NHK「ドキュメント20min.」運命との闘牌 園田賢。統計学が通じない運が支配する決勝の世界で
さてNHK「ドキュメント20min.」運命との闘牌について話をする前に、園田はabemaの記事でこんなことを言っているのでまずは引用してみたい。
より
インタビュアー
「麻雀ファンの方々が、目先の結果にブレないようにするためにはどうすればいいですか。」
園田
「統計を知ることじゃないですかね。計算してみること。たとえば100回打てば自分の実力から±900ポイントの間に95%が収まります。逆に2.5%の確率で自分の実力より900ポイント以上負けるんですよ。昨年、TEAM雷電さんのマイナスが1000ポイントを超えましたけど、実力が±0くらいのチームであっても、2.5%以下、40分の1ぐらいのものを引けば、全然起こってしまうことです。ちょっと調べれば簡単に計算できるんで、麻雀を打っている人はそれを正しく捉えて、短いスパンのあーだこーだを気にしなければ、心はブレなくなると思います。それでも僕だってブレます。ブレるのは、Mリーグが見られている麻雀だからで、プロだからです。確率が収束するほど打てるわけでもないので、そのあたりの不条理は受け入れなきゃならないんで、すごく気持ちが沈んじゃうこともあります。それでも、確率で考えればダメージは少なくなるんじゃないかという気がします。どんな不幸が来ようと幸運が来ようと、ただただ自分たちが正しいと思う麻雀をやり続けるだけです。」
この園田のインタビューからわかることは、期待値が有効になる2000試合も現実的に打てない以上、麻雀とは実力よりも運が相対的に強く支配するゲームである、ということだ。
よって運ゲーである以上、Mリーグの成績がダイレクトにその選手の実力を示しているわけではないから、ファンの人も統計的なリテラシーを高めることによって、必ずしも「成績=実力ではない」ことを正しく理解し上で観戦して欲しいと園田はリクエストしているわけです。
園田の運は番組にもあったように下記の数字を見ても、運が必ずしも良くはない。
平均ドラ枚数 リーグ30位
裏ドラ率 リーグ22位
一発自模 リーグ30位
運の悪さはリーグでも最底辺レベルにあるハギーと比較してみても
平均ドラ枚数 リーグ24位
裏ドラ率 リーグ30位
一発自模 リーグ14位
運の無さはわかる。
ただ翻って考えてみるに、やはりどこまでいっても統計的かつ客観的に判断してみるに、麻雀とは運ゲーである。もし負けた麻雀プロが「運がなくて試合に勝てなかった」とコメントをするとしたら、それは単なるエクスキューズ、言い訳として統計を使っているということにはならないだろうか。
運の強い者が最終的に勝つのが麻雀。
よってそのゲーム性からプロは運がなかったという言い訳は許されないというポリシーを当noteとしては持っている。
運命との闘牌 20mi NHKドキュメンタリーで 園田賢はこう言って番組を締めくくっている
麻雀プロにとって大事なのは日々の修練で積んだ実力ですね。結果論的には運だったりするんですけど、(麻雀が運に支配されているならば)園田的には続けられない。そうではないと信じています。
期待値が有効になるのは試合数が2000試合は最低必要である。園田が強調する期待値が統計学に依拠する以上、「大数の法則」がその哲学の根底を支えている。
しかし麻雀の決勝で2000試合勝負など現実的にあり得ない。
本当の勝負所では、わずか数戦で決まる。
つまり統計が通じない運が支配する世界でデジタル派は最終決戦を余儀なくされるのだ。
期待値を求める姿勢は大事にしてもいいだろう。リーグ戦ではそれなりに有効に働くのかもしれない。しかし最終的に勝ち切るためには統計も超えた豪運こそが強い雀士には求められている。
最後の最後では統計ワロスくらいの強運を引き寄せるような強烈なパワーこそがノンタイトルの園田には求められているのではないだろうか。
運も雀士固有のスキルに属するものではないかと秘かに当noteでは考えているが、いずれランダムウォーク理論や統計的な話も交えながら運の話もしてみたい。
おまけ
ちなみに園田は先のインタビューで村上についてこんなことも言っている
インタビュアー
「昨年はチームメイトの村上淳さんが大苦戦する時期がありました。チームとして対策を考えることはありましたか。」
園田
「ないですね。25試合で打った時に、どれくらいブレるかということに関して、運のブレ方によって普通にあれくらいのことはあると思っています。それが麻雀というゲームだし、だからこそいろんな人が楽しめるゲームだと思うので。Mリーグという舞台だから、特に実力が反映されやすくなるわけなんてないですから、それはわかってほしいですね。だけど、わかってもらえないもどかしさも、すごく感じています。村上さんがガーッと負けちゃったとしても、信頼関係があるから調子を崩してるなんて思わないです。でも、すぐみなさん言いたがるんですよ、「バランス崩してるんじゃないか」って。そんなものじゃないんですよ。」
一選手に戦略的なチーム戦の采配について言及するのは無理があり過ぎるのは先刻承知の上だが、園田の言うように麻雀は統計的に成績が実力から大きく乖離する可能性の高いゲームだからこそ、ドリブンズはチーム戦であることを肝に銘じ戦略的に賢く箱ラスの選手を重用してはならなかったのだ。
それは下記のnoteでも記したように・・・。
あるいはこちら。
