【映画】「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」感想・レビュー・解説
というわけで「月1エヴァ」。今回は「Q」ですね。しかしホント、「Q」を最初に観た時は驚いたなぁ。「序」「破」と観て「Q」を観た時、「あれ、何か1個すっ飛ばしたか?」と思った気がする。それぐらい、「破」と繋がった話とは思えなかったんだよなぁ。
で、今日は、「あれ? 俺が知ってる『Q』じゃないぞ」ってなって驚かされた。しばらく観ていても、全然見覚えのない映像が続くのだ。まあ、僕は、映像記憶が死んでるから「記憶違いかな」とか思ったし、あるいは、「エヴァのことだからこれぐらいの激変はあり得るか」とも思ったけど、どっちも違った。同時上映の短編『EVANGELION:3.0(-46h)劇場版』だったようだ。マジでビビった。でも、このエピソードが入ることで、「Q」の話にちょっとだけ入りやすくなる気はする。
で、その後も観たことがない映像が始まって、これが『EVANGELION:3.0(-120min.)』というタイトルの短編のようだ。しかし上手いのは、この短編から連続的に「Q」が始まるところ。『EVANGELION:3.0(-120min.)』の続きかと思ってたらいつの間にか「Q」が始まってて、これは凄く上手いなと思う。
あと、先に書いておくと、毎回恒例の声優によるコメント。今回は2人。真希波・マリ・イラストリアス役の坂本真綾と、渚カヲル役の石田彰。
坂本真綾は、「『破』からエヴァに関わったから、自分としては15年ぐらい」「今でも、みなさんが作った歴史の中に『混ぜてもらってる』という感覚」みたいなことを言っていた。その中で一番印象的だったのが、「マリとしての初のアフレコの日のことは、死ぬ時に思い出すだろうなというぐらい印象的だった」という話。相当緊張していたようだ。
また石田彰は、「2年、3年、9年というスパンで公開された劇場版を、こうした短いスパンでまとめて観られるのは良い機会じゃないかと思う」と言っていて、まさにその通りだなと思う。「数年待って待望の!」というのも別に良かったけど(しかし、2度延期されたはずのシン・エヴァまでは長かったなぁ)、こうして立て続けに観ると、改めて「意味不明な狂気的な映画だな」ということが実感できて良いなと思う。
しかし、「Q」に限らないけど、「こんなにも闘ってる理由が理解できないバトルアニメは他にないだろうな」と思う。シリーズの最初から、「そもそもなんでエヴァは使徒と戦ってるわけ?」って感じだし、「Q」では「NERV壊滅を目的とするWILLEがNERVと戦う」わけだけど、観客としては、「よく分かんないけど、そうなんですね!?」って言ってついていくしかない。もちろん「Q」にも、「ヴンダーを守るためにアスカが戦う」みたいな分かりやすい場面もあるけど、大体の場合「戦う目的不明」みたいなことが多い。
そんなんで、ホントよくストーリーを成り立たせてるものだよなと思う。
あと、これも「Q」に限らないけど、「Q」を観て特に感じるのは「渚カヲルって結局何者なんだっけ?」みたいなこと。使徒だったりチルドレンだったり色んなことを色んな人が言ってた気がするんだけど、結局僕には何回観ても正体不明。碇シンジが途中で、「カヲル君の言っていることが全然理解できないよ」みたいなことを言うのだけど、ホントその通り。まったく理解できない。なんとなくシンジ君の味方っぽい感じだけど、でも使徒なんだっけ?と思ったり、いやいや使徒にしちゃ他の使徒とちょっと違いすぎない?とか。
あと「Q」で特に感じたのは、「シンジ君、暴走しすぎじゃない?」ってこと。物語全体の話で言えば、「破のシンジ君」が一番暴動してると言えるのかもだけど、もっとミクロな視点で言うと、「Qのシンジ君」は結構ヤバい気がする。特に、カヲル君に「ダメだ」って言われてるのに槍抜いちゃうところとかね。ダメって言っとるやん、って感じ。
まあもちろんシンジ君の気持ちも分からんでもない。「うわぁ、自分のせいでこんなことになっちゃったんだ(絶望)」っていう気持ちをどうにかしたくて、で、「どうにか出来るかもしれない」という希望としてカヲル君とエヴァに乗ったわけだから、いきなり「やっぱダメ」とか言われても、「ワイの気持ちわい!」ってなるよね。しゃーない。しゃーないけど、でも、やっぱり抜いたらあかんで、シンジ君。
というわけで、大変素晴らしかった。これであと「シン・エヴァ」だけになってしまった。
あと、エヴァとは関係ないんだけど、予告で『ルックバック』の映像が流れて、でも、主演2人の後ろ姿しか映さず、主演の名前も出さなかったので、この予告だけ観た人は誰が演じるのかまったく理解できない作りになってる。斬新だ。まあもちろん、これは『ルックバック』っていう超ビッグネームで、しかも是枝裕和監督だから、「気になる人は勝手に調べるっしょ」みたいなことが出来るからこそだけど、主演2人の事務所からしたら顔とか名前とか露出したいだろうから、よくOKしたなと思う。まあそういう大人の事情はともかく、『ルックバック』は「マンガ描いてる後ろ姿ばっかり」みたいなのが印象的だったから(僕はマンガは読んでなくてアニメだけ観た)、プロモーションのやり方としてはとてもスマートで素敵だと思う。
というわけで、最後はエヴァの話じゃなくなったけど、やっぱいいねエヴァ。
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