恋愛関係は親子関係の鏡
どんなタイトルの本だったか忘れて、どんなフレーズだったかも忘れたんだけど、
「恋愛関係は親子関係の鏡」みたいな文章を見かけた。
なんか悲惨な恋愛ばっかりしてる私だけど、
親子関係は今も昔も良好で、
両親のこと大好きだし、
じゃあなんでこんな恋愛ばっかりしてるんだろう…と思った。
全然当たってないじゃん、あのフレーズ…
とも思ったんだけど、
なんだか引っかかって、
一人でぐるぐる考えていた。
そもそも、恋愛と親子関係の話でよくあるのって、
「長女は甘え下手」とかそういうことじゃん?
一人っ子で両親の愛を独り占めしてきた私がどうしてこんな恋愛ばかりしてるんだろう…ってのは、
確かに前から不思議だった。
だって一人っ子って、自由奔放で、愛され上手そうじゃない?
じゃあなんでこんなことになってんの…
とかなんとか、ほんとにバカみたいに一人でずーっとぐるぐる考えてて、
それでハッとしたの。
「欲しいものは何でも買ってもらえるけど、私が欲しいのはそんなものじゃない」
って言って、お母さんを泣かせたこと。
小学生の頃だったかな?
お父さんの返事も覚えてる。
「欲しいものが手に入らない苦しみを知らないからそんなことが言えるんだ」
って。
怒ってる様子はなかったけど、
理解ができない…って感じの反応だった気がする。
このエピソードを思い出して、一瞬でいろんなことが芋づる式によみがえってきた。
そうだ、いつだって私は、
良い子を演じて、
たくさんの人に褒められて、
それでも両親だけには「本当はつらいんでしょ?」
って言って欲しかったんだ。
こんなありきたりなことに気づいた瞬間、
私は涙が止まらなくなってしまった。
泣いてる自分に自分でびっくりするくらい、ぼろぼろに泣いた。
恥ずかしい。
言葉に起こしてみたら、余計に安っぽい言葉で、
なんだか情けなくなってくる。
できれば私みたいなタイプの女性に共感して欲しいので、
なるべく自分語りは避けたいんだけど、
そうしたら背景が伝わらないから、ごめんね、書いちゃうね。
諸々あり親戚付き合いはなく、
幼い頃の私は引っ越し族だったのでご近所付き合いもなく、
お母さんは私を産んで1ヶ月で職場復帰したほどのキャリアウーマンだったので共働き家庭となり、
一人っ子だった私は幼少期を本当に一人で過ごした。
両親は放任主義だったけど、子供にしてはたぶんしっかりしてた自分は何でも一人でそつなくこなせて、
「しっかりした子だね」と褒められることがたくさんあった。
「子育ての秘訣は?」と聞かれると、
「うちはほんともう放ったらかしで…この子が一人で頑張ってるんです」と嬉しそうに答えるお母さんの表情をよく見ていた。
それが嬉しかった。
だけどゴールはそこじゃない。
みんなからはしっかりした子だねって褒められるけど、
「本当はそんなことないよね?」
って気づいて欲しかった。
気づいてもらえるために、もはや異常なまでに良い子を演じてたのかもしれない。
気が強くて一人でも任せられる、そんなしっかり者の女の子。
だけど両親は全然気づいてくれないから、
高校は遅刻魔になったり、
(これはわざとじゃないけど)病弱になったりして、
何とかして「弱さ」に気づいて欲しかったのかもしれない。
別に私は強い子じゃないよ、賢くもないよ。
一人ですぐ泣くし、そのくせ人前では泣かないし、
テストの点数だって本当は散々だよ。
両親が忙しいのはわかってた。
だから学校が終わってから寝るまでのほとんどの時間を一人で過ごすことには慣れたつもりだった。
だけど、本当は、眠る前の数分でいいから、
私の枕元まで来て、他愛のない話をして欲しかった。
そして、「つらかったね、寂しい思いをさせたね」って言って欲しかった。
私の恋愛はまさにそんな感じだと思う。
基本的には放任主義で良い。
自由にやらせて欲しい。
友達だってたくさんいるし、知らないコミュニティに飛び込む勇気だってあるし、
一人暮らしだって8年目だし、
欲しいものは自分で買いたいし、
夜一人で飲みに行くからって心配されたくない。
だから私も相手が飲みに行くことを止めたりしないし、
スマホなんてもちろん見ないし、
女の子と連絡を取ってても気にしないふりするし、
プレゼントはねだらないし、
嫌なことされても我慢するよ。
だけどね、たった一言、
私が本当にだめになりそうな面影があったら、
「強がってるけど、本当は苦しいんでしょ?大丈夫、俺はどこにも行かないよ」
って、そうやって言って欲しいだけなんだ。
「優しい人がタイプ」って言うけれど、
私はそんなのやだ。
傷を撫でようともしなくて、
「よく頑張ってるね、さすが僕の彼女。何でもしてあげるよ」
「君は弱い子だからね。僕がちゃんと支えてあげる」
なんてそんなのはやだ。
怪我してる情けない姿は見せたくないけど、
ふとした時に、
かさぶためくって、「本当は痛いんでしょ?」
って言って欲しいの。
あとは大丈夫。
自分で何とか治癒するから。
そこは手伝わないでね。
自転車の補助輪外れなくて困ってることには気づいて欲しいけど、
手助けはして欲しくない。
ただ、一言寄り添ってくれて、見守っていて欲しいんだ。
誰にも見せられない、見せたくない弱さに気づいてくれるだけでいいの。
だって私は強いからね。
ただね、これを恋人に求めてたのは間違ってたなと思う。
だってそんなのめちゃくちゃじゃん。
そんな、お父さんみたいに、
黙って私のことを陰で見守りながら、
本当に壊れちゃいそうになる前にそっと一言声をかけて、あとは本人の力を信じてくれるなんて、
そんな難しいこと、できないよ誰だって。
だからね、もう幼少期に両親に求めていたことを恋人に求めるのはやめる。
少しずつだけど、やめてみる。
「私、ほんとは弱いの。やれるところまでは自分で頑張ってみるから、つらくなったら頼ってもいい?」
ってちゃんと聞く。
「好きなように遊んできてもいいよ。だけど浮気したら許さないからね」
ってちゃんと伝える。
「スマホは見ないよ。だけど、元カノといつまでも連絡取るようなことはやめてね」
ってちゃんと伝える。
ちゃんと伝えるんだ。
恋人は、両親じゃない。
もしかしたら、私は両親と仲が良過ぎるあまり、
ずっと両親に抱いていた寂しさや孤独を、
見て見ぬ振りをしていたのかもしれない。
