【映画】「グレイテスト・ショーマン」感想・レビュー・解説

内容に入ろうと思います。
バーナムは、貧しい仕立て屋の家に生まれた。父の仕事についていった先で、チャリティというなの美しい少女見て恋に落ち、離れ離れになりながらも手紙でやり取りを続け、やがて結婚することになる。裕福な一家であるチャリティの父親は、「娘はどうせ戻ってくる。貧しい暮らしに耐えかねてな」と言い捨てたが、彼らは二人の娘にも恵まれ、決して豊かではなかったが、幸せな生活を続けていた。
ある日、バーナムが勤めていた会社が倒産してしまう。彼は、以前から温めていたアイデアを実行に移す時だと考え、自分の物ではない貿易船の登録証を担保に銀行から金を借り、動物などの剥製を置く博物館を作った。バーナムには自信があったが、客はほとんど来なかった。娘のひと言からヒントを得て、街中から「変わった人間」を集めたバーナムは、異様に背が高い男、成人しているのに背が子どもみたいに小さい男、髭の生えた女性、前身タトゥーの男など、特徴あるマイノリティを集めショーを行った。
このショーが大成功!連日観客で満員で、彼らは笑顔で帰っていく。しかし、批評家の一人は新聞に「ペテン師」と書きたて、バーナムにも「お前が売っているものはすべて偽物だな」と言う。街の住民からは、ダンサーであるマイノリティ達を排斥するような運動まで起こる。しかしバーナムは、自分のやっていることが正しいと信じて、公演を続ける。
ある日バーナムは、社交界で評判の良い演劇を作った若い演出家と知り合い、彼を引きずり込むことに成功する。バーナムはどうにか、自分たちのショーを上流階級にも認めさせようとするのだが…。
というような話です。

調べてみたところ、バーナムという人物は存在していたようですね。この映画がどこまで史実をなぞっているのかは分かりませんが、とりあえずバーナムがサーカスの生みの親である、という部分は正しいようです。

個人的には、まあまあだったかな、という感じです。これはなかなか難しくて、僕はどうしてもミュージカル的な部分をうまく許容出来ないんですね。だからどうしても評価が自分の中で高くならない。ミュージカルという形式に慣れ親しんでいたり違和感を覚えない人であれば何の問題もないんだと思うんですけど、僕は歌が始まるとどうしても「むむっ」って思っちゃって、そこで一旦集中が切れるんですよね。難しいものです。

物語としては、今これを映画にした理由がよく分かるような感じでした。というのは、この映画は、マイノリティの物語だからです。アカデミー賞で黒人俳優が賞を取れない、と問題になったのはちょっと前の話ですけど、やはりそこからでしょうか、マイノリティ的な要素を入れ込んでくる映画が、特に欧米(欧も入るのかは、どの映画がどこ資本のものなのかちゃんと知らないので分かりませんが)の映画で多くなっているような気がします。この映画もある意味では、そういう流れの中にある一本なのかな、という感じがしました。


別に非難しているわけではありません。マイノリティという要素があるお陰で映画にしやすかったという部分はあるでしょうし、そのお陰で、どの程度史実に基づいているのかはともかく、サーカスが生まれた歴史みたいなものを知ることが出来たので、良いと思います。

とはいえ、マイノリティ的な部分が物語のメインにあるのかというと、そうでもなさそうです。やはり物語は、バーナムが市井の人々の評価に飽き足らず、上流階級にも受け入れられようとして色んなものを失いかける、という部分がメインになってきます。その過程で妻とどういうやり取りがあったのか、上流階級に食い込むための秘策だったオペラ歌手との関係はどうなのか、上流階級に食い込もうとしてダンサーたちがどんな風に置いてけぼりにされたか、というような部分が描かれていきます。

バーナムを中心に描いていく、というのは正しかったと思います。この映画は、ショーやダンスや歌の公演などが結構ビジュアル的に美しく撮られていて、その点も映画の魅力の一つでしょう。個人的には、マイノリティ的な人たちにもっとスポットライトが当たる物語だといいなと思いましたが、そうなると美しいビジュアルを削らないといけなかっただろうし、そうなるとミュージカル映画としてのこの映画の魅力も減じてしまったかもしれません。とはいえ、やはり個人的な趣味としては、階級社会が厳然と残る社会の中でマイノリティたちがいかに闘っていったのか、という部分をもう少し描いてほしかったな、という感じがしました。

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