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ペースメーカーの可能性!? ワクチン接種後 完全房室ブロック(8歳、5歳)

厚労省のサイトで、5歳から11歳への新型コロナワクチン接種後に起きた副反応疑いの報告が公開されています。8月5日に、新たな報告が公開されました。

完全房室ブロック、心筋炎、膠原病

厚労省のサイトで公開されている副反応疑いの報告から、「生命を脅かす」事例を取り上げます。

厚労省サイト ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第82回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第8回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 8月5日資料

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00046.html

資料1-2-3-4 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注5~ 11歳用・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過)(PDF:371KB)より

紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。BNT162b2は、コミナティ筋注(ファイザー製)のことです。時系列で追えるように、順番を入れ替えたりしています。

※下記は元のPDFで、ロット番号が2回とも同じになっています。

事例:23423 8歳女性 コミナティ筋注2回接種 ロット番号:FN5988
ワクチン接種の 2 週間以内にその他の薬剤を服用していなかった。
その他病歴および家族歴はなかった。
ワクチン接種前体温は、摂氏 36.5 度であった。
家族歴に特記事項なく、心疾患はなかった。ワクチンの予診票(基礎疾患、アレルギー、最近一か月以内の予防接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等)に関して考慮される点はなかった

事象の経過は、以下の通りであった:
2022/04/19 14:30、BNT162b2(コミナティ、ロット番号 FN5988)の初回接種。
2022/05/10 14:30、BNT162b2(ロット番号 FN5988) 2 回目接種。
発熱や痛みなどの副反応はなかった。

2022/05/21 14:30、患者は教室で倒れ、数秒以内に意識が回復した。
2022/05/21 14:30、数秒間の意識消失があった。イスに座位の状態でいたが、崩れ落ちて倒れ、5 秒程度で意識回復した
19:00、食事中に座椅子に座っていたところ、意識を失い 5 秒後に回復した。その後、3~4 分毎に数秒間の意識消失を繰り返した。

5 分後に同様のことが起こり繰り返すため、救急要請され来院した。
その後、患者は当院へ救急搬送された。
来院時の心電図で完全房室ブロックをみとめた。

到着時、心電図モニターで 5 分毎に完全房室ブロックとなり、心室の補充調律は示されず、P 波のみが 10 拍ほどつづき、QRS 波形が 5 分毎に出現した。5 から 10 秒で回復する、を繰り返した。
完全房室ブロックの間も心室から補充調律が無いことが多かった。
5 から 10 秒意識が遠のいて回復するを繰り返した。
緊急ペーシングの適応と判断し、カテーテルで右心室にペースメーカーリードを留置し ICU に入院となった。
P 波のみつづくときに意識は毎回遠のいていた。
緊急ペーシングのため、カテーテルが実行された。
右大腿静脈から右心室へペーシングカテーテルを挿入し、ペーシングを開始した。
心筋炎疑いで心エコーを行った。駆出率 60%と収縮良好であった。
プレドニゾロン 2mg/kg/day の静注投与し、心エコーでは心収縮は良好で心嚢水はなく、12 誘導心電図でも冠動脈虚血を示唆するような ST 変化はなかった。
先行感染症はなく、血液検査の結果は CRP: 0.02、CK: 114、BNP: 6.5、WBC:8700 であった。

2022/05/21、患者は 12 誘導心電図検査を受けた、コメント:完全房室ブロック。BNP 正常高値は 18.4pg/ml であった。
2022/05/21、COVID-19 PCR 検査を受け、結果は陰性であった。
CK 正常低値は 41U/ L、正常高値は 153 U/L であった。
トロポニン I 正常高値は 15.6pg/ml であった。
CRP 正常低値は 0.00mg/ dl、正常高値は 0.14 mg/dl であった。

5 日後、完全房室ブロックが改善し、ペースメーカーリードを抜去した。

2022/05/26、造影 MRI 検査を受けた、コメント:心室中隔基部心筋障害は否定できない(わずかな遅延造影がみられた)
2022/05/31、患者は造影 CT 検査を受けた、
コメント:冠動脈に異常はみられなかった。

完全房室ブロック、心筋炎、心筋症、意識消失、転倒、膠原病のため入院した。心筋炎(入院、医学的に重要)は、2022/05/21 14:30 に発現、転帰「軽快」であり、「心筋炎疑い/ウイルス感染後の心筋炎」と記載された。心筋症(入院、医学的に重要)は、転帰「軽快」であった。膠原病(入院)は、転帰「軽快」であった。

2022/05/21 から 2022/05/31、10 日間の入院。
2022/05/21 から 2022/05/23 までの入院期間、集中治療室に入室した。
2022/05/25、完全房室ブロックが回復し、ペーシングリードを抜去された。
2022/05/25、プレドニゾロン(静脈注射、2mg /kg/day)が投与され、一時的ペースメーカー留置を含む治療で、事象の転帰は回復であった。
プレドニゾロンは、2022/05/26 から漸減し 2022/05/27 に終了した。
2022/05/31、患者は退院した。

報告医師は、事象を生命を脅かすと分類し、事象と BNT162b2 の因果関係を評価不能とした。(同様の報告がなかった)。
患者には、心不全、または駆出率低値歴、基礎疾患としての自己免疫疾患、心血管疾患歴、肥満の危険因子または他の関連する病歴はなかった。
先行する何らかの感染症のエピソードはなかった。
報告医師は事象を重篤(2022/05/21 から入院)と分類し、事象と BNT162b2 との因果関係を評価不能とした。

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000972968.pdf

転帰の「軽快」とは、治療行為により改善が見られ、退院時点で外来などで継続的な治療を必要とするものです。

完全房室ブロックとは、「ナース専科」によると下記のような病態とのこと。

完全房室ブロック(complete atrioventricular block:CAVB)とは、高度な房室伝導障害により、心房からの刺激伝導が心室に全く伝わらなくなってしまう病態である。3度房室ブロックともいう。

主な原因としては、虚血性心疾患、拡張型心筋症、サルコイドーシス、薬剤(I群・III群抗不整脈薬、ジギタリス製剤、Ca遮断薬、β遮断薬)、高カリウム血症などが挙げられる。

https://medical-term.nurse-senka.jp/terms/1343

脈拍が極端に遅くなったり、一瞬脈拍が停止したりするという不整脈の一種です。ペースメーカーの植込みを行なえば予後は比較的良好とのことですが、どのタイミングでペースメーカーを入れることになるのでしょうか。

「日本心臓財団」のサイトにある相談事例に、完全房室ブロック(3度の房室ブロック)で、いずれペースメーカを入れる必要があると診断された8歳の事例があります。

3度の房室ブロックの自然治癒は先天性の場合はありません。心筋炎など後天性の場合は自然治癒の可能性はあります。
これから出てくる症状は、疲れ易い、動悸、失神発作、目の前が暗くなる発作など、急死に至る可能性もないとはいえません。
ペースメーカを入れる時期は失神などの症状が出た場合です。運動に対する反応の悪い場合、QRS幅の広さが40/分以下に低下した場合などもその組み合わせからペースメーカの適応になります。

https://www.jhf.or.jp/check/opinion/1-6/2576s.html

自然治癒の可能性もあるようですが、今後がとても心配です。


今後ペースメーカーを必要とする可能性

もう1件、5歳の重篤な事例を取り上げます。

事例:23443 5歳男性 コミナティ筋注1回接種 ロット番号:FN5988

2022/06/13 16:43、BNT162b2(コミナティ)1回目接種。
病歴はアトピーであった。
象の経過は以下の通り:
房室ブロックがワクチン接種により起きた可能性を否定できない。房室ブロックは、ワクチン接種の直後に診断された。いつ症状が現れたかは不明だった。


患者は、ワクチン接種 3 分後から、咳嗽、顔の紅潮、腹痛、多くの様子が現れたため、2 回目のワクチン接種は行わなかった。
患者は、聴診なしでワクチン接種を受けた
ワクチン接種の 3 分後から、啼泣、腹痛、咳嗽、顔の紅潮と顔を掻く様子が見られるようになった。症状の急速な進行はなかった。
分類によると、1~3 までがアナフィラキシーであったが、結局は 3 に入らず、早期に自然消退していき、最終的にアナフィラキシーとは判断しなかった(※)。
このような症状が起こったため、聴診にて徐脈であることが確認された。しかし、患者が初めて報告病院を受診した際、ワクチン接種前に聴診をしていなかったため、徐脈がいつ発現したかは不明である。

ワクチン接種 6 分後、血圧 100/71、SaO2:
98%と HR:57 であった。2022/06/13 16:49(ワクチン初回投与の 6 分後)、高度房室ブロックが発現した。事象の転帰は、未回復であった。転帰日は報告のとおり 2022/06/16(ワクチン初回投与 3 日後)であった。

ワクチン接種の約 6 分後、呼吸音、心音、血圧、脈拍は聴診にて確認された。収縮期は 100、拡張期は 71、酸素の濃度は 98%、脈拍は 57 であった。患者はその後泣き止み、良い表情になり、腹痛も消失した。ワクチン接種の 22 分後、患者は通常通り話すことができ、良い状態、良い表情になっていた。腹痛もなく、咳もなく、顔の色も通常通り白くなっていたが、脈拍は 58 であった。顔を掻く様子、咳、腹痛はそれぞれ約 1 分、約 9 分、約 19 分で自然消失した。症状の急速な進行はなく、アナフィラキシーの診断はできなかった。

2022/06/16、ワクチン接種の 3 日後、徐脈のため、患者は総合医療センターの小児循環器内科へ来院した。高度房室ブロックが認められた。ワクチン接種前の様子を確認することができていないため、ワクチン接種により起きた可能性を否定できない。血液検査も実施された。心臓のエコー検査により、心室収縮は良好、やや心拡大ありと認められた。心筋酵素マーカーの上昇は認められなかった。BNP は正常であった。ワクチン接種前の聴診にて徐脈音とは診断されなかった。心筋炎と心外膜炎は 2~3 日後からの自己免疫性の発症が多い。ワクチン接種後、mRNA もしくはナノ粒子が血流を通して体内に伝播した。いずれにせよ、ワクチン副反応報告には房室ブロック伝導障害を追加した。

06/16、患者は総合医療センターの小児循環器内科へ来院した。心電図で高度房室ブロックを認めた。心室収縮は良好であった。やや心拡大があった。心筋酵素マーカーの上昇は認められなかった。BNP は正常であった。経過観察を行うことになった。

報告者は、事象を重篤(医学的に重要、今後ペースメーカーを必要とする可能性がある。)とし、事象と BNT162B2 との因果関係は評価不能と判断した。他の要因(他の疾患など)の可能性はなかった。

報告医師の意見は以下の通り:
患者は初めて報告病院に来院した。受診歴のある小児科医院の聴診では異常の指摘はなかった。報告者は、患者が予防接種を受けた医療機関での接種前後で脈拍を比較できないため、接種により来された病態かどうかを、判断できなかった。報告者は、今後患者の病状が回復した場合はワクチンと関連ありとして判断できると予想した。

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000972968.pdf

※アナフィラキシーの1~3というのは、ブライトン分類のレベルのことだと思われます。
https://www.pmda.go.jp/files/000240175.pdf

・ワクチン接種前に聴診をしていなかったため、徐脈がいつ発現したかは不明である。
・ワクチン接種前の様子を確認することができていないため、ワクチン接種により起きた可能性を否定できない。
・患者が予防接種を受けた医療機関での接種前後で脈拍を比較できないため、接種により来された病態かどうかを、判断できなかった。

ワクチン接種前に聴診していなかった、様子を確認することができていない、接種前後の脈拍を比較できないと書かれています。

因果関係を評価するためには、接種前後での比較が必要ということです。通常、接種前に聴診を行っているのでしょうか? 

新型コロナウイルスワクチンを安全に接種するための注意とポイント
によると

接種要注意者・基礎疾患を有する人など、予診医が必要と認めた人には
聴診・触診を行います

https://www.mhlw.go.jp/content/000764700.pdf

と書かれています。つまり、予診医が不要と判断したら聴診などはしなくてもよいということです。基礎疾患がない人など、多くの場合は、不要と判断されているのではないでしょうか。

医師の判断で聴診などを行わなくてよいということになっているなら、このような事例でも因果関係を評価することは難しいでしょう。はじめから、因果関係を評価するための条件が揃っていないということです。

評価できないことがわかっているのに接種を勧めて、健康被害が起きても「評価不能」と言い続け、このような命に関わる事例が起きていても、安全性について「特段の懸念が認められない」と言う専門家や政治家たちを、なぜ信用できるのでしょうか。