15年ぶりの新日本プロレス…棚橋さん、そしてザック・セイバーJr
棚橋さんと最後に会ったのは一昨年前の年末。新日本プロレス、熊本大会のバックステージだった。
棚橋さん社長就任会見のほんの数日前。あれから1年半。棚橋体制となった新日本プロレス。15年ぶりの参戦である。しかし正直に書いてしまうと、オレの試合は10人タッグだし、他の選手の足を引っ張らない程度に引き立て役に徹すればちょうどいいな、くらいのつもりでいた。そもそも、新日本プロレス福岡大会のリングに九州プロレスの選手が上がること。重要なのはそっちであって、オレ個人がどうこうでもないのでは、と。なので、あくまでいつもどおりに潤滑油で。そんなつもりでいたのだが……。
午前11時過ぎに筑前さんの車で福岡国際センターに到着すると、屋外に設置された売店ブースにはすでに多くの人だかりが。だが控室に入ると、新日本の選手はまだ到着していなかった。フラフラとアリーナへ行ってみると、ばってん✕ぶらぶらが一人イスに腰かけ、いつもとは異なる顔つきでリングをじっと見つめているではないか。隣に座り。
「調子はどうすか」
「いやあ……緊張しちゃって。実は今朝、あれだけ楽しみにしてたのに行きたくねえなあって一瞬思っちゃったんですよ……」
28年前。オレも初めて参戦したときには、ばってんと同じ気持ちを抱いたものである。だから彼の気持ちがよくわかった。時代が移り変わろうとも、未踏の選手にとっては果てしなく高い敷居。それが国内最大手、新日本プロレスという団体である。
ここから先は
3,066字
この記事のみ
¥
500
Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
