【映画】「グラン・ブルー 完全版 4K」感想・レビュー・解説
いわゆる名作と言われる作品だと思うし、リュック・ベッソン監督の最高傑作の1つとも言われたりするらしいが、僕としては、凄く良かったなという感じにはならなかった。やっぱり、ドキュメンタリーでもない限り、「自然の美しさ」みたいなものにあんまり関心が持てないのかな、という感じはする。
あと、鑑賞後に公式HPを観て初めて知ったけど、本作の主人公であるジャック・マイヨールは実在の人物だそうだ。「イルカに最も近い人間」と言われていたという。別にモデルにしているだけで、ストーリーもジャック・マイヨールの生き様をなぞってるなんてことはないと思うが、なるほどこんな人物がいたのか、という感じだった。
物語は1965年のギリシャで始まる。ジャックと、幼馴染であるエンゾの子ども時代で、この子ども時代はモノクロの映像で映し出される。共に「海に潜ること」に執着していたが、エンゾはガキ大将で、ジャックは一匹狼のような感じだった。
それから時が流れ、舞台は1988年のシチリア。エンゾは潜水の世界一の記録を持ち、周辺で海難事故などあった時には救助(もちろんお金は取るが)を行ったりしている。
そんなある日、エンゾは弟に「フランス人を探せ」と命じる。ジャックのことだ。そしてそんなジャックはその時、ペルーにいた。アンデス山脈の凍った湖にトラックが転落し、その調査にあたっていたのだ。
そしてそこにやってきたのが、ニューヨークの保険会社に勤務するジョアンナ。彼女は、凍った湖に身一つで潜るジャックを目にして一目惚れする。そしてニューヨークに戻った後、彼が潜水の大会に出ると知り、上司に嘘をついてシチリアへと飛ぶのである。
そう、ジャックを大会に誘ったのがエンゾである。エンゾは確かに世界一になったが、ジャックがいない大会で勝っても意味がない、みたいに考えていたのかもしれない。
20年ぶりに再会した幼馴染と、ジャックに恋するジョアンナ、そしてイルカばかり見つめるジャック。彼らの奇妙な関わりが始まっていく。
というような話です。
個人的には、物語が始まってからしばらくは結構退屈だったなという感じ。本作は168分もあるのだけど、僕の体感的には、ラスト60分ぐらいは面白かったかな、という印象だった。しばらく分かりづらいものの、「ジャックの狂気」が徐々に染み出していくような物語であり、そして特にラストはそれが爆発するような感じがある。こういう「普通ではいられない人」みたいなのは結構興味あるし、「人間の世界ではまともに生きていけないだろう」と思わせる雰囲気も良かったかなと思う。
ただ、やっぱりストーリーに興味がある僕としては、物語の展開的にはかなり単調な感じがあって、イマイチかなぁという感じだった。「競技としての潜水」のルールも、正直よく分からなかったし。「シンプルに深く潜ればいい」ってわけじゃなくて、途中にいるダイバーに止められたりしていて、あれが何なのかよく分からなかった。まあ、公式HPのコメントには「フリーダイビングがまだ小さく、未開拓の挑戦だった時代」という文章を書いている人がいて、つまり「今ほどルールが整備されていなかった」みたいなことなのかもしれないけど、まあそれにしてもという感じ。
まあそんなわけで、僕にはそこまで刺さらない映画だったかな。ちょっと期待していただけに残念。
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