師匠、「自然体験」って、結局なにを“取り戻す”んですか?──スマホ片手の文明人が、川原で石を積んで泣いた日
1. 弟子、住宅地の川で粘菌に呼ばれる
弟子:
師匠、僕…粘菌に呼ばれました。
師匠:
ほう?どこでじゃ?
弟子:
うちの近所の、誰も名前を知らないあの小さな川です。マンションの横にある雑草ジャングルの奥で、苔の生えた木に粘菌らしき何かが…光ってたんです!
師匠:
それは素晴らしい。おぬしの「見る」が変わり始めたな。
弟子:
だって今まで、そこは「蚊の多い場所」ってだけだったんですよ。でも図鑑で調べて、実際に足を踏み入れて、腰をかがめて、湿った空気の匂いを吸って、やっと見えたんです。「生き物」が。
師匠:
現代人の目は、便利すぎる生活に慣れて、見る力を失っておる。粘菌とは、目の奥を起こしてくれる教師じゃ。
弟子:
師匠、僕…ちょっと泣きそうになったんです。粘菌にじゃなくて、自分が「ちゃんと見る」ってことを忘れてたことに。
師匠:
泣いていい。おぬしは今、自然と再契約を結んだのじゃ。
弟子:
でもその直後、藪から猫が飛び出してきて、僕叫んで転びました。ズボンが破れました。
師匠:
それもまた自然じゃ。
2. 弟子、どんぐり餅で家族から不評を買う
弟子:
師匠、どんぐり餅って…地獄の食べ物ですか?
師匠:
おぬし、なにか誤った手順を踏んだか。
弟子:
3日かけて渋抜きして、煮て、潰して、片栗粉と混ぜて…ああ、完成したときは神様になった気分でしたよ。でも食べた瞬間、うちの妹が「ママ、腐ってる…」って言って泣き出しました。
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毎日pomera DM30を携え、喫茶店の片隅でぽつぽつ書いてます。いつかは、たっぷりサイズのコーヒーを迷わず頼める日が来たらいいなあと思いながら。そんな読書会、もし何か残るものがあったなら、そっと心で奢ってください。
