XBB対応ワクチンのグラフは、やはりアウトなのではないか?
別の件で厚生科学審議会の掘り起こしをしていたら、誇大広告に関する話し合いの議事録がありました。この審議会では、「グラフの縦軸を伸ばして効果を大きく印象付けるとか、検査値がよくなっただけなのに、あたかも病気にならずに済むように思わせるなど、素人でも簡単にわかるようなトリック」に騙されないように医療従事者を教育することが大切だと語られています。厚労省が作成したXBB対応ワクチンのグラフは、この「トリック」に当てはまると思うのですが、このとき話し合われたことは活かされなかったのでしょうか。
平成27年に問題となった誇大広告
厚労省は平成27年6月12日付で、武田薬品工業株式会社に対して医薬品医療機器法第72条の4第1項の規定に基づき、行政処分を行いました。この処分は、同社が作成した広告が誇大広告と認められることから、業務改善命令を行ったものです。
その3年後に、誇大広告の範囲などについて話し合われていた審議会の議事録を掘り起こしました。
資料 テーマ2に関する現状について(医薬品・医療機器等の適切な製造・流通・販売を確保する仕組みの充実)


以下、議事録から一部引用します。
○磯部監視指導・麻薬対策課長
広告に関する処分等の事例ということでございます。広告というものは、売り上げを上げるという手段として行う行為とみなされるわけでございますけれども、そういった売り上げを上げていくために行った違法行為ということで、実際に刑事告発や行政処分が行われた事例もございます。
事例1と2と挙げてございますが、どちらも高血圧の薬でございます。臨床研究におけるデータ改ざん、事例2においては、その資材について誇大広告に該当するような事例がございますし、また無許可医薬品ですね。食品でありながら医薬品的な効能効果を標榜するという未承認薬の広告や販売を行っている事例、これについては警察に検挙されるケースが枚挙にいとまがないという状況でございます。
磯部監視指導・麻薬対策課長の発言にあった事例2(武田薬品の高血圧症治療薬「ブロプレス」)については、下記に詳しく書かれていました。


違反広告の内容
・ 自社製品と他社製品の脳卒中等の発現率のグラフについて、統計的な有意差がないにもかかわらず、自社製品を長期間服用した場合の発現率が他社製品を下回る(他社製品のグラフと交差する)ことを強調するため、交差部分に「矢印」を用い、これを「ゴールデン・クロス」という最大級の表現で強調した。
・ 広告で用いたグラフは、正しいグラフに比べずれており、自社製品の脳卒中等発現率が低くみえる。
・ 「切り札」という強い表現で、「糖尿病」など本来の効能効果でない副次的効果を端的に提示。
花井十伍委員(特定非営利活動法人ネットワーク医療と人権理事)
※委員名簿より当時の情報
○花井委員
医療用医薬品に関しまして、事実上、広告といいましても、MR活動が問題であるわけですね。そうすると、問題があるMR活動に対して事後的にやるのではだめで、私どもとしては、資材とかMRが提供できる情報の範囲を事前にレギュレートしていただきたいというのが意見です。そうであれば、事後的にすごく悪いことをした場合にということは必要。それは重罰にすべきというのはさっき言ったとおりですが、事前にMRはどこまで言えるのか。オフラベル情報をどこまで言えるのか。言ってはだめだと思いますけれども、厳密に言えば添付文書の範囲外のことをしゃべったら違法だとしてくれればよいとか。
そうすべきだと思いますが、それが難しいということであれば、少なくても資材については国が全部チェックしていただきたい。国がそれまでできないのであれば、チェックする組織をつくって、そこで資材を全部チェックしていただきたい。そういう制度をつくらない限り、MR活動は必要だと言いながらまずいと、いつもダブルバインドがはまっていて、私も非常に困るのですが、MR活動の範囲というものが法でレギュレートされていないからそういうことが起こるわけで、事前のMRの権限、情報提供できる範囲と使える資材、これは事前にチェックして、チェックされたもの以外は市場で使えない形にしていただければ、大分改善すると思いますので、ここについて強く要望いたします。
○花井委員
安全を確認するために承認書があるのではないですか。承認書と異なるのに安全と言うと言い出したら、では、承認書は何ですかという話になるわけで、そういったことで事後的にやると、たてつけとルールが全部崩れていくと思うのですね。なので、幾ら利益を得したかとか、そういうことによってやるということではなくて、そもそもそのような不当な活動ができないように事前にやるという制度が必要。だから、結論から言うとガイドラインでは生ぬるい、これは強く意見として申し上げておきます。
北澤京子委員(京都薬科大学客員教授)※委員名簿より当時の情報
○北澤委員
誇大広告あるいは誤った広告に対して罰を与えるべきということには、私も賛成ですけれども、一方で、先ほどのお話にもあったように、既に広告は出回っています。医療用医薬品の広告、つまり薬剤師や医師など専門家が見る広告なのですから、広告を見た側が「こんな広告、おかしい」とすぐにおかしさを指摘して、安易にそれに乗らないような専門家であってほしいと思います。
そのために、薬剤師や医師の方々を対象に、広告だけでなく、全般に企業とのCOIに関して、もっと教育・研修を行っていただきたい。例えばグラフの縦軸を伸ばして効果を大きく印象付けるとか、検査値がよくなっただけなのに、あたかも病気にならずに済むように思わせるなど、素人でも簡単にわかるようなトリックにはだまされないように教育・研修を徹底していただいて、安易な誇大広告が出回らないようにしてもらいたいと思います。
これらの発言から、やはりコロナワクチンに関するパンフレットやポスターはアウトだと思うのですが、指摘はないのでしょうか。
コロナワクチンのリーフレットは誇大広告ではないのか?
以前の記事でも取り上げましたが、コロナワクチンの効果や安全性について、誇大広告と思われる表現が多々ありました。
下記は、厚労省が出した「令和5年度春開始接種のお知らせ」に書かれていた秋以降の接種に関する情報です。
https://www.mhlw.go.jp/content/001116892.pdf
商品名は書かれていませんが、ほとんどの人はXBB株対応ワクチン=コミナティ(ファイザー社)かスパイクバックス(モデルナ社)を連想するはずです。接種へと誘導し、一般人が認知できるので、広告に当たると思います。

このグラフは、下記のグラフを元に作られましたが、下記のグラフは前述の審議会で話された「グラフの縦軸を伸ばして効果を大きく印象付ける」ようなものではないのでしょうか。

このグラフについては、SNSで「縦軸が対数になっているので、常数にすると効果がほとんどないことがわかる」という指摘がありました。実際に自分でもExcelでグラフを作ってみましたが、ビックリするほど印象が違って見えます。
真ん中のグラフだけですが、下記のようになりました。XBBの1価ワクチンのはずなのに、必要のない起源株に対する中和抗体値がダントツで、XBBの中和抗体はほんの少しです。これで、XBB株に効果があるといえるのでしょうか。「期待できる」とも思えません。

このようなことを、本来チェックするべき厚労省が率先して行ってよいのでしょうか。
重症化予防効果は未承認
さらに、このお知らせには「重症化を予防します」と書かれていますが、承認審査では重症化予防効果は認められていません。

審査報告書 より
特例承認に係る報告(2)
1.1 有効性及び効能・効果について
・本剤の COVID-19 重症化抑制効果は、臨床試験の結果からは十分な情報が得られていない。しかしながら、本剤の COVID-19 発症予防効果により発症者数が低減することで、結果的に重症者数や死亡者数の低減につながる可能性は期待できる。
・本剤の SARS-CoV-2 感染予防効果は、臨床試験では評価されていない。
「発症予防効果により発症者数が低減することで、結果的に重症者数や死亡者数の低減につながる可能性は期待できる」ということなのに、コロナワクチンのチラシなどではあたかも接種した本人が重症化しない効果があるような印象を与えています。
交互接種の安全性も未承認
3回目の接種が始まった頃に取り上げましたが(下記参照)、首相官邸のホームページある新型コロナワクチンに関するページに、下記のようなポスターが配布されていて驚きました。今は配布されていないようですが、同じ内容の動画は残っています。
3回目接種に関する啓発資料


ファイザー又は武田/モデルナ、どちらのワクチンでも十分な効果と安全性が確認されています。
動画のページ
【ポスターの掲示】
— 首相官邸(新型コロナワクチン情報) (@kantei_vaccine) March 8, 2022
この度、#追加接種 に関するポスターを2種類作成しました。
このうち1種類は顔写真を掲載できるものとなっています。
官邸のホームページでダウンロードができますので、ぜひ御活用ください。https://t.co/f0LtlfrX2x#堀内大臣会見 pic.twitter.com/eW8wPQzIEY
ポスターには「どちらのワクチンでも十分な効果と安全性が確認されています」と書かれていますが、各製薬会社は交互接種の安全性を確認していません(下記参照)。
ファイザー社、モデルナ社、それぞれの添付文書には、「本剤と他のSARS-CoV-2に対するワクチンの互換性に関するデータはない」と書いてありましたし、今も同じように書かれています。


現在の添付文書


承認を得ていないことを、なぜ政府が勧めるのでしょうか。
前述の審議会では「厳密に言えば添付文書の範囲外のことをしゃべったら違法だとしてくれればよい」という意見も出ていたぐらいなので、添付文書に書かれた範囲を超えてはいけないはずなのです。
さらに、「どちらのワクチンでも十分な効果と安全性が確認されています」という表現は、「効能効果等又は安全性について保証する表現、最大級の表現等の禁止」にも当てはまるのではないでしょうか。
本来、このような誇大広告が出回らないようにチェックするはずの厚労省が、自らこのようなものを制作して接種を勧めています。なぜこんなことが許されるのでしょうか。
