【映画】「GOLD」感想・レビュー・解説

『カネには興味はない。金(ゴールド)に執着してた』

これは、分かるなぁ、と思った。

お金にまったく興味がないと言えば、それは嘘になるけど、人並み以下の興味しかないと自分では思っている。とりあえず僕は、衣食住にさほど興味がなく、日常的な生活にさほどお金が掛からない。お金の掛かる娯楽にも手を出していない。結婚もしていない。僕としては、お金がないせいで今の生活が維持できない、というような状況にさえならなければ、それ以上お金に関して特別望むことはない。

それよりも、お金では手に入らないものの方にやはり価値を感じる。

そんなもの、今の世の中にあるのか?と思う人もいるかもしれない。でも、僕はそれをイメージ出来る。

例えば「冒険」だ。確かに冒険をするためには、ある程度のお金がいることは確かだ。しかし、お金があれば冒険になるわけではない。このさきにはもう進めないかもしれないという判断や自然の変化を読み解く力、困難な状況を乗り越える勇気などがなければ、冒険にはならない。冒険は、お金で買えないものだと思う。

僕は、人間の能力も、お金では買えないと思っている。もちろん、大金を費やすことで能力を得やすい環境を手に入れることは出来るかもしれない。でも、僕が欲しい能力は、たぶんお金ではどうにもならない。僕は生まれ変わったら数学者か将棋指しになりたいと思っている。数学史上に残る難問を解く力や、大逆転をもたらす一手を導く力などは、どれだけ億万長者になろうとも手に入れることは出来ないだろう。

どれだけ資本主義が発達しようとも、お金では絶対に手に入れることが出来ないものというのは存在する。お金で手に入る、ということは、裏を返せば、頑張れば手に入る、という意味だ。しかし、お金で手に入れることが出来ないものというのは、無理な人にはどう頑張っても手に入れることが出来ないものだ。どちらにより大きな価値があるのかは明白だろう。

お金というのは結局、既に誰かが知っている世界を手に入れるための手段でしかない。お金で交換できる価値というのは、つまりはそういうことだ。交換レートが設定され、交換する場が既に存在している、ということだ。お金というのは結局、そういうものとの交換の役にしか立たないのだ。誰も知らない価値を手に入れようとしたら、お金は無力だ。

まあこんなことを言うと、貧乏人の負け惜しみにしか思われないんだろうけどなぁ。

内容に入ろうと思います。
ケニーは、祖父が興し、父が大きくしたワショー社を受け継いだ。鉱山を見つけ発掘するのを生業とする会社だ。しかしワショー社は廃業寸前まで追い込まれる。株価は4セントまで下がり、ケニーが語る儲け話に乗る人間はほとんどいない。ケニーは完全に追い詰められていた。
ケニーが思い出したのは、マイク・アコスタという男の名前だ。マイクはかつて、自ら打ち立てた理論によって銅山を発見した。彼女にプレゼントした金の腕時計を質屋に入れて旅費を作ると、ケニーはマイクに会いに飛んだ。
業界では彼の理論はほら話だと受け取られている、と語るマイクの話を聞きもせず、ケニーは自らの熱量をマイクにぶつける。掘りたい場所があるなら掘れ。金は俺が用意する。
こうして、インドネシアでの金鉱発掘のプロジェクトが立ち上がるのだが…。
というような話です。

「170億円(億ドルだったかな?)が一瞬で消えた」みたいなコピーがポスターにあって、面白そうだなと思って見てみました。あ、実話を基にした話だそうです。でも、なかなか予想外の展開になって、すげぇなこれが実話なのか、という感じで見ていました。

たぶんストーリーの展開が映画の肝なので、あまり詳しく書きすぎないようにしようと思うのだけど、とにかくアップダウンを繰り返す、なかなかの波乱万丈記という感じです。ケニーはどん底まで追い詰められるも、マイクを仲間に引き入れ一発当てようと目論みます。『俺達が売るのは儲け話、つまりあんただ』とマイクに言うように、かつて銅山を当てたマイクに対する期待の高さから金を集めるケニーは、心底からマイクの力を信じてすべてを託します。

しかし、発掘はなかなかうまく行かない。理由の一つは金が尽きかけているからですが、もう一つ、現地労働者が去ってしまう、というトラブルもありました。この状況をどう脱するか―そこでマイクが取った行動は、なかなか良かったなと思います。必要なものを必要な場所に届ける、ということの大事さを感じさせられたエピソードでした。

その後の狂乱は、ここでは書かないでおくことにしましょう。ケニーは、非常に分かりやすい成功を収めるけど…というような展開になっていきます。なかなか壮大な話で、もう一度書くけど、これが実話なんだなぁ、という感じで見ていました。

あまり深さはないけど、エンタメ作品としてはなかなか面白い映画だったかなと思います。

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