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色々な名前を持っている話

名前とは他人がその人を識別する際にとても大切なものである。
そして自身を認識するためにも。
私はそれをころころと変えている。
勿論本名ではなく、インターネット上やゲームで使う名前だけれど。


子どもの頃から「インターネットで活動する時は本名を出さない」という認識があった。
名前以外でも個人情報はできるだけ伏せる、と。
いつ知ったのかはもう覚えていない。
もしかすると、ネチケット(多分もう死語)というネットを使う際のルールみたいなものが流行っていた頃だったかもしれない。

いつの頃からかお絵描き掲示板に書き込んでみたり、自分のサイトを作ってみたりしていたのだけれど、当然のように本名とは別の名前を使った。
ネチケットとは関係なく、多分変身願望があったのだと思う。
掲示板からmixi、Twitterなどこれまで様々な交流の場を少しずつ経験した。
ゲームだって、MMORPGやソーシャルゲームなどはほぼ確実に各々が名前を考えることになる。
これも本名ではない名前をいつも入力していた。
現実の私とは違う私。
別に演じているわけではなく、どれも私の一面なのだけれど。

そして、私は違う用途で同じ名前を使った事が殆どない。


炎上も晒し行為も、特に経験したことはない。
それでも名前を変え続ける。
その場所での熱が冷めたら、やる事がなくなったり満足したら、フェードアウトして別の場所で別人として活動する事に抵抗はなかった。
飽き性なのもあるけれど、基本的に人との深い関わりが無かった事も理由の一つだと思う。
私が消えたところで特に影響はない。
こういう名前でこういう事をした、と私自身の中で瓶詰め・ラベリングされて心の棚にしまわれるだけだ。

それに私は名前を考える事が苦ではないのだ。
次はどんな自分になろう、と思うとむしろ楽しい。
名前の持つイメージというのは案外強いと思っている。


名前を考える事の楽しさは変身願望を満たす他に、言葉の意味や音の響きで遊べるところにもある。
もしかするとこれは詩を書く楽しさと似ているかもしれない。

洋風の名前にする時は、好きな言葉をラテン語やイタリア語などヨーロッパの言語に変えたものである事が多い。
最近は実際に海外で使われている名前から、姓も含め好きな意味を持つものを選んだりもする。
これといった意味は考えずに、ただ韻を踏んだだけの時もあった。

日本の名前にする時は姓名判断を使ったりする。
どうせなら縁起の良いものにしたい。
思いついた名前がばっちり運勢の良いものだった場合はガッツポーズ。
そうでない場合、語感や漢字の意味と戦いながらああでもないこうでもないと頭を悩ませる羽目になる。
そんな時間も楽しかったりするのだけれど。


名前を考える事の楽しさについていくつか書いたが、香夜るりという名前は実は何も考えられていない。
この字でかのやと読む事なんて実際には無いから、何か造語を作ったのかと思われそうだけれど。
いや結果的に作った事になるのだろうか。
写真を撮り始めたのでそれを公開するアカウントを開設しようかどうか迷っていたある日、唐突に思い浮かんだのだ。
仕事中だったので驚いた。頭に降ってきたというのが近い。
姓名判断の結果を見るとそんなに良いわけではなかったので、色々と良い案は無いかと探してみた。
しかし、この名前以上にしっくりくる名前はなかったのだった。


現在この名前をX(Twitter)とnoteで使っている。
何故この二つが同じ名前になったかというと、たまたまLightroomのプリセットを購入するのにnoteへの登録が必要であり、どうせ写真関連だから良いかと思いTwitterと連携したからである。
ついでにInstagramにも登録してあるけれどこちらはほぼ投稿していない。
少なくともここにいる間は、この名前でありつづけるつもりだ。
もしも香夜るりという存在を手放したくないと思うなら、多分他の場所でも使うようになるだろう。
ずっとこの名前でいたいと思える日は来るのだろうか。




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