【映画】「終わりの鳥」感想・レビュー・解説

さて、ここ最近公開の映画で割と期待していた作品だったのだけど、どうにも上手くハマれなかった。残念。設定とかはなかなか面白そうだったんだけど、なんだろうなぁ、ちょっと考えてみたけど、やっぱり「ハマれなかった」って表現するしかないな。

ただ、物語の途中から、「えっ、そんな展開になるの!?」みたいな感じになっていくのは、嫌いじゃない。そのことが、個人的には作品全体の面白さに繋がっていない感じが少し残念だったが、「ムチャクチャなことするな」っていう展開そのものは割と嫌いじゃない。

物語は、<DEATH(デス)>という名の鳥が人々に死をもたらす場面から始まる。<DEATH>が翼を振るうと、振るわれた人物が命を落とすのだ。しかし<DEATH>は別に人殺しをしているわけではない。詳しい設定こそ出てこないものの、恐らくこの鳥は「死期を迎えたものに、死をもたらす存在」なのだと思う。「死神」と表現するのが分かりやすいだろうか。

そして、これも作中ではっきり提示されるわけではないのだが、この物語の中では、「人々は元々<DEATH>の存在を知っていたわけではないが、<DEATH>を目にすると、それが死神であると理解できる」のだと思う。そういう「<DEATH>のざっくりした設定」を簡潔に伝えるために、冒頭で幾人かの死が描かれる。

はっきりしていることは、「<DEATH>が訪れれば、それは死を意味する」ということだ。

さて、病気になり自宅で療養を続けている15歳のチューズデーの元に、ある日<DEATH>がやってきた。彼女もまた、<DEATH>を見るなり、自らの死期を悟ったようだ。しかし彼女は突然、<DEATH>に「ダンという警官のエピソード」を語り始める。「車に1ダースのペンギンを乗せたジープを止めた」というところから始まる話である(まあこれは「ジョーク」だと思う)。それを聞いた<DEATH>は大いに笑う。さらに、<DEATH>は普段から「脳内に響く無数の声」に悩まされていたのだが、チューズデーのお陰でその声が止んだのだ。

だからだろう。<DEATH>はチューズデーの頼みを受け入れる。ママが戻って来るまで待って、と。<DEATH>としても、彼女に死をもたらすこと自体は避けられないが、1人の帰宅を待つぐらいのことはしてやってもいい、と考えたのだろう。

そしてチューズデーは、<DEATH>に協力してもらいながら、母親に「自らの死」を伝えようとするのだが……。

というような話です。

「死」というものが形を持ってやってきて、生者に死をもたらす、という設定は面白いなと思ったし、「ホントならすぐに死なせなきゃいけないんだけど、チューズデーでの機転でちょっと先延ばしにした」みたいな冒頭の展開も面白い。ただ、母親が関わってきてから、どうにもハマれなくなってしまった(恐らく普通は、母親が出てきてからの物語に惹きつけられるはずなんだろうけど)。

確かに、チューズデーと<DEATH>物語は絶対に展開しないし、だから誰かしら第三者を組み込むしかないのはそうなんだけど、個人的には、その組み込まれた母親との関係性があんまり響かなかったというか、なんだかなぁ、という感じで、惹かれなかったなぁ。

ただ、さっきも少し触れたけど、途中で「凄い展開に持ち込むな!」みたいに感じさせる要素があって、それはちょっとびっくりした。<DEATH>は何故か突然大きくなったり小さくなったりするのだけど、それもこの展開に繋げるためだったか、という感じだった。こんな展開を想定できる人はまずいないだろうっていうぐらいのぶっ飛んだ感じがあって、それは凄くビビっときた。

ただ、その時の「あの行動」が僕にはちょっと唐突に見えてしまったというか、「えっ、それまでの行動原理と繋がる?」みたいに思えたので、その唐突さはちょっとダメだったかも。

まあそんなわけで、「もう少しハマれると良かったんだけどなぁ」という感想である。期待は割と高かっただけに、ちょっと残念だったなぁ。

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