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「流行」とは、おじさんが把握した時点で原理的に「古い」と判断される

「流行」についてよく考えることがある。それは、

【「『流行』に求められる性質」のために、「上の世代が知る『流行』」は、原理的にすべて「古い」】

ということだ。

この証明をしてみたいと思う。

まず、「若者の流行」というものが何故存在するのかから考えてみよう。僕の解釈は、

【あらゆる点で上の世代よりも優位に立つことができない若い世代にとって、唯一『古っ!』という言葉だけで100%優位に立てるもの】

である。

若い世代は、社会的立場も持っているお金も経験も何もかも、ほとんどの場合上の世代に敵わない。「若さ」が武器になることもあるが、必ずしもそうとは限らないだろう。だから、若い世代は、「若い」というだけの理由で、大体の場合上の世代に“負けて”しまう。

そういう中で、若い世代が絶対に負けない闘いが出来る領域がある。それが「流行」だ。「流行」は決して若い世代だけが生み出すものではないが、この記事では「若い世代で広まっている流行」だけを取り上げる。

若い世代にとって「流行」は、上の世代の人に対して「古っ!」というだけで優位に立てる、魔法のような武器だ。つまり、若い世代にとって「流行」とは、常に「上の世代が把握した時に『古っ!』と言えるもの」でなければならない、ということになる。

そしてそれ故に、「上の世代が理解した時点で、その流行は『古い』と判断される」という状況が生まれることになるわけだ。つまり、原理的に「上の世代の人間は、若者の『流行』を把握することはできない」ということになる。

この仕組みに気づいていなかった頃、「どうして『流行』はそんなに早いサイクルで変わっていくんだろう」と疑問だった。もちろんその背景の1つには、「企業が様々なモノを売りたいから」というのがあると思う。ただ、そんな商業主義的な観点からだけでは説明しきれないとも思っていた。どれだけ企業が「売りたい」と思っていたって、若者が「買いたい」とならなければ意味がない。

だから、「流行」が目まぐるしく変わっていくことは、若者側に動機があるのだろうと考えるようになった。そして、「上の世代に『古っ!』と言うだけで100%勝てる」という価値が「流行」にはあるのだろう、という考えに至ったのだ。

こんな風に考えると、「おじさんは若者の『流行』についていけない」という理解が正確ではないと分かるだろう。本来的には、「若者の『流行』が持つ最大の価値は、『おじさんについていかせない』という点にある」となるはずだ。

またそう考えた時、「理解できなさ」みたいなものも「流行」に含まれていくことになると思う。「この良さが理解できないなんてやっぱり古いね」という形で優位に立つことができるからだ。

みたいなことを考えたんだけど、どうだろうか?

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