愛であると同時に、世界を焼き尽くす呪いの始まりでもあった。
導き手がまとう光
「先生、そもそも宗教のルールって、
誰が言い出しっぺなんですか?」
放課後の教室。
夕日が差し込む中、
補習を受けていた生徒の一人がふと顔を上げた。
「誰か一人が、机に向かって勝手に決めたわけじゃないわ」
私は丸つけ用のペンを置き、教卓の片隅にある古い『銀のインク壺』に視線を落とした。
「最初はね、ただの熱を帯びた『言葉』だったのよ。
それが、時を経てシステムに変わっていった。
……今の私たちにも関係する、
甘くて、恐ろしい毒のような言葉ね」
「言葉が、ルールに?
毒ってどういうことですか?」
「……ある少年の話をしようか」
私は目を閉じた。
いつもの教室の空気が遠のき、代わりに、
千四百年前のむせ返るような砂の熱と、
獣の汗の匂いが蘇ってくる。
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