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「MEET YOUR ART FESTIVAL」のChim↑Pomと小室哲哉のトークイベントに行ってきました

今日から4日間、天王洲アイルで行われる「MEET YOUR ART FESTIVAL」。元々行く予定でしたが(ちゃんと行くのは明日)、プレオープン的な日である今日、Chim↑Pom from Smappa!Groupと小室哲哉が対談するという情報を知ったので行ってみることにしました。

Chim↑Pomはホントに、2022年に行われた森美術館での回顧録展を観てちょっとぶっ飛んだので、そこからずっと気になる存在でした。活動をちゃんと追えていたわけではないんですが(新宿でやってた「BENTEN」ってイベントに足を運んだぐらい)、今回は久々に彼らの作品を観れそうです。

で、そんな彼らが何故小室哲哉と対談するのかと言えば、今回コラボ作品を展示しているからです。よく分かりませんが、森山未來が絡んでる(アートディレクター的な立ち位置?)らしく、Chim↑Pomの卯城竜太とエリイと小室哲哉に加えて、森山未來がMCとして登壇していました。結構豪華な面々ですよね。だけど、前方にいたVIPの人たち(初日にレセプションパーティー的なのに呼ばれたようです)以外には観客が多かったということはなく(まあ、そもそもそんなにキャパがある空間ではなかったけど、それにしても)、穴場的なイベントだったかもしれません。

で、トークイベントですが、まずはとにかく、みんな話が上手い。卯城竜太は基本的な情報の説明とか全体の回しみたいな部分も担当しながらオリジナルな話もしていたし、エリイはギリギリのライン上で場を壊す(というか揺さぶる)ような発言をする。小室哲哉は、「みんなこういうことが聞きたいんだろう」という話をちゃんと盛り込みつつ、少し外したようなことをちょいちょい言ったりして面白かった。で、森山未來も、MCとしているので当然と言えば当然だけど、「俳優です」みたいな感じはもちろん無く、「オーラはあるけど存在感は消している」みたいな不思議な立ち位置でした。40分ぐらいだったかな、凄く長いというわけではない時間だったけど、個人的にはかなり楽しめました。

さて、やはりまずは、「どうして今回こんなコラボになったのか?」という話からです。このイベントはavex主催ですが、そのことと小室哲哉とのコラボは別に関係なく(卯城竜太は「不思議な縁」と表現していました)、Chim↑Pom側からのアプローチで実現したとか。

さて、ちなみにまず書いておくと、今日はプレオープンということもあり、Chim↑Pomと小室哲哉コラボの作品も含め、展示はすべて「内覧会」という形で一般の人は見れませんでした。なので、前方にいたVIPの人たちの中には鑑賞済みの人もいたでしょうけど、基本的には「観ていない状態でトークイベントを聴いている」という感じです。

で、そもそものきっかけは、先述した森美術館での回顧展だったそう。その最後に、直近で出産を経験したエリイの言葉(本からの抜粋だったか?)の展示があったのですが、それについてキュレーター(森山未來ではない人)から「あの作品ともう一度向き合ってみたい」と言われたのが始まりだったそうです。そして彼らは、それをどう見せようか考えた時に「音楽を合わせる」というイメージが浮かび、だったら、Chim↑Pomとも関わりがあり(卯城竜太は「廃墟にばっかり呼んでいる」と言ってましたが)、エリイとも親交が深い(誕生日が同じだそうです)小室哲哉にお願いしよう、となったとのこと。

小室哲哉は、エリイの書いた膨大なテキストを受け取り目を通したけど、「作曲する直前まで何も考えなかった」と言っていました。恐らくこの点は、普段とは違うやり方だったのでしょう。「即興で、自分の内側から何が出てくるか?」みたいなことを彼自身も楽しみにしていたみたいでした。

さて、今回のトークイベント、僕は途中からメモを取り始めたんですけど、そのきっかけが、エリイが発した「私は完全な死を産んでしまった」という言葉が強かったからです。彼女は出産の時、まさにそういう言葉が頭に浮かんだと言っていました。「絶対にいつかは死んでしまう存在を産み落とした」みたいに思ったのだそうです。面白い感覚ですよね。

で、卯城竜太が「『私は完全な死を産んでしまった』に、あんなにピタッとメロディがつくとは思わなかった」と言っていました。この点についても小室哲哉は、「元から考えていたわけじゃなくて、偶然上手くいった」みたいなことを言っていて、さすがだなという感じでした。

今回の展示は、全部ちゃんと観ると45分かかり、しかも毎回違うのだそう。映像と音楽に合わせてパフォーマンスもあるらしいのですが、そのパフォーマンスが毎回ごとに全然違うらしいです。音楽やテキストは同じなのだけど、それをどう解釈してどうパフォーマンスするかはダンサーたちに任されているようで、ずっと動きっぱなしの人もいれば、ほぼ動かない人もいるみたいな感じになるとのこと。エリイは、今回のダンサーの選定に関して「仲が良い人というか、Chim↑Pomや私のことをよく知ってくれている人」みたいに言ってて、だから「お任せ」みたな感じに出来たのだろうなと思います。

また、ダンサーの選定に関して卯城竜太が面白いことを言っていました。「元々はエリイもダンサーの1人というプランがあったけど、止めた」というのです。その理由はシンプルでした。「エリイが死んだ後も再演が出来るように」。卯城竜太は今回の展示に関して、「ここ数年考えてきたことがガチっとハマって、Chim↑Pom史上のベストかも」みたいに言っていたのですが、その「ガチっとハマって」の要素の1つが「再演可能性」だったようです。これまでも色んなことをやってきたものの、それらは「1回限り」のものが多く、確か「Chim↑Pomの作品に再演可能なものはこれまでなかった」みたいに言っていた気がします。それはそれでアートとして良いと思いますが、彼らは今回「100年後でも再演できる」という点にこだわったらしく、それで「エリイをダンサーに」という案はなくなったみたいに言っていました。

さて、展示が45分ある、という話に戻すと、小室哲哉は今回、「最初に18~19分ぐらいを過ぎると、ようやくちゃんとした音楽として聴けるようになる」みたいに作ったそうです。では最初の18~19分は何が流れるのか。森山未來は確か「サウンド・インスタレーション」みたいな表現を使ってた気がしますが、要するにインストゥルメンタル的な音楽だそうです。そして小室哲哉曰く、その18~19分のインストゥルメンタルは「苦しい」とのこと。「その苦しい19分をどうにか耐えて下さい」みたいなことを言っていました。

一緒に登壇したナビゲーターみたいな女性が、「最初の19分の苦しみの部分は、まさに出産のようですよね」みたいなことを言っていて、恐らくそういう意図もあったのでしょう。まあ、全然どんな感じかイメージ出来ませんが、とにかく、最初苦しい19分があって、それから「小室哲哉らしい音楽」が始まる、みたいです。

ちなみに卯城竜太が、「小室哲哉の音楽は包容力が凄まじいので、ダンサーがどんなパフォーマンスをしてもそれを包みこんでしまう」みたいなことを言っていました。また、小室哲哉の熱狂的なファンだというエリイは(小室哲哉がいなければ今の私はいないし、私は小室哲哉の音楽で出来ている、みたいに言っていました)、「みんな聴ける音楽で、でも凄くマニアックで、とにかく強度が強い」とみたいな表現をしていました。小室哲哉の作曲風景を間近で見ていたというエリイは、「まさに設計」みたいに言っていて、その緻密さに驚いたそうです。

あと、「小室さんに質問が来ています」と読み上げられたもの(誰からの質問だったのかは不明)に、「エンタメとアートで曲の作り方は変わりますか?」というものがありました。これについて小室哲哉は、「今回は『小室哲哉の曲がほしい』という依頼だったわけで、だからいつもと違うことをしたなんてことはない」みたいに言っていました。ちょっと正面から返答した感じではないけど、これはこれでなるほどという感じがします。

ちなみに同じ質問をChim↑Pomの2人に投げると、卯城竜太は「ずっとアートのことを考えているから、何かすればそれはアートになるし、でも全然エンタメにもなる」みたいに言っていました。その時にエリイが「卯城くん(「くん」なんて言ってたか覚えてないけど)はもうずっとアートのことばっかり考えてるから、もう『考えてる』に入らないんでしょ」みたいに言っていて、彼にとってはもう「空気」みたいな存在なんだろうなという気がします。

というわけで、ざっくりこんな感じかな。なかなか面白い話だったし、明日実際に観に行こうと思ってるので、「自分の時はどんなパフォーマンスかな?」なんて思いながら向かえそうです。

いやしかし、今月は特に「芸術の秋」すぎて忙しい。

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