数字で見える、心と人生の話 第4回 信頼度80点、でも疲労度70点。人間関係を数字で見る
人間関係というものは、とても複雑です。
好きか嫌いか。
信頼できるか、できないか。
一緒にいて楽か、疲れるか。
本音で話せるか、気を使うか。
でも実際には、
そんなに簡単に二つに分けられるものではありません。
好きだけど疲れる人もいる。
信頼はできるけど、長く一緒にいると消耗する人もいる。
楽しいけれど、大事な相談はできない人もいる。
少し苦手だけど、仕事では頼れる人もいる。
だから人間関係を考える時、
「好きか嫌いか」だけでは分からないことがあります。
そんな時に、
少し数字で見てみると、自分の本音が見えやすくなることがあります。
人間関係は、一つの点数では測れない
たとえば、ある人のことを考えた時。
「この人を何点だと思う?」
と聞かれても、答えにくいですよね。
人そのものに点数をつける必要はありません。
でも、自分がその人との関係の中で感じているものを、項目ごとに数字にすることはできます。
たとえば、
信頼度 80点
安心感 65点
楽しさ 70点
本音で話せる度 50点
気疲れ度 70点
距離を置きたい度 30点こうして見ると、少し面白いことが分かります。
信頼している。
嫌いでもない。
むしろ楽しい。
でも、疲れる。
このような関係は、実際によくあると思います。
「信頼できる」と「疲れない」は別の話
ここは大事なところです。
信頼できる人だからといって、
必ずしも一緒にいて楽とは限りません。
逆に、気楽に話せる人だからといって、
何でも任せられるとは限りません。
たとえば、
Aさん
信頼度 90点
疲労度 75点
Bさん
信頼度 60点
疲労度 20点Aさんは、とても信頼できる。
でも会うとかなり気を使う。
Bさんは、深い相談をする相手ではない。
でも一緒にいると楽。
どちらが良い、悪いという話ではありません。
関係の役割が違うだけです。
人間関係で苦しくなる時、
私たちは一つの基準だけで相手を判断しようとします。
「信頼できる人なのに、なぜ疲れるのだろう」
「楽しい人なのに、なぜ大事なことを話せないのだろう」
でも数字で分けて見ると、
それは矛盾ではないことが分かります。
人間関係の疲れは、見えにくい
仕事の疲れや体の疲れは、比較的分かりやすいです。
肩がこる。
眠い。
足が重い。
集中できない。
でも、人間関係の疲れは見えにくいです。
会っている時は普通に話せている。
笑っている。
相手も悪い人ではない。
それなのに、帰宅するとどっと疲れる。
そんなことがあります。
なぜなら、人は会話の中で無意識にたくさんのことをしています。
相手の表情を読む。
言葉を選ぶ。
空気を読む。
話を合わせる。
本音を抑える。
機嫌を気にする。
期待に応えようとする。
これらは全部、心のエネルギーを使います。
だから、相手が悪い人でなくても疲れることはあります。
疲労度を数字にしてみる
人と会った後、自分にこう聞いてみます。
「この人と会った後、疲れは何点くらいだろう?」
0点なら、ほとんど疲れない。
100点なら、ぐったりするほど疲れる。
たとえば、
家族との会話 30点
昔からの友人 15点
仕事関係の相手 65点
苦手な知人 85点
SNS上のやり取り 50点こうしてみると、
自分がどこで心のエネルギーを使っているか見えてきます。
大切なのは、
疲れる相手=悪い人
と決めつけないことです。
もしかすると相手ではなく、
自分が無理をしすぎているだけかもしれません。
自分が「いい人」でいようとしすぎていないか
人間関係で疲れる理由の一つに、
自分が頑張りすぎていることがあります。
嫌われないようにする。
怒らせないようにする。
期待に応えようとする。
断らない。
相手に合わせる。
笑顔を作る。
そういうことを続けていると、
相手に問題がなくても疲れます。
そこで、こんな数字も役立ちます。
気を使っている度 85点
本音を抑えている度 75点
断れない度 90点
相手に合わせている度 80点これが高いなら、
疲労の原因は相手だけではないかもしれません。
自分が、自分を消耗させる付き合い方をしている可能性があります。
「距離を置く」は嫌うことではない
人間関係では、
距離を置くことに罪悪感を持つ人もいます。
でも、距離を置くことと、嫌うことは別です。
たとえば、
信頼度 80点
好感度 75点
疲労度 70点
会う頻度希望 月1回これは十分あり得ます。
相手のことは好き。
信頼もしている。
でも毎週会うと疲れる。
だから月1回くらいがちょうどいい。
これは冷たいことではありません。
むしろ、関係を長く続けるための調整です。
車でも、エンジンをずっと高回転で回し続ければ傷みます。
人間関係も同じで、
距離や頻度を調整した方が長く続くことがあります。
人間関係にも「適正距離」がある
すべての人と近く付き合う必要はありません。
家族。
親友。
仕事仲間。
知人。
お客様。
SNS上のつながり。
それぞれ距離が違って当然です。
たとえば、自分に合う距離を数字にしてみます。
Aさん 週1回くらい会いたい
Bさん 月1回でちょうどいい
Cさん たまに連絡する程度
Dさん 仕事だけの関係で十分これも立派な人間関係の整理です。
大事なのは、
誰とでも同じ距離で付き合おうとしないことです。
近すぎると苦しくなる関係もあります。
遠すぎると寂しくなる関係もあります。
人それぞれ、ちょうどいい距離があります。
人間関係を数字で見る簡単な方法
気になる相手について、こんなふうに書いてみます。
信頼度 __点
安心感 __点
楽しさ __点
本音で話せる度 __点
気疲れ度 __点
会った後の疲労度 __点
距離を置きたい度 __点
また会いたい度 __点全部を埋めなくても大丈夫です。
気になる項目を3つくらい選ぶだけで十分です。
数字にしてみると、
自分の中にある矛盾のような感情が、実は矛盾ではないと分かることがあります。
信頼度80点、でも疲労度70点
今回のタイトルでもある、
「信頼度80点、でも疲労度70点」
という状態。
これは決しておかしくありません。
その人を信頼している。
大切にも思っている。
でも、自分は少し疲れる。
それなら、
会う時間を短くする。
頻度を減らす。
無理に本音を話しすぎない。
相手に合わせすぎない。
自分の都合も大事にする。
そういう調整をしてもいいと思います。
関係を切るか、我慢するか。
人間関係は、その二択だけではありません。
間にはたくさんの距離があります。
数字は、人を裁くためのものではない
ここは忘れたくないところです。
人間関係を数字で見る目的は、
人に点数をつけて順位をつけることではありません。
「あの人は50点だからダメ」
という話ではないのです。
数字にするのは、相手の価値ではなく、
自分がその関係の中でどう感じているかです。
同じ人でも、
ある人には安心できる存在で、
別の人には緊張する存在かもしれません。
人の価値は点数で決まりません。
でも、自分の心の状態は、
数字にすることで少し分かりやすくなります。
人間関係で大事なのは、自分の消耗にも気づくこと
私たちは、相手を大切にしようとします。
それはとても大事なことです。
でも、自分の消耗にも気づかないと、
関係そのものが続かなくなることがあります。
信頼度80点。
疲労度70点。
ならば、
「この人を嫌いになる前に、少し休もう」
そう考えることもできます。
距離を置くことは、関係を壊すことではありません。
時には、関係を守る方法です。
今日の人間関係メーター
気になる人がいるなら、
少しだけ数字にしてみてください。
この人を信頼している? __点
一緒にいると安心する? __点
会った後、疲れる? __点
本音で話せる? __点
今の距離感はちょうどいい? __点数字に正解はありません。
その日の気分で変わってもいいです。
大事なのは、
自分の気持ちを無視しないことです。
最後に
人間関係は、
好きか嫌いかだけでは分かりません。
信頼していても疲れることがあります。
楽しくても、本音を話せないことがあります。
安心できても、少し距離が必要なこともあります。
だからこそ、
一つの答えに決めつけず、
いくつかの数字で見てみる。
信頼度 80点
安心感 70点
疲労度 70点
本音度 50点
適正距離 月1回そうすると、
関係を切るか我慢するかではなく、
自分に合った付き合い方が見えてくるかもしれません。
数字は、人を冷たく見るためのものではありません。
自分の心を壊さず、
人との関係を長く大切にするためのメーターです。
好きだから無理をする。
信頼しているから我慢する。
そうではなく、
大切だからこそ、ちょうどいい距離を考える。
そんな人間関係もあっていいのだと思います。
次回予告
次回は、
「仕事の大変さを数字にすると、値段の付け方が見えてくる」
について考えてみたいと思います。
作業時間。
材料費。
疲労。
責任。
技術。
移動時間。
仕事の値段は、材料代と時間だけで決めるものではありません。
見えない手間まで数字にすると、
「安すぎる仕事」と「続けられる仕事」の違いが見えてくるかもしれません。
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