【映画】「ルーブル美術館の夜―ダ・ヴィンチ没後500年展」感想・レビュー・解説
いつものように、映画の詳細を調べずに観に行ったけど、ちょっとイメージと違ったかな。別に、これといった明確なイメージを持って観に行ったわけではないんだけど。
この映画は、ルーブル美術館で行われた「ダ・ヴィンチ没後500年展」を、閉館後のルーブル美術館を案内する、という形で紹介するという映画です。ヴァンサン・ドリューヴァンとルイ・フランクという二人の学芸員が、10年という歳月を掛け準備を行った企画展で、ルーブル美術館史上最多動員を記録したそうです。
レオナルド・ダ・ヴィンチという人は、色んな見られ方をする人だけど、そういう様々なテーマの中から彼らは、「絵画は科学である」というダ・ヴィンチの主張をメインに据えることにしたそう。
ダ・ヴィンチは、「万能の天才」や「科学者」というようなイメージも先行するが、残された手稿などを読むと、ダ・ヴィンチの関心は常に「絵を描くこと」に向いていたという。物理学や解剖や数学もすべて、「絵を描く」という目的のために追求していたのだ、という見方を中心に据えているそう。
正直なところ、美術の素養のない僕には、うまく理解できないことの方が多かったのだけど、そんな僕でも理解できたのが「輪郭の排除」と「未完成の美学」。
美術史上ではどうなってるのか知らないけど、ダ・ヴィンチは、それまで「絵を描く」に当たって当たり前に存在した「輪郭線」を排除することを追究するようになったという。その理由は、「生命力を感じられないから」。ダ・ヴィンチは、生きているものの命を描き出そうと試みていて、その試みのために輪郭線が不要だと判断したようだ。ダ・ヴィンチが美術史上、初めて輪郭線の排除に乗り出した人なのかどうかは知らないけど、なるほど面白いと思った。
あと、ダ・ヴィンチは、敢えて未完成のまま絵を描くのを止めているという。何故「未完成」と判断したのかという部分は、ちゃんとは理解できなかったけど(光の陰影が曖昧だとか、肌の質感がうんちゃらとか言ってた気がする)、「未完成」であることの表現力みたいなものを知らしめた人物なんだそうだ。
まあそんなわけで、学芸員さんの話は、美術の素養もキリスト教の素養もない墨にはなかなか難しかったけど、ダ・ヴィンチの絵は、やっぱ凄いなぁ、と思う。僕も、分からないなりに、時々美術館とかに行って西洋の画家の作品とか見たりすることもあるんだけど、肌の質感とか、光と影の感じとか、ダ・ヴィンチはやっぱり凄いなと思う。たぶんそれは、解剖したり、光学を学んだりという、圧倒的な研究や知識に裏打ちされているからなんだろうな、と思う。もちろん、センスとか描く技量なんかで高みに到達出来る人もいるんだろうけど、ダ・ヴィンチにも当然、センスや技量があったんだと思う。さらにその上に、他の画家たちには恐らくなかっただろう、科学者としての知見が、ダ・ヴィンチの絵を唯一無二のものにしているんだろうなぁ、というのは感じました。
最後に「モナ・リザ」が登場しますけど、モナ・リザはもう木枠の状態なんかが結構限界で、ルーブル美術館以外に貸し出すことが不可能な状態だそう。見るためには、フランスまで行かないといけませんね。
僕のような美術の素養のない人間には、この程度の感想ですけど、素養がある人が見たら面白いかもしれません。まあでも、素養がある人的には、学芸員の話よりもっとダ・ヴィンチの絵を映してくれ、って感じかもしれませんけど(笑)
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