「デマ否定」のウラ側で起きていること
またテレビの情報番組で、必死に「不妊に関するデマ」を否定しています。デマだと決めつけているだけで、接種後にどのようなことが起きているかは全く触れていません。血小板減少に関する注意喚起は、しなくてよいのでしょうか。今、リスクを伝えなければ、否定しようとしていることが別の形で現実になってしまうかもしれません。
なぜ必死に否定するのか?
6月に「ワクチン接種と不妊に関するツイートなどはデマだ」と、テレビの情報番組などが一斉に取り上げたことがありました(Vol.21参照)。そして昨日あたりから再び、複数の番組がまた同じことを取り上げています。一斉に取り上げることに、どのような意図があるのでしょうか。
正しい情報は、厚労省のページなどを見るようにと言っています。

新型コロナワクチンも含め、これまでに日本で使用されたどのワクチンも、不妊の原因になるという科学的な根拠は報告されていません(※1、※2、※3)。排卵と妊娠は、脳や卵巣で作られるホルモンによってコントロールされていますが、新型コロナワクチンには、排卵や妊娠に直接作用するホルモンは含まれていません(※4、※5)。また、卵巣や子宮に影響を与えることが知られている化学物質も含まれていません。動物実験においても、ファイザー社のワクチン、武田/モデルナ社のワクチン共に、接種したラットが問題なく妊娠・出産したことが確認されており、生まれた仔にも異常は無かったことが報告されています(※4、※5、※6)。
前回取り上げた不正出血のQ&Aも、「直接的」という言葉を使っていましたが、不妊についても「直接作用」という言葉を使っています(Vol.43参照)。直接でなければ、「問題ない」といえるのでしょうか。
さらに、アメリカでのデータを出しています。
米国でワクチン接種後に妊娠した827人の女性の経過を調べた研究では、ワクチンを接種した人の流産率が自然に発生する流産率を上回ることはなく、ワクチンが妊娠に与える好ましくない影響は確認されませんでした(※2)。また、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの臨床試験では、ワクチン接種後に妊娠した人がいることも報告されており(ファイザー社:ワクチン接種群12人、プラセボ接種群11人、モデルナ社:ワクチン接種群6人、プラセボ接種群で7人)、ワクチン接種により妊娠しにくくなるという根拠は確認されていません(※4、※5)。
12人とか6人とかで、「根拠は確認されない」と言い切るデータとして使えるんですね。びっくり。
12人とか6人でよいなら、不正出血と関連して血小板減少症などが、すでに複数報告されていることには、なぜ触れないのでしょうか。
厚労省サイト ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)>2021年8月25日 資料


コミナティ筋注接種後の報告、資料1-1-1(上)、資料1-2-1(下)より。医療機関からの報告(上)と、製造販売業者からの報告(下)は、重複している報告もあるようなので正確な数はわかりません。報告されていない事例もありますし、血小板が減少しているかどうかは、血液検査をしなければわからないので、気づいていない人もいるでしょう。


モデルナ筋注接種後の報告、資料1-1-1(上)、資料1-2-1(下)より。医療機関からの報告(上)と、製造販売業者からの報告(下)は、重複している報告もあるようなので正確な数はわかりません。モデルナは、まだ報告数が少ないので、それぞれの数もコミナティより少ないです。今後も、注視していく必要があると思います。
新しい報告は、9月10日に公開が予定されています。
妊娠・出産のリスク
難病情報センターのサイトに、特発性血小板減少性紫斑病に関するQ&Aが公開されています。
Q:妊娠、出産の危険性と妊娠の可能性についてお聞きしたいです。妊娠したいと思ったときに準備することはなんでしょうか?また、子どもへの影響はどれくらいでるのでしょうか?
A:まず病気が妊娠、出産に及ぼす影響について述べます。病気そのものが妊娠を妨げることはありませんが、血小板が少ない状態での出産は大量の出血の危険を伴います。(中略)重要なことは、妊娠、出産の前に全ての薬を中止することが出来るように病気をコントロールすることです。そのため、難治性で血小板数3万/μL未満で妊娠を希望される若い女性患者に対しては脾臓を摘出する治療を勧めています。(中略)通常の妊娠、分娩とは異なったリスクが加わる可能性をよく理解することが必要で、血液専門医、産科医、小児科医とご相談ください。
たとえ、ワクチンが原因で不妊になるという科学的な根拠はないとしても、ワクチン接種によって特発性血小板減少性紫斑病などが発症したら、通常の妊娠、分娩とは異なったリスクが加わる可能性があるということです。
妊娠前に特発性血小板減少性紫斑病がわかっている場合、血小板数が少ないまま妊娠するとリスクが高まるので、治療により寛解(通常血小板数が最低でも5 万/μL 以上)させてから妊娠することが望ましいといわれています。つまり、不妊ではないとしても、通常より妊娠のタイミングが難しくなるかもしれません。そのリスクは、接種前に知らせなくてよいのでしょうか。
積極的に集めているデータ
厚労省のサイトにある「医師等の皆さまへ~新型コロナワクチンの副反応疑い報告のお願い~」というページには、積極的に報告してほしい症状が挙げられています。
厚労省サイト ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 感染症情報 > 新型コロナウイルス感染症について > 新型コロナワクチンについて > 新型コロナワクチンの接種を行う医療機関へのお知らせ > 医師等の皆さまへ~新型コロナワクチンの副反応疑い報告のお願い~
ワクチン接種との因果関係が示されていない症状も含め、幅広く評価を行うため、当面の間、以下の症状について、報告を積極的にご検討ください。
けいれん、ギラン・バレ症候群、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、血小板減少性紫斑病、血管炎、無菌性髄膜炎、脳炎・脳症、関節炎、脊髄炎、心筋炎、顔面神経麻痺、血管迷走神経反射(失神を伴うもの)
7月に「新型コロナワクチン予防接種についての説明書」が、ファイザー社、モデルナ社ともに更新され、心筋炎のリスクが追記されました(Vol.27参照)。けれども、追記されたことを、テレビなどの大手メディアは伝えたでしょうか? 血小板減少性紫斑病についても、同じことが起きるかもしれません。いつの間にか追記され、知らずに接種する人がいる可能性もあるのです。
接種する前に、必ず下記のページで最新版の説明書を確認しましょう。用紙の右上に、2021年○月と書かれています。6月に配布されたものには最新ではないので、注意が必要です。
注意喚起!
以下、厚労省のサイトで公開されている「重篤副作用疾患別対応マニュアル」より。

血小板数が少ないときに、血小板の機能を低下させるアスピリンなどを服用すると出血症状が悪化するそうなので、解熱薬や鎮痛薬の服用にも注意が必要です。
