【映画】「犬の裁判」感想・レビュー・解説

うーん、これはちょっと期待外れだったなぁ。題材としては面白そうだったし、実際題材だけなら十分面白いと思うんだけど、映画としてはちょっとつまらなかった。いや、ホントのホントに、この映画で描かれているのとほぼ同じような裁判が行われたんだったら面白いと思うのだけど、さすがにそんなことないとしか思えないんだよなぁ。なにせ、「はい」「いいえ」「オシッコ」「ボール」みたいなボタン20個ぐらい貼り付けたシートを犬の前に置いて、その上で犬に「証人尋問」みたいなことをする場面さえある。ちょっとホントにやってるとは思えないシーンだったし、もしもこれが実際の裁判で行われていたのだったらちょっとアホすぎるだろ。

というわけで、事実としての捉え方や物語としての捉え方がなかなか難しく、「面白がり方」がちょっと分からない映画だった。

ざっくり内容だけ紹介しておこう。

負ける裁判ばかり担当していて解雇寸前の弁護士アヴリルは、上司から釘を刺されたにも拘らずまた勝てる見込みのなさそうな裁判を引き受けてしまう。それが「犬の裁判」である。

舞台となるスイスには、「人を3回噛んだ犬は安楽死」という法律があるようで、そしてある視覚障害者の飼い犬であるコスモスが、3度目の「噛み事案」ということで安楽死(と、飼い主に罰金)が課せられようとしていた。その弁護をしてほしいというのである。

アヴリルは結局引き受けてしまい、一審では「通常犬は『物』として扱われるが、犬が『物』なはずがない」と力説、なんと、犬を「人」として扱って裁判が開かれることになった。犬を被告人とする、いわゆる「動物裁判」は、中世以来久々ということで、「コスモス裁判」と呼ばれるようになったこの審議は世間の注目を集めることになった。アヴリルはあの手この手でどうにか裁判を有利に進めようとするのだが、相手方の代理人が、次期市長を狙う弁護士であり、自身の名を売るためにこの「コスモス裁判」を利用しようとしているのである。

こうして前代未聞の裁判が開かれることになるのだが……。

いやホント、題材としてはメチャクチャ面白そうなんですよね。どうしてこんなにつまらなくなったのか。不思議だ。

しかし何にせよ、犬の演技はメチャクチャ上手い。


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