【映画】「マルクス・エンゲルス」感想・レビュー・解説

内容に入ろうと思います。
19世紀初頭、ヨーロッパは絶対王政の元、資本家が労働階級を搾取する、階級社会がはびこっていた。資本家は、子供でさえも薄給で働かせ、仕事で怪我をすれば解雇するという使い捨てだ。労働階級は生活していくのがやっとで、一方資本家は益々肥え太る。
カール・マルクスは、裕福ではない生活の中、新聞に記事を書いたりして糊口をしのいでいる。体制を批判するような記事を書いて逮捕されたりもする。一方エンゲルスは、イギリス・マンチェスターにある紡績工場を経営する父の元で働いているが、父を含めた経営陣の、労働階級の扱いに嫌悪感を抱いている。父からクビを命じられ、工場を飛び出した女性を探し出し、親交を深めることで、労働階級の現状にも詳しくなっていく。
マルクスとエンゲルスは、出版元に出向いた際に出会った。出会いこそ険悪だったが、すぐに意気投合し、世界を変えるため、共著を出版することにしたが…。
というような話です。

もう少し僕に知識があったら面白く見れたかな、という気がしました。資本主義とか共産主義についての知識もあまりないし、そもそもマルクスとエンゲルスの主張もよく知りません。「共産党宣言」も「資本論」も読んだことはないし、そういう状態のまま観に行ったので、やっぱりちょっと難しいなぁ、という感じはしました。

ただ、この映画で描かれている状況と、僕らが生きているこの世界の状況は、ちょっと近いのかな、という感じがしました。

もちろん、絶対王政なんていう仕組みはほとんどないし、いくら資本家が肥え太っていると言っても、表から見て分かりやすいくらいの労働者搾取というのもないでしょう。一応現代では、労働者の権利は色々保護されていて、もちろんその法の抜け穴をついて色んな悪いことをしている会社もあるんだろうけど、この映画で描かれている時代ほど、労働者が搾取されている、ということはないだろうと思います。

それでもやはり、資本主義が経済格差を広げていることは確かだろうし、明確な「階級」はないにせよ、経済格差によって生活環境に大きな差が開いている現実は無視できなくなっています。

当時と現在で最も違うことは、「共産主義という夢」を見られない、ということかもしれません。

マルクスとエンゲルスは、資本主義こそが悪の根源であり、皆で共産主義を目指すべきだ、という主張をしている(んだと僕は判断したんだけど、合ってるかしら?)のだけど、それはまだ、共産主義というものの可能性を信じられた時代だったからだと思います。しかし僕らはもう、共産主義が成り立たないことを知っている。ソ連という壮大な社会実験は失敗したし、中国も資本主義を取り入れざるを得なかった。

共産主義という夢を見られない現代にマルクスとエンゲルスが生きていたら、彼らはどんな主張をしただろうか?


マルクスもエンゲルスも名前ぐらいしか聞いたことがなくて、特に写真も見た記憶がないので、僕の中ではなんのイメージもない人でした。でもこうやって映画になって、動いている姿を見ると、歴史上の人物に血肉に通うなぁ、という感じがしました。

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