【映画】「残されたヘッドライン」感想・レビュー・解説

さて、本作は、少し思っていたのと違った感じの映画だった。まあこれは、僕が観る映画について全然調べないから悪いんだけど。

「昭和100年となる2026年に、昭和を振り返ろう」みたいな触れ込みで宣伝していた気がしたので、個人的にはなんとなく、「昭和の生活や風俗が描かれる」みたいな内容だと思っていた。確かに、後半そういう展開にもなっていくのだが、本作の大半は、戦争の話だった。

いや、戦争の話がつまらなかったとかそういうことではないのだが、個人的には、そういう映像は、NHKの『バタフライエフェクト』とか他のドキュメンタリー映画とかでも観てきたから、わざわざダイジェスト的に戦争の映像を観なくてもなぁ、と感じてしまった部分がある。もちろん、こういう映像をあまり観たことがない人からすれば、「当時のこんな映像が残ってるんだ!」となるだろうし、面白く観られるんじゃないかと思うが、僕個人としては「ちょっとそういう感じを求めてたんじゃないんだよなぁ」と思ってしまった。

だから、本作の後半は割と良かった。有名な「三鷹事件」「松川事件」と言った鉄道事故や飛行機事故などの話もありつつ、後半メインで映し出されるのは「ヌードショー」と「売春婦」の話である。

ヌードショーについては、「『さやれいこ』(漢字不明)と思しき女性」の映像が流れた。映像に映っているのが誰なのか確定していないそうだが、当時ヌードショーモデルとして活躍していた女性に「さやれいこ」という人物がいて、彼女はヘビと一緒に踊ることで人気を博していた。で、そのヘビと踊る映像が残っているので、さやれいこなのではないかと考えられている映像なのだそうだ。彼女は「ヘビしか愛せない」と言っていたとかで、24歳の若さで病死した時には「ヘビの呪いなのではないか」などと言われていたという。

また、外国人女性のヌードショーの映像も流れる。この女性も誰なのか確定していないそうだが、当時、フランス出身のハンガリー人であるアンドレアという女性がヌードショーをしていたという記録が残っており、「他に外国人のヌードショーモデルの記録がない」ということから、映像に映っているのがアンドレアなのではないかと考えられているそうだ。

こういう映像は、なかなか興味深かった。個人的には、全編こういう感じかなと思ってたので、ちょっとそこは僕の期待と大分ズレていたなと思う。

さて、本作のラストは「女性解放運動」としての売春防止の話である。赤線・青線の話や(正直、あんまり良くわかってない)、「しののめストライキ」の話(売春宿に乗り込んで女性に売春から抜け出すの提案をする組織があったそうだ)、警察と売春宿のいたちごっこの攻防など、色々と描かれていた。これもなかなか興味深く見れる映像だった。

というわけで、僕がなんとなく想像していた作品とはちょっと違っていて、それもあってちょっと残念だったなという感じだ。普段こういう映像を目にする機会のない人は面白く見れるんじゃないかなと思う。


いいなと思ったら応援しよう!

長江貴士 サポートいただけると励みになります!

この記事が参加している募集