カプセルホテル、ずっと寝ていい保健室
ホテル代の高騰で、会社が負担してくれる出張宿泊費の限界を突破した。だから私は、生まれて初めてカプセルホテルに泊まることにした。
チェーン展開ををしているところで探し、WEBサイトの整い加減が比較的安心感があったので、初カプセルは「ナインアワーズ」に決めた。目的地の兼ね合いで、さらに安心そうな女性専用店舗の「ナインアワーズウーマン神田」を予約する。
泊まってみた
「ナインアワーズウーマン神田」は神田駅から徒歩5分くらいで道に迷わず行ける場所にあり、とてもありがたかった。中は綺麗ですっきりとしている。2017年オープンらしい。予約後すぐに届くQRコードまたは電話番号を入力してセルフチェックインすると、自分用のロッカーにアクセスできるQRコードが得られる。ロッカーと寝る場所は同じ番号のものを使う。
ナインアワーズウーマン神田は1Fにチェックインカウンターとロッカーがあり、上のワンフロアが丸々シャワールームと洗面所、さらに上の何フロアかが就寝用のカプセルルームとなっている。宿泊者は基本的にロッカー、洗面所、カプセルのフロアをエレベーターで行き来しながら過ごす流れだ。(違うナインアワーズではロッカーと洗面フロアが同じ階のところもあった)
ロッカーに荷物をいれる
ロッカーは、駅のコインロッカーで言うところの700円〜800円の空いてたらうれしいサイズの大きいほうをイメージしてほしい。小さいスーツケースは入りそうなサイズでハンガーも2つくらいかかっている。支給のメッシュバッグの中に簡易スリッパとパジャマ、バスタオル、フェイスタオル、バスマットが入っている。(歯ブラシセットは受付でもらった)
ロッカーフロアでは、スーツケースの整理のため床に広げたり電話をしに降りてきている子など、多くはないが人通りは途切れることなくある。場所柄・平日柄なのかもしれないがビジネスマンはほぼおらず、ライブに連れ立ってきた若い女の子たちや外国人旅行客が目立った。ロッカーやエレベーターでは程よく礼儀正しく、程よくドライな関係性だ。
シャワー快適
ロッカーに一通り荷物を入れ、自分のお風呂セットを持ってシャワールームのフロアまでエレベーターで上がる。シャワールームが5つくらい並んでおり、向かってドライヤーなどが使用できる洗面台が設置されている。22時、混んでいそうな時間でも並ばずにシャワーを浴びることができた。
カプセルホテルの中には大浴場があるところもあるらしいが、ナインアワーズは個室シャワーのみだ。シャワーといっても、シャワー用個室に入った先に脱衣空間とシャワーボックスが設置されており、完全にプライベートが守られている構造なので持ち物とか脱衣でわたわたしてしまいがちな自分でも安心して使用できる。
シャワーの水温が熱くて助かった、という気持ちになった。(これ幸い、のほうが近いか)
熱いシャワーを浴びると、想像以上に体がポカポカになる。特に新しいホテルで湯船が併設されていないシャワーはシャワーヘッドが広かったりと工夫がなされていて、湯船がなくてもポカポカになれることを最近覚えたばかりだった。
カプセルで寝る
体温が上がり閉じつつあるまぶたをなんとか開けながら歯磨きを済ませ、エレベーターでカプセルフロアに着いた。
カプセルフロアは消灯されて薄暗く、通路を挟んで左右にはコピーアンドペーストで永久に伸ばしたような2段ベッド(カプセル)がずらっと並んでいる。人が滞在しているカプセルはロールスクリーンで蓋がされ、点々と明かりが漏れている。
私のカプセルは上の段だったため、足元に支給された簡易スリッパを脱ぎ、手すり兼はしごで自分のカプセルまでよじ登り、内側からロールスクリーンを下ろした。外部から遮断されたカプセル空間は早くも自分のテリトリーとして認識され、安堵したとともに眠気が強まった。
カプセル内には枕と掛け布団、コンセントタップとUSBコンセント。最低限寝るために必要なものが揃っており、これで十分だと思った。つまみ式の電気をオフ(ちょっとだけ点けておいた)して、すぐ寝た。ぐっすり眠れた。
これって保健室だ
カプセルホテルは自分にとても合っていたようで、その居心地の良さはどこから来るのだろうと考えていた。ひとつ思い出したこととして、カプセルホテルの居心地は学生時代、たまに行っていた保健室に似たものがあるということだ。
中学や高校の頃、生理が重いときは保健室で寝かせてもらうことがあった。また、興味のない授業をスキップする言い訳にもしていた。保健室の先生が湯たんぽを用意してくれて、それを抱えて2、3個並んだベッドに潜る。パーテーション越しに隣のベッドに人が寝ているのは気配で分かる。
短くするためにスカートを巻いていて入り口が狭くなったポケットから校内使用禁止のウォークマンをねじり出し、授業が終わるまで音楽を聴いた。大体40分ないくらいで時間は来てしまい、意識落ちるほど一回寝たかったなと思いながら温かくなった布団を出なければいけなかった。
学校という公共の場所に来てしまっているのに、その中に区切られたプライベートな空間があることがなにかうれしかったんだと思う。人の気配を感じる中でのセーフゾーンという意味では、カプセルホテルは保健室と同じ枠だ。なのに、保健室と違って一晩中寝ていられる。これって最高なんではないか、大人になってよかった。
カプセルの寝心地にハマって以来、いろんな人に勧めているけど実際泊まって良かったと言ってくれる人にまだ出会えていない。秘密基地とか保健室とかトイレとか、自分だけの狭い空間が好きな人、ぜひ行ってみて。
後日談:ナインアワーズの枕が売ってる
ナインアワーズの寝心地をすっかり気に入ってしまって、調べたところ「まくらのキタムラ」の人気シリーズ「ジムナスト」をナインアワーズ仕様で使用しているそうだ。そら豆型のフォルムをしており、首の部分がかなり低くなっている。今までニトリのストレートネックに良い枕を使っていたけどこちらの方が好みだった。
ナインアワーズ仕様が通常のジムナストより少し高かったため、寝心地は変わらないと言われている通常版を購入した。
ナインアワーズと寝心地は変わらず、買ってよかったと思っている。
PRではない、本気の推しです
