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現場の声と大臣の言葉

Aを行った結果、Bという事象が起き、その結果Cという事象が起きたら、AはCと無関係だといえるのでしょうか? 現場からは「関係ある」という声も出ているのに、その報告に耳を貸さずに「関係ない」と言い切る人の言葉は、信じるに値するのでしょうか。                                 


大臣の言葉

YouTuberと河野大臣のコラボによる、新型コロナワクチンの安全性を説明する動画が公開されました。大臣は、「たぶん~だと思う」という言い方が多く、厚労省の資料を出すこともなく、自分の考えを述べているだけです。

その中で一番気になったのは、「アメリカで2億回ぐらい新型コロナワクチンを打っているが、亡くなった人は0」という部分です。

確かに、日本でワクチン接種後の死亡として報告されている事例も、ほとんどが因果関係は「評価不能」となっています。「評価不能」とは、因果関係を完全に否定することもできないけれど、因果関係があるともいえないということでしょう。それなのに、なぜ「0」だと断言できるのでしょうか。厚労省のサイトで公開されている副反応疑いの報告には、現場の医師からの「声」が記されているものもあります。その1つ1つにきちんと目を通せば、「亡くなった人は0」だなんて、言えないはずです。

現場の声

厚労省のサイトで見られる副反応疑いの報告は、2週間ごとに更新されるので、最新のものは7月7日に公開されました。細かく見るのに時間がかかり、ここで紹介するのは6月23日更新分です。6月9日分から、なぜか死亡については詳細な報告がなくなってしまいましたが、「基礎疾患等及び症例経過」の中に死亡について書かれているものもあります。6月23日公開分は2705ページもあるので目を通すのもたいへんですが、大臣にもぜひすべてに目を通していただきたいです。

厚労省サイト ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第62回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会>6月23日資料 1-2-3-1

以下、気になるものをいくつか取り上げますが、短く編集してあります。
報告内の「BNT162B2」 は、ファザー社のコミナティ筋注のことです。

事例4147 97 才女性 コミナティ筋注1回接種 ロット番号:EX3617
2021/05/23 15:30(ワクチン接種日)、BNT162b2 の最初の投与を受けた。 2021/05/25 14:00(ワクチン接種の 2 日後)頃、患者は心呼吸停止を発症した。
2021/05/25 14:00(ワクチン接種の 2 日後)、老衰、肺炎、腎不全、慢性心不全などの症状なく、突然死亡した。
報告医師は、事象を重篤(致命的な転帰、死亡)と分類して、事象とワクチンの因果関係を関連ありと評価した他要因(他の疾患等)の可能性はない。

報告医師は、因果関係を「関連あり」と評価しています。報告医師の評価は、大臣には届かないのでしょうか。


事例4089 70 才男性  コミナティ筋注1回接種 ロット番号 EX3617
2021/05/20 11:00(ワクチン接種当日) 1 回目を接種した。
2021/05/21 03:50 頃、同居の弟は、しばしば男性患者がトイレに行くのを見た。そして戻ってこないのを不審に思い、トイレに行った。そこで嘔吐して倒れているのを発見し、救急車を呼んだ。 患者は心肺停止の状態で運ばれた。挿管に加えて心臓マッサージが行われたが、同日 05:08 死亡を確認された。 治療的な処置は、心肺停止と嘔吐の結果としてとられた。心肺停止と嘔吐の事象の臨床転帰は、死亡であった。
2021/05/21 心肺停止と嘔吐のために死亡した。 報告医師は、事象を重篤(死亡転帰)と分類して、事象と BNT162B2 の間で因果関係を評価不能とした。 他の病気など、他の原因で考えられるものはなかった。 報告者は以下の通りにコメントした。 剖検は実行された、しかし、死亡の確かな原因は決定されず、死因不詳である

「他の原因で考えられるものがない」のに、解剖してもワクチンのせいかどうかわからないなら、どうしたら因果関係を証明できるのでしょうか。このような評価を続けていれば、いつまでたっても大臣の言うように「0」のままかもしれません。

事例4124 88 歳女性 コミナティ筋注2 回接種 ロット番号:EW4811
2021/05/15 14:30(ワクチン接種日)、患者は 2 回目の接種した。 患者は、認知症の為、言語的会話は困難であったが、はい・いいえ によるコミュニケーションは可能であった。
2021/05/16(ワクチン接種日翌朝)、患者は通常通り朝食を摂った。
10:00 頃、突然患者の反応が悪くなり、口の中から残渣を吸引した。その後、意識障害が続いた。
2021/05/17 09:30 頃、呼吸停止した。
11:00、死亡が確認された。
患者は少量の嘔吐をしており、このことから、嘔吐後の窒息と考えられた。 臨床的に、誤嚥性肺炎(約 1 日間)と死亡診断書に記載された。
剖検は行われなかった。
報告医師は、事象を重篤(死亡)と分類し、事象は BNT162B2 と関連ありと評価した
報告医師は以下のようにコメントした。: ワクチン接種後の嘔気が多数報告されており、患者はワクチン接種に関連する嘔吐から窒息したと推察した

接種後の嘔吐については、Vol.9でも取り上げましたが、上記の報告者は、「ワクチン接種に関連する嘔吐からの窒息」と推察しています。

ワクチン接種と嘔吐は関連があり、その嘔吐によって窒息して死亡したなら、この死亡はワクチンと因果関係がないといえるのでしょうか。

他の事例でも「トイレで嘔吐したまま心肺停止」などが、複数ありました。接種後の「嘔吐」は、何を意味しているのでしょうか。

ロット番号・バッチ番号の謎

もう1つ気になったのが、いくつかの報告にあるバッチ番号とロット番号の問題です。

事例4152 102 才女性 コミナティ筋注1回接種 バッチ/ロット番号不明
2021/05/20(ワクチン接種当日)、午後に集団接種を行った。
2021/05/21(ワクチン接種の 1 日後)、ショートステイの為、報告にあった病院に入院した。
2021/05/24 07:30(ワクチン接種の 4 日と 7 時間後)、ショートステイ中、排便時に痛みはなく、帰宅準備のためスタッフが部屋を見ると、心肺停止疑いの状態であった。 他の病院へ直ちに搬送され、死亡が確認された。 死亡日時は、2021/05/24 であった。
報告者は、事象を重篤(死亡)と評価し、事象と BNT162B2 の間の因果関係を評価不能と判断した。 他要因(他の疾患等)の可能性はなかった。
報告者意見は、以下の通り: 突然死の原因となる基礎疾患はなく、彼女は年齢のわりに健康だった。 しかし、患者が非常に高齢であったため、事象と BNT162B2 間の因果関係は不明であった。
バッチ番号に関する情報が要求された。

上記の事例は、102歳とかなり高齢ですが、「彼女は年齢のわりに健康だった」と書かれています。「因果関係は不明」となっていますが、「他要因の可能性はない」のです。最後に、「バッチ番号に関する情報が要求された」と書かれています。

SNSで、「死亡が多いロット番号がある」という情報を見たのですが、やはりそのことが問題となったのでしょうか。

下記の事例に書かれている文章は、日本語として意味がよくわからないのですが、ロットやバッチについて何か苦情があって、調べていることは確かだと思います。ただ、結局「問題ない」と処理しているように読み取れます。

事例2110  76 歳女性 コミナティ筋注1回接種 ロット番号:EW4811 
結論:「PFIZER-BIONTECH COVID-19 ワクチン」に対する苦情は調査された。調査には関連するバッチの記録、逸脱調査、報告されたロット番号と製品タイプに対する苦情履歴の分析が含まれた。最終的な範囲はロット番号:EW4811 の関連したロット番号であると決定された。苦情サンプルは返却されなかった。関連した品質問題は検査の間確認されなかった。製品品質、規制、検証と安定性への影響はない。PGS Puurs は報告された欠陥がバッチの品質を代表するものではなく、バッチは引き続き受け入れ可能であると結論づける。NTM プロセスは規制通知が必要ないと確定した。報告された欠陥は確認されなかった。苦情が確認されず、根本の原因または CAPA は特定されなかった。
事例2320 70 歳男性 コミナティ筋注 ロット番号:EW4811
結論:本ロットに関して、有害事象安全性調査要請/薬効欠如(LOE)について調査が行われた。 当該バッチの出荷後 6 カ月以内に苦情を受けたため、苦情サンプルは活性成分の量を測定するために品質試験室に送られることはなかった。すべての分析結果が、予め定められた範囲内であったことを確認した。

ほかにも気になる事例がたくさんあるのですが、目を通すだけでも時間がかかるのでなかなか記事が書けません。少しずつ書いていきますが、この記事を読んで関心を持っていただけたら、ぜひご自身で目を通してみてください。大臣には届いていない、「現場の声」が読み取れると思います。