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参院選東京選挙区 医師会などによる利権まみれの組織票で当選させてよいのか?

「投票に行きましょう」と言われても、「投票しても変わらない」と思って行かない人も多いでしょう。利権がらみの組織票の壁はかなり高いので、1人、2人増えたところで変えることはできません。だからこそ、変えるためには多くの人が関心を持って、投票に行く必要があるのです。


東京選挙区の場合

例えば、東京選挙区の候補者を例に考えてみましょう。

2019年の当選者

https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/2019/13/skh43404.html

2022年の当選者

https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/2022/13/

参議院は衆議院のような解散による選挙はないため、任期満了(6年)による選挙が行われます。ただし、参議院議員は3年ごとに議員の半数を改選すると憲法で定められているので、3年に1回、定数の半分を選ぶことになっています。

2025年の候補者は、下記にまとめられています。

議席数 : 7議席(欠員1の非改選の選挙も実施) 候補者数 : 32人 

7議席をめぐって、32人が立候補しています。

2019年に6位で当選し、今回も出馬している武見敬三氏は、2023年9月~2024年10月まで厚労大臣を務めた人です。

武見氏の政治資金をめぐり、2023年10月27日の衆院予算委員会で質問があり、直近3年間に日医連や関係団体などから計1億円超の寄付や政治資金パーティー収入を得ていることが明らかになりました。

国会審議映像検索システムより
第212回[衆] 予算委員会 2023/10/27 2号 (動画)より

[後藤(祐)委員] 武見大臣、武見大臣の政治資金についてお伺いしたいと思いますが、こちらのパネルに、医師、歯科医師、薬剤師、製薬メーカー、こういったいろいろな団体から、二〇一九年から二〇二一年の三年間で、かなりの額の献金、パーティー券収入がございます。
もちろん、武見先生はこういった医療業界の専門家でおられますし、これ自体は決して法律に反するものでも何でもないわけでございますが、かなり額は大きいわけであります。

ただ、現在は厚生労働大臣になられているわけでありまして、厚生労働大臣としてこういった献金ですとかパーティー券収入というと、これはちょっといかがなものかなというふうに思うわけでありまして、今年九月十五日の、厚生労働大臣に就任後は、こういった医療関係ですとか薬の関係の団体から献金やパーティー券収入はないということでよろしいですか。

[武見国務大臣] 御指摘の、九月十三日の大臣就任後、献金は全くございません。それから、大臣就任以前より、今年九月二十五日に、私の政治資金パーティーであります敬人会勉強会を開催いたしました。 ただ、これも、八月中旬に、大臣に就任する前に案内状を発送しておりました。 パーティー券の購入が大臣就任後のものもいらっしゃいます。パーティー券の購入は大体が例年の参加者中心でございまして、その中にはお医者さんなどのこうした医療関係者もいらっしゃいました。現在、これらについては、政治資金収支報告書の作成に向けて整理をしている段階でございます。

[後藤(祐)委員] そうしますと、大臣就任後の九月二十五日に開かれたパーティーで、医療ですとか薬の関係ですとか、こういった団体からのパーティー券収入があったと今お認めになったわけですけれども、これはお返しすべきじゃないですか、大臣。

[武見国務大臣] これは、実際に、就任する前から既に予定されていたものでございまして、それを予定どおりさせていただき、また、全てこれは法に基づいた形で、私、やらせていただいております。

[後藤(祐)委員] お返しするつもりはないということですか。

[武見国務大臣] 大切に使わせていただこうと思っております。

[後藤(祐)委員] 大臣でなければ、先生みたいな医療の専門家というのはそんなにいらっしゃいませんし、それはそれで一つのやり方だと思うんですけれども、今年は、診療報酬改定があり、薬価改定があり、極めて重要な年になっているわけですね。この診療報酬とか薬価改定というのは、当然、中医協、中央社会保険医療協議会、こういった手続で公正に客観的に決められるというような話は先ほどもされておられましたけれども、大事に使わせていただきますと言う大臣が実質的に決定されてしまうということになりますと、当然、医療業界の方々ですとかから、医療の現場からして、この診療報酬は何とか上げてほしいとか、この薬は、今、薬が足りないとかいろいろなことがありますから、当然、現場の声を聞くべきなんですよ。おつき合いはあっていいんですよ。

ですが、やはり実質決定者である大臣がお金をもらっていると、せっかく公正な手続でやっていても、国民はそう見れなくなっちゃうんですよ、大臣。ここはお返しすべきじゃないですか。特に今年は診療報酬改定で大変なんですから。どれだけ客観的、公正にやったといっても、お金をもらっていたら、それがパアになっちゃうわけですよ。いろいろな御苦労があるのは分かります。でも、ここは、大臣、終わってからまたもらえばいいじゃないですか。まあ、それはそれで、額によりますけれどもね、さっき長妻さんがやっていましたけれども。大臣就任中はお返ししましょうよ。それによって正々堂々と診療報酬を決めてくださいよ。その方が気持ちよく業界の皆様だってお話がしやすいし、何の、李下に冠を正さずとできるじゃないですか。お返ししましょうよ、大臣。
堂々と診療報酬を決めましょうよ。

[武見国務大臣] 私、厚生労働省はまさに国民の生活を生涯にわたって支えるという使命を担っていて、その所轄大臣として、そして、国民の皆様の立場に立ってどのような政策を実現するかを考えていくのか、これが私の一貫した立場で、私は、別に、特定の医療団体の代弁者であるということは全くありません。したがって、そういう立場の上で、診療報酬改定というのは、予算の編成過程を通じて内閣が改定率を決定し、社会保障審議会において策定された診療報酬改定の基本方針に基づいて、これは中医協において具体的な診療報酬点数の設定等に係る審議を行うといった、こうした公的なプロセスを経て決定しているところでありまして、私も、こうした仕組みの中で、厚生労働大臣として、公平かつ適切にその役割を果たしていきたい、こう考えているわけであります。

(中略)

[後藤(祐)委員] ところで、この寄附の毎年の推移を見ますと、二〇一九年はすごく額が大きいんですね。更に言うと、この前の年の二〇一八年もすごく大きいんです。遡ると、そこから前は毎年二千万ぐらいしかなくて、二〇一三年というのもすごく大きいんです。二〇一三年と一八、一九年が多いんです。武見大臣、何でこの年が多いんですか。

これは、武見大臣が参議院選挙だったからじゃないんですか。二〇一三年と一九年、参議院選挙だったわけですけれども、参議院選挙の年、一八年はその前の年から活動していたということだと思いますけれども、そこでお金がたくさん必要だったということじゃないんですか。

[武見国務大臣] 御指摘のとおりであります。

[後藤(祐)委員] 武見大臣、正直でいいかなと思いますけれども。
じゃ、続いて正直にお答えいただきたいんですが、自民党の東京都参議院選挙区第三支部、武見大臣の支部ですけれども、この二〇一九年、選挙のあった年ですね、の支払いの方を見ますと、一万円を超える寄附というのが百六十九人に千五百四十四万円ということなんですが、これはどういった方に寄附したんですか。支払いの方です。

[武見国務大臣] 実際、東京都の中の各自民党の支部にそれぞれ寄附したものと思います。

[後藤(祐)委員] そのとおりですね。百六十九人の東京都の地方議員の支部、あるいはその政治団体の場合もありますが、私の調べた限り、全て東京都の地方議員のようです。参議院選挙の協力をお願いしたんじゃないんですか。

[武見国務大臣] 正直に申し上げて、これは、それぞれの政治活動を共に行うために実際に御支援させていただいたものであります。

[後藤(祐)委員] 選挙の年だけですか。選挙以外の年もずっとやっているんだったら今の言葉も分からなくはないけれども、さっき、正直に申し上げて選挙の年にたくさんお金が要ると。それで、そのお金をどう使っているか調べていくと、東京都の地方議員にたくさん寄附をしている。これじゃ、広島で起きた事件と同じ構図じゃないですか。

更に言いましょう。タクシー代。武見大臣の資金管理団体、敬人会というものの令和三年の収支報告書によると、タクシー代とハイヤー代が、一万円を超えるものだけで三十四件で百万円ぐらいあります。このタクシー代は、武見大臣御自身ですとかあるいは事務所スタッフが乗るために使ったものですか。それとも、有権者である東京都民に対して、タクシーの移動、タクシーチケットを渡すとかで支払ったということですか。

[武見国務大臣] これは全く、一部私個人が使って、あと大部分は事務所のスタッフが利用したものでございまして、実際に事務所のスタッフにも確認をいたしましたけれども、タクシーを借り上げて支援者の訪問に利用したということであります。

[後藤(祐)委員] 全てそうですか。これは通告しておりますけれども、武見大臣あるいは事務所スタッフだったらそれは法的には問題ありませんが、それ以外の、東京都民の方のタクシー代を支払っているのは一つもありませんか。

[武見国務大臣] ございません。

[後藤(祐)委員] 会合費というのもあります。打合せ会議費というのが一万円超のものだけで六百万円とかあるんですけれども、これも武見大臣と事務所スタッフの分だったら問題ないんですが、東京都民の方の飲食代を払ったというものはありますか。

[武見国務大臣] これも、議員本人及び事務所のスタッフ、政治活動を行う中で様々な打合せ会合を行うための経費であり、会場費や議員本人、事務所スタッフの飲食費であります。あわせて、その時々の国の政治課題についての情報収集もここで行っております。その中には、実は海外からも相当多くの方がいらしておりまして、そうした海外の有識者の方とのこうした会食というのも大変多うございました。全体として、そうした政治課題に関わる情報収集のために使わせていただいたというのが全く正直なところでございます。

[後藤(祐)委員] 情報収集ということは、東京都民の飲食代を支払ったということもあるということですか。

[武見国務大臣] 情報収集のために、こうした打合せ会合というものを使わせていただいております。したがって、その中に、実際に住所が都内にあった方がいたかどうかというのは、ちょっと確認できません。

[後藤(祐)委員] ということは、東京都民の方の飲食を提供した可能性はあるということをお認めになったわけであります。

https://gclip1.grips.ac.jp/video/video/12760?t=7h17m3s

後藤委員の「お返しするつもりはないということですか?」という問いに対して、武見氏が「大切に使わせていただこうと思っております」と答えているのには呆れます。「お返ししましょうよ、大臣。堂々と診療報酬を決めましょうよ」と言われても、返すつもりは全くない様子。さらに、選挙のために必要だったということも明らかにしています。

https://gclip1.grips.ac.jp/video/video/12760?t=22m27s

下記は自見英子氏に関する記事ですが、献金を受けた議員が「診療報酬」を訴え、潤った医師が献金原資を出すサイクルができていることは武見氏にも通じると思います。

2023年12月12日

「医師会の強力な政治力の源はカネだ。数百万円は議員にとっては大きい」と元自民党議員秘書。広範にカネをばらまくのは「数は力」の永田町で、日医に賛同する議員を増やす目的とみられる。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/295456



2024年度診療報酬改定までの流れ

2023年9月14日

岸田政権の内閣改造があった13日、日医は松本吉郎会長名で、「誠に喜ばしい限りです」と武見氏起用へのコメントをウェブサイトに公表した。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/277327

厚労大臣就任の会見で、「私は決して医療関係団体の代弁者ではない」
と武見氏は言っていましたが、日本医師会の松本会長が「誠に喜ばしい限りです」と言っているのですから、持ちつ持たれつの関係なのでしょう。

実際に、2024年度診療報酬改定の際には、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会会長が武見氏に要望書を手渡しています。

2023年11月14日

日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会会長は11月14日、2024年度診療報酬改定に関する要望書を、武見敬三厚労相に手交した。「最低でも人事院勧告3.3%に匹敵する賃上げの原資となる適切な財源の確保」などを求める内容で、武見厚労相は「現場の声は非常によく理解した。しっかりと検討して対応したい」との受け止めだったという。

https://www.m3.com/news/open/iryoishin/1176276


2024年6月7日

2024年度診療報酬の改定率が大臣協議で決着せず、2年前の前回改定と同じように「首相裁定」に持ち込まれたからだった。

 厚労省は23年度の国民医療費48兆円に高齢化などの自然増分8800億円を上乗せし、さらにそこから医療従事者の賃上げや物価高を理由に1%台後半のプラス改定を要求財務省は「プラス改定をすれば、保険料負担が増加して現役世代の手取りが減る」などとマイナス改定を主張した。
(中略)
これを受け民間委員からなる財政制度審議会(財政審)は「過度な利益が生じている診療所の報酬単価を5.5%程度(診療報酬の1%相当)引き下げてマイナス改定とし、国民負担を軽減すべきだ」と提言。
 日本医師会(日医)会長の松本吉郎は怒りをあらわにし、「調査の対象になった3年間はコロナ特例の上振れ分が含まれている。もうかっているという印象を与える恣意(しい)的なものと言わざるを得ない」と会見で財務省側を強く批判した。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/331987

財務省が「プラス改定をすれば、保険料負担が増加して現役世代の手取りが減る」などとマイナス改定を主張したのに対して、厚労省は1%台後半のプラス改定を要求したのです。これは、「要望書」の影響が少なからずあったということではないでしょうか。

2023年12月20日

2024年度診療報酬改定で、本体部分をプラス0.88%(2024年度国費800億円程度)、薬価をマイナス0.97%(同1200億円程度)、材料価格をマイナス0.02%(同20億円程度)で薬価・材料価格を合わせてマイナス1.0%(四捨五入の関係で合計は合わない)とすることが12月20日、武見敬三厚生労働相と鈴木俊一財務相の折衝で正式に決まった。本体部分の引き上げは9回連続で、過去10年では最も高い水準。

記者会見した武見氏は「大変厳しい交渉だったが、適切な賃上げを実現するのが大きな課題だった。(日本医師会との関係は)全く気にしないで、大臣の責任と立場で正しいと思ったことを徹底してやった。医師会のステートメントはまだ読んでいない」と話した。

https://www.m3.com/news/open/iryoishin/1183238

そして、本体部分をプラス0.88%で正式決定。会見で武見氏は「(日本医師会との関係は)全く気にしないで、大臣の責任と立場で正しいと思ったことを徹底してやった」と語っていますが、多額の献金を受けているのに、本当に気にしないでいられると信じられるでしょうか。

追記:次の記事のコメントで教えていただきましたが、力関係は必ずしも医師会が強いわけではないようです。「医師会」というより、「医師会の上層部」などの表現の方がよいかもしれません。いずれにしても、国民のためには動いていません。


<参考>

日本歯科医師会 会員数 PDF

令和5年度 日本薬剤師会 会務並びに事業報告 PDF


武見氏と医師会との関係

武見氏と医師会との関係については、下記の記事にまとめられています。

2023年10月18日


武見氏の父は日本医師会長を25年務めた故武見太郎氏。敬三氏自身は医師ではないが、日医連の推薦を受けて1995年の参院選比例区で初当選し、組織内候補にもなった。2013年の参院選で東京選挙区に転出した後も推薦を得るなど支援は続く。 

武見氏と医師会との関係は、政治資金からもうかがえる。朝日新聞が武見氏の政治資金管理団体「敬人会」や武見氏が代表を務める自民党東京都参議院選挙区第三支部の収支報告書から集計したところ、19~21年の3年間で、日医連やその関係団体「国民医療を考える会」、地方の医師連盟から少なくとも計1億2010万円の寄付や政治資金パーティー収入を得ていた。

https://www.asahi.com/articles/ASRBK6QPMRBJUTFL01D.html

そして、今回も出馬した武見氏は、都内のホテルで政治資金パーティーを開き、2万円の会費で数百人規模の参加があったそうです。

2024年8月2日

このような人が、国民のために動くと思えるでしょうか。

2024年6月28日の会見で武見厚労大臣(当時)は、IHR改正やパンデミック条約について質問された際に「必要な強制措置があってもおかしくない」と言っていました(下記参照)。


医師会などからの献金がなければ、思うような選挙活動もできないのなら、医師会などの意向に背くことはできないでしょう。

このような人を再選させてよいのでしょうか。再選させないためには、これまで選挙に関心がなかった人たちが関心を持ち、投票に行くことが必要です。

各候補者のプロフィールやアンケートの回答、SNSでの発信などから考えや活動を知り、ぜひ投票に行きましょう!!


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